動物日記

動物についての、いろんなお話し

毎日暑いですね・・・

2008年07月23日 | Weblog
毎日嫌になるほど暑いですね


野外で見かけるカラスさんたちは、みんな口が開いています体が黒いから、相当暑いのでしょうね


今日は、口が開いているだけではなく羽にも力が入らない・・・というようなカラスさんもいました

最近になって、やっとヒナが落ち着いてきたのかな・・・と思っていますが一雨降れば運び込まれることもあるので、油断はできません

今、アオバズクさんのヒナが来ていますアオバズクさんはよくフクロウの赤ちゃんと勘違いをされますが、全く違う種類です

目が大きくて、フクロウと言えばフクロウに見えないこともないのですが、まず餌が違います

フクロウさんは小さな鳥やネズミなどを捕まえて食べますが、アオバズクさんは主に虫です。

今の時期はセミもたくさんたべているのではないかと思います

フクロウさんと勘違いされて、肉やネズミを与えられたアオバズクさんは下痢をしてしまいます。

それでも与え続けると、栄養が偏ってしまうために羽がボロボロになったりします

鳥の命の羽がボロボロになれば、野生復帰することができなくなってしまいます

アオバズクさんは夏鳥ですので、もしリハビリが秋までに終わらなければ渡ることもできません。熊本で越冬することもできません

たかが鳥だと思われるかもしれませんが、その種類により餌も違いますし、リハビリ方法も違います

渡りをする鳥にはさらに気を使います


時期をみて野生復帰させてあげなければ、放したとしても餌がありません生きていけないのです・・・

なるべくたくさんの野鳥たちを野生復帰させられるようにがんばりたいと思っています

とても賑やかな鳥獣保護センター

2008年07月17日 | Weblog
鳥獣保護センターは、今ヒナさんたちで大賑わいです


ヒナだけではなく、違法飼養で運び込まれたヒバリさん・イソヒヨドリさん・ホオジロさん・ミヤマホオジロさんに加え・・・


今日また新たに、メジロさん65羽が運び込まれました


何の鳥が鳴いているのかわからないくらいです・・・


その中で、「おなかすいたー」と自分をアピールするのが、ムクドリさんヒヨドリさんも負けてはいません


オオルリさんのヒナ・ハクセキレイさんのヒナは遠慮がちに訴えています


スズメさんもツバメさんもがんばっています


一年の中で今が一番忙しい時期です

しかし、今年はヒナだけではなく違法飼養の野鳥さんたちが次々と運び込まれてくるので、例年よりも忙しいみたいです


違法飼養なんてやめてくれれば、私たちの仕事も少しは減るのに・・・









またまた違法飼養・・・

2008年07月10日 | Weblog
今日は、違法飼養されていた野鳥たちが運び込まれました。

種類は、メジロさん・ホオジロさんだけではありませんでした

ヒバリさん・カワラヒワさん・イソヒヨドリさん・ミヤマホオジロさん・・・

たくさんの種類の野鳥たちが籠の中にまたもや閉じ込められていました

これだけの野鳥たちをパッと見て、全部名前が言える人がどのくらいいるのでしょう・・・

最近では、メジロさんやホオジロさんが多いのですがまだまだ他の野鳥たちをたくさん飼養している人がいるのですね・・・

ホオジロさんなんて、尾羽が擦り切れて運ばれてきました

カゴの中に閉じ込めさえしなければ、羽が擦り切れるなんてこともないのに


鳥が好きなら、この擦り切れた羽の状態を見てかわいそうだとはおもわないのでしょうか?


頭の中に疑問が残ります

相変わらず、カゴの中は糞がたくさんさすがに山のオブジェはできていませんでしたが


早くリハビリをして1日も早く野生に戻してあげたいと思っています


いつになったら、違法飼養ってなくなるのでしょう








ゴミ袋の中にスズメさん・・・

2008年07月07日 | Weblog
今日は、あまりにも驚くことがありました

なんと・・・
ゴミ袋にスズメさんの巣や卵ヒナを入れて捨ててあるというのです

ゴミ袋は、通常のビニール袋とは違い工事用?のようなもので、空気は通るようなものだったそうですが

この炎天下の中、袋に入れられたスズメさん・・・数羽は発見時にすでに死亡していたそうです

しかし、生き残った3羽は無事に鳥獣保護センターへ連れてきていただけました

人間ってどこまで残酷なのでしょう・・・

自然界の食物連鎖や弱肉強食の世界で命を落としてしまうということは、自然の摂理であり仕方のないことかと思います

でも、何らかの形で人間が手をかけそれをゴミ袋に入れて捨てるなんてどんな心境で行われたのでしょうか?

スズメさんが巣を作る場所が減り、住宅難なのです。新しいお家の屋根には隙間がないので、巣作りができません

新しく作られた住宅地ではスズメさんの姿をあまり見かけなくなってしまった・・・という声も聞こえます


身近にいて当然のスズメさんのはずが、見ることができなくなることも近い将来あるかもしれません

米を食べるから・・・と農家の方はおっしゃいますが、米がない時期には害虫とされる虫や、雑草の種子を食べてくれていることを忘れてはいけません

スズメさんも人間社会になくてはならない存在なのです

野鳥たちがいなくなれば、人間の生活にも支障が出てきます

虫だらけ、雑草だらけ・・・なんてことになってしまうのです


どんな事情があったかはわかりませんが、ゴミ袋に入れて捨てるなんて・・・


熊本県には鳥獣保護センターがありますせっかくそんな施設があるのですから、捨てたりする前に相談してほしかったです

人間と同じ命であること・・・小さくても懸命に生きていること・・・忘れてはなりません。

スズメさんの巣は高いところにあるので、撤去は大人の方がされたのではないかと思います。あくまでも推測ですが・・・

子供たちに命の大切さを教えてあげなければならない大人たちが、しっかりしなければ子供の手本にはなれませんね

親として、わが子にだけでも理解してほしいと願っています




哀れなメジロさん

2008年07月06日 | Weblog
数日前に、立てなくなったメジロさんが運び込まれました

野生のメジロさんにしては様子がおかしいので、詳しく話を聞くと・・・

飼養していたとのことでした見ると、足環もついていません

許可はありますか?と尋ねると、人からもらって飼っていたとのこと

メジロさんは勝手に飼ってはいけません。許可をもらって足環をつけて1羽だけを飼養することは認められていますが・・・違法飼養ですよ。違法飼養は、警察が取り締まりを行い、罰則もあります。法律で禁止されています

