動物日記

動物についての、いろんなお話し

悲しいお知らせです・・・

2010年04月27日 | Weblog
先日運び込まれた(誘拐された)イノシシさん・・・今日亡くなりました

昨日まではミルクも飲んでくれて日に日に飲む量が増えてきたので、喜んでいたのに・・・
ウンチも正常なウンチが出ていたし、元気だったのに・・・今朝出勤して見てみると、すでに開口呼吸(口を開けたままの呼吸)で体温も下がっていて、ぐったりと動くこともできませんでした夜間はまだまだ冷え込むので、電気アンカも入れていたのですが、やはり親の母乳とは成分が違うので耐えられなかったのでしょう本当に残念です

あの時、誘拐されず親元にそのままいたら・・・今も元気だったろうに・・・早すぎる死を迎えなくてよかったろうに・・・と過去を振り返ってもどうすることもできませんが、人間の身勝手さが小さな小さな命を奪いました

私たちは、毎日のように鳥獣の死と向き合っていますそれは、人間に簡単に捕まってしまうほどの重傷を負った鳥獣がたくさん運び込まれるからです

助けてあげるにも、重傷を負った鳥獣にいきなり処置を施してもストレスで亡くなってしまうことが多く、様子を見ながらの処置を行っています。
餌を与えたことで亡くなってしまう鳥獣だっています・・・

ただ、今回のようなケースは大きく成長するはずだった命を人間の身勝手で奪ってしまったのですから、私たちでもショックは隠せません

でも、落ち込んでいても他に運び込まれた傷病鳥獣たちを助けることができませんので、気持ちを切り替えて1羽・1頭でも多くの命を救えるように努力したいと思います。

メジロさん用のカゴってそんなに売れますか?

2010年04月26日 | Weblog
最近、某ホームセンターの新聞広告に2回続けてメジロ用品が掲載されました
カゴとメジロの餌・・・そんなに売れますか?新聞広告というものは、売れ筋の商品を値引きすることでお客さんを呼び込むのが目的なのではないのでしょうか?


熊本県内の愛玩飼養登録数も年々減ってきてるようなのですが、それだけ広告に掲載するほど売れるとなれば、違法飼養が多いということでしょうか
自分の立場に置き換えたら、一世帯1羽しか許可の出ないメジロさんを飼養するとしたら、そんな安売りのカゴなんて買わないで、高級なカゴを買って大切に飼うと思うのですが・・


それとも、あの小さなメジロさんのカゴでなんか他の鳥を飼育するのでしょうか?何が飼育できるかな・・・とみんなで考えました

紅スズメさんなら小さいから飼えるかな・・・という話しをしていると、あれだけ素早い動きをするのだから、すぐに逃亡させてしまうだろうと


なんか変なんですよねトリモチは本来野鳥を捕獲するための道具ですが、たくさん販売されています。その理由は、家で飼っている鳥が逃げだした時にトリモチで捕まえるためだそうです無理があるでしょう羽にトリモチがついたら大変でしょうしかも、家の中なら網で捕まえるのが確実だと思うのですが

和鳥の餌で代表的なのがすり餌です。これは、大豆の粉などに魚粉を混ぜて作られていますその魚粉の量の割合で3分とか5分とか言います餌を作る際に魚粉の量はほんの少ししかいらないのですが、なぜかキロ単位で売ってある魚粉が売れるそうです

あまり想像はしたくないのですが、まだまだ隠れてメジロさんたちをカゴの中に閉じ込めている人が多いということなのでしょう

しかし・・・
新聞広告はやめてほしいですねメジロさんを飼育することを推奨しているように思えてしかたありません

昔子供の頃にメジロ捕りは仕事のようにやっていたと嬉しそうにお話しなさるおじさま方・・・
思い出して飼ってみようとは思わないでください

メジロさんは、まず捕獲許可の申請を各市町村(一部地域を除く)にした後許可が出てから1羽だけを捕獲し、今度は飼養許可を申請し許可を受け足輪をつけて年間に3,400円支払ってから飼養することができます

勝手に飼うと、半年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられます


たかがメジロごときで・・・と思っているそこのあなた警察が動きます


まあ、新聞広告に惑わされず飼っていい鳥を大切に飼ってくださいどうしてもメジロさんが飼いたいなら、合法的に手順をふんで飼育してください


密猟はだめですよと法律でも決まっているのに、この新聞広告はなんか逆行しているように感じるのは私だけでしょうか?
熊本の場合、ほとんどのホームセンターやペットショップでカゴや餌の取り扱いがあります合法的に飼育されている方たちのためには必要ですよね・・・。だからやめてくださいとは言い切れませんが、広告にまで掲載するのはいかがなものかと思います

誘拐された可哀そうなイノシシさん(T_T)

2010年04月25日 | Weblog
土曜・日曜は休所日なのですが、電話問い合わせの多いこと・・・
仕入や放鳥獣のために外出していることがありますので、土曜・日曜・祝祭日は電話連絡をしてから傷病鳥獣を持ち込んでください

さて、昨日の話です。1本のがかかってきましたワラビ狩りに行ってイノシシの赤ちゃんを拾ったと・・・

よくよく話を聞いてみると、親が近くにいて威嚇してきたというのです。

拾ってからの時間は2~3時間経過しているとのことまあ、拾ったのではなく誘拐してからの時間なのですが

時間も経過しているので、どうしようもないという判断で鳥獣保護センターに持ち込んでもらうことになりました本当は対象外の鳥獣ですので受け取ってはいけないのですが、連れ帰ってしまったら町中に放すわけにもいかないので

それから、数分後またが鳴りました実は、その拾った(誘拐した)場所にはイノシシさんの巣(カイマ)があったと・・・
では、その場所に戻してくださいとお伝えしを切りました。
まあ、数時間しか経過していないし巣(カイマ)があったのなら、なんとかなるだろう・・とホッと胸をなでおろしました

ところが・・・
それから約2時間後に鳥獣保護センターにそのイノシシさんを連れてこられたのです
なんで?この時間の経過は何?なんで持ち込んだの?元の場所に返すって話したのに・・・頭の中はパニックでした

拾ってから(誘拐してから)4~5時間が経過しました。なんですぐに元の場所へ返さなかったのか?
話を聞いてみると、他にも兄弟がいたというのですだったら親は他の子も取られてはたまらんとその場所を離れている可能性が高くなってきました

なぜ、連れ帰ったのか?その理由は、「孫に見せたかったから。その後は自分で飼育するつもりだった」と・・・そんな人間の身勝手で子供を連れ去られたイノシシさんがかわいそうで・・・親と引き離された小さなイノシシさんがかわいそうで


なんて勝手なことをする人がいるのでしょう自分の子供を連れ去られたらどんな気持がするか、子育てをしたことのある人なら痛いほどわかるはずです

イノシシさんを飼育する?イノシシさんがどれだけ大きくなってどれだけの力を持っているかご存じなのでしょうか?また、感染症の心配だってあるのに・・・野生動物を甘く見てると怪我するのに・・・

ということで、恵まれないイノシシさんがやってきたわけです。
確かに可愛いですでも、この子にはかわいそうな過去ができてしまいました

昨日は、環境の変化もありミルクもほとんど飲んでくれませんでしたでも、今日になって少しずつですが哺乳瓶から飲んでくれていますただ、親の母乳ではなく、人工のミルクなのでお腹を壊したりすることも多く・・・今は下痢が心配ですブーブーとお腹が空くと鳴いています

さて、今回のケースは初めてでした親に威嚇されながらも誘拐してくるなんてことは今まで聞いたことがありませんでした。

巣を移動する途中に隠していた子供を見つけ、一人ぼっちや迷子と勘違いされて持ち込まれることは多かったのですが私たちは、今回学習をしました勘違いされて連れ去られるのは、その動物の習性を人間が知らないから・・・これを「自然界の誘拐」とするなら、故意に持ち帰られた今回のケースは 「人間界の誘拐」だと思います。

もう二度とこのような身勝手な誘拐はやめてほしいです早く親元に返してあれば、無事に育つ確率は高かったのに

イノシシさんを連れてきた人は「なんとか助けてあげてください」と言って帰られたそうですが、命の危険に自らが遭わせたということは理解されているのでしょうか?

いろんな批判もあるかもしれませんが、今回のケースは絶対に許せませんだって保護でもなんでもないし、一つの命を不幸に導いただけなのですから・・・
孫や子供に見せてあげたいなら、ビデオや写真におさめそれを何回も何回もみせてあげてください
勝手に連れて帰らないで





今年は・・・

2010年04月22日 | Weblog
今年は、ツバメさんをたくさん見るような気がします元気に飛び回っています去年はあまり見なくて少し淋しかったのですが、今年は例年通り元気な姿を見ています

でも、冬鳥のはずのシロハラさんも元気に飛び回っています春なのか冬なのか・・・暖かかったり寒かったり、1日の中でも気温の変化は激しい毎日ですから、鳥さんたちもパニック状態なのかもしれません

今、カワラヒワさんのヒナとメジロさんのヒナが大きくなるぞと毎日たくさんの餌を食べていますカラスさんのヒナは随分大きくなりました

一雨ごとに巣からヒナが落ちないかとハラハラしています子育ての本番も近いかなあ・・・なんて考えています

さて、最近犬や猫に関しての動物愛護思想が高まっていますねこれは、熊本市の動物愛護センターの方々や動物愛護推進協議会、ボランティアの方々の努力の結果だと思います

ただ・・・
私が今思っているのは、犬猫以外のペットに対する関心が薄いことが悲しいです。
ウサギさんやフェレットさんなどエキゾチックアニマルと呼ばれる動物たちもたくさん捨てられていることをみなさんご存じでしょうか?

鳥獣保護センターにも保護の依頼の電話が時々かかってきますその子たちは誰かに見つけてもらったから命を落とさずに済んだのですが、どれだけの動物たちが捨てられ何らかの形で命を落としているかわかりません。鳥獣保護センターでは、野生の傷ついた鳥や獣は引き取ることができるのですが、ペットは引き取ることができませんこの場合は、拾得物として警察に届けていただくしかありません

かわいいから・・・安易な気持ちで購入したエキゾチックアニマルたちを噛みつくから、慣れないからと捨てるなんて根本的に動物を飼う資格なんてありません
また、ペットショップの店員さんは、動物愛護法によりその動物の習性や特性など事前に説明をしなければならないことが義務付けされています。その説明がきちんとなされていれば捨てられるペットも少なくなるのではないかと思います



特定外来生物に指定されているソウシチョウさんやガビチョウさん、アライグマさんやブラックバスさん・ブルーギルさんなどなど・・・農作物に被害が出るから駆除しなければならない在来種の生活の場を奪うから駆除しなければいけない


確かに被害を考えれば駆除も必要でしょう・・・
しかし、忘れてはならないのは全てもとはと言えば人間が外国からこの日本に持ち込んだものなんです。ただ日本の気候や環境が適していて繁殖をし増えてしまっただけで、動物たちには何の罪もないと思いませんか?悪いのは人間なのです

でも、過去を振り返っても責めることも解決することもできないから駆除が行われています。
特定外来生物は悪いことをするから・・・人間の生活に害を与えるから・・・もちろんそうかもしれませんただ、もとはと言えば・・・を忘れないでほしい。捨てられたエキゾチックアニマルたちだってもしかしたら特定外来生物と呼ばれるようになる日が来るかもしれないのです

動物を飼育するからには、最後まで動物の寿命が全うできるまで可愛がって飼う自信がなければ、最初から飼う資格なんてありません動物はぬいぐるみやおもちゃではありません命ある生き物であることを絶対に忘れないでください

今日は1日雨でした・・・

2010年04月12日 | Weblog
今日は、1日雨で飼育清掃作業も雨の中で行いました

相変わらず大食漢の「クロツラヘラサギ」さんも元気です

今日の雨で巣が壊れてヒナが落ちないか・・・と心配しています今年からは、スズメさんも引き取ることができなくなったので、頼むから無事に育ってと祈るばかりです

今のところ、カラスさんのヒナが2羽来ています。本当は引き取ることができない種類なのですが、持ち込まれてしまったので追い返すわけにもいきませんたくさん食べて大きくなっています

これから、ヒナの情報もたくさん書いていけるかと思いますのでよろしくお願いいたします

1年ぶりのご無沙汰でした・・・

2010年04月09日 | Weblog
昨年度は、何かとバタバタしてしまいブログを書く暇もなく・・・心にゆとりがなかっただけかもしれません

今年度はがんばってまた再開したいと思っておりますのでよろしくお願いいたします。

さて、今年度の鳥獣保護センターは業務内容がまた変更になりました
まず、引き取り収容を行わないとなっていたのですが、今年度は熊本市内全域に対応する形となりました
予算は昨年度と同額で、引き取り収容をするためにはガソリン代等経費がかかります昨年度も赤字だったのですが・・・今年はもっと・・・

ということで、人員が1人減りましただから、全部で3名です。もちろんお休みもありますので、通常2名で対応していくことになりました

引き取り収容はかなり無理がきますしかし、どうしても持ち込めない方々のところへはお伺いしますが、原則持込みをお願いいたします野生鳥獣を触るのが嫌持っていくのは面倒だから・・・などと言わず、持ち込みが可能な限りご協力をお願いいたします。
今、皆様の負担を軽減できるよう地域で預かっていただけるよう手段を考えているところですただ、これも皆様の協力がなければ実現しません

何とぞご理解とご協力をお願いいたします。

それから・・・今年から農業被害等の問題で、これまで全ての野生鳥獣を収容してきましたが、県の方針により対象種が限定されました
スズメさん・カラスさん・ハトさん・カモさん・タヌキさん・イノシシさん・ニホンザルさん・シカさんetc. 詳しくは県のHP(自然保護課≪熊本県鳥獣保護センターの取り組み≫)をご覧ください

さて、昨年度末に「クロツラヘラサギさん」が羽をケガして運び込まれました
クロツラヘラサギさんは世界に1800羽程しかいない希少種です

しかし悩みが・・・
サイズはコサギさんくらいの大きさなのですが、食欲旺盛食べる食べる

どれだけ食べるか与えてみようと運び込まれた数日後に体力回復も含めてキビナゴを与えてみたところ・・・63匹あっという間に完食しました

キビナゴは値段的にも高額になってしまいますので、豆アジで対応することにしました
しかし、豆アジも時期的なもので小さな時はいいのですが時期によってはクロツラヘラサギさんが飲み込めない大きさになってしまいます

それで、今日も餌を探しにスーパーを廻りました今日は市場でも手に入らなかったらしく、後はスーパーで販売していることを祈りつつ

1件のスーパーにやっとありました
しかも、4時のタイムサービスで詰め放題1袋300円

私は、私生活でも詰め放題というものが苦手でほとんど挑戦することはないのですが、餌代を節約しなければとの思いから挑戦しました2袋で45匹の豆アジをゲットしました上手な人がやればもっといけたかもしかし、袋は伸びない素材の小さな袋でした。みんなでわいわいと詰め放題もするのなら気も楽でしょうけど、その売り場には、ワカメ詰め放題・豆アジ詰め放題・イカ下足詰め放題が同じコーナーにあったにも関わらず、そのコーナーには詰め始めから詰め終わりまで私一人・・

手にはうろこが付きまくり、レジでは若いお兄さんに笑われきっと車の中にもうろこが落ちていることでしょう

経費節約とは、いかがなものでしょうね情けない・・

しかし、設置している募金箱にも募金が少しずつではありますが集まるようになりました。本当にありがたいことです。また、餌代が不足しているといつも嘆くからでしょう、野鳥の会のTさんとSさんからご寄附をいただきました

本当にありがとうございます。大切に使わせていただきます

また、これからも皆様よろしくお願いいたします。

写真は、詰め放題で詰めたアジたちです