動物日記

動物についての、いろんなお話し

立つことのできないハヤブサさん

2008年06月18日 | Weblog
昨日、熊本市内のある小学校で、ガラスに当たり飛べなくなったハヤブサさんということで運び込まれました

しかし、なんか様子がおかしいということで、早速獣医さんに診察してもらうことになりました

まだ