と伝えると、ニヤッとして厳しくなったのね。知らなかったとおっしゃいました。

厳しくなったことを知らなかったまでは良かったのですが、通常与える餌の色と違ったので話を聞くと餌(すり餌)も籠の中に入っているものは昨日のものだと・・・

新しい餌を与えてもらえず、このメジロさんは栄養状態が悪くなり立てなくなっていたのです


動物病院にも連れて行かれたそうですが、とにかく餌を食べさせることが先決です

なんとか餌を食べ、一時的に回復したように見え安心したのもつかの間・・・
また状態が悪くなり、とうとう昨日亡くなってしまいました

違法飼養というのはどこまで野鳥を不幸にするのでしょうか?


今回の場合、餌をきちんと与えてあればリハビリで野生復帰は可能だったのに・・・悔しいです

人からもらったから・・・理由になりませんもらった時点で鳥獣保護センターへ連れてきてもらえれば、リハビリして野生に帰すことができたのに、かわいいからというだけで間違った飼養をされたこのメジロさんは人間の犠牲になってしまいました

ちゃんと許可を得て飼養されるメジロさんであれば、餌の与え方なども詳しくご説明します

間違った飼養で野鳥を犠牲にしないでください

野鳥を人間の欲望でかごに閉じ込めないでください

野鳥は飼ってはいけませんという情報は各市町村で配布する広報誌などにもよく載っています

知らなかった・・・では済まなくなっていますよ

やましいことがあれば、そんな情報も受け入れようとしない人が多いものです




御船町内の小学校へ出張授業!!

2008年07月04日 | Weblog
今日は、御船町内の小学校へバードウォッチングの方法を教えに行きました

思っていたよりも、みんな鳥の名前を知っていたことに驚きました

しかし・・・
姿と名前が一致していなかったようで、絵を見せても違う名前がぞくぞくと・・・

何の絵を見ても「ハチドリ」と言う子がいたり・・・ハチドリは日本にはいませんと聞くと、急におとなしくなってしまった少年でした

なぜだか、みんなメジロさんは知っていました都会の小学校の生徒たちは、スズメさんやツバメさん・カラスさんやハトさんは知っているようですが、そのほかの鳥は知らないことが多いのですが・・・


身近に鳥がいるからなのか、農作業などのお手伝いなどで外にいる時間が長いからか、おじいちゃんたちと暮らしているからそんなお話を聞けるのか・・・

ただ、メジロさんのことについては自宅でおじいちゃんが飼っているなんてことを心のどこかで心配しつつ・・・

少しずつでも、鳥に興味を持ってくれたらいいなあ・・・と思っています

声を聞いてあの鳥は何だと言える子供たちになってほしいですね


子供が興味を持てば、大人たちも自然に興味を持ってくれますから


みんなが興味をもってくれれば、自然を大切にしなければと思ってくれるはずです


いつもは、先生が授業をし先生が子供たちにいろんなことを教えてくれていますが、今度は立場逆転で、たくさん野鳥のことを勉強して先生に教えてあげられるようになってほしいと思っています

生き物に興味を持つということは、人としての優しさにつながると信じています


たくさんの野鳥たちが運ばれています・・・

2008年07月02日 | Weblog
昨日、今日で20件・・・羽数にすると25羽と1頭が運び込まれてきました

1頭とは、イノシシさんです


当センターの業務は、たかが鳥の世話と思っている人がいますが・・・

そう甘くありません

同じスズメさんでも、1羽1羽状態が違いますのでその状態を見て餌や飼育の方が変わります

餌も、虫を主食にするもの・穀物を主食にするもの・肉食のもの・・・いろいろな野鳥がいます

見た目には、似ている種類でも餌が全く違うものもいます

衰弱していれば、餌を飲み込むことさえできないこともあります。そんな個体に固形のものを与えたりすればのどに詰まらせ死につながります

野生鳥獣の処置に関するマニュアルを作れないか・・・との話もありましたが、傷病鳥獣に関しては、怪我の状態や衰弱の状態など1羽1羽が違うので、マニュアルを作ることなんてできません



野鳥だけではありません獣類も取り扱います

獣類に関しては、おとなしい個体ばかりではありません噛みつこうと暴れるものがほとんどです最後の力を振り絞ってでも噛みつこうとします

しかし、感染症などの問題から噛みつかれるわけにはいきません
危険と隣り合わせなんです

たかが鳥の世話・たかが動物の世話という思いで動物に接すれば命を救うことなんてできません

全ての運び込まれた鳥獣の状態が違うこと、餌や飼育状況をそれに応じて変えていること、幼獣の場合は家に連れ帰ってまでも授乳していること・・・

一体どれだけの人が理解してくれるのでしょうか・・・
私たちは全力で動物たちと向き合い、お世話をしています・・・

しかし、「たかが鳥の世話」と言われてしまうとちょっと悲しいです


しかも、関係者からの言葉だとするともっと悲しいですね・・・
実際の現場の状況を理解していただきたいものだと思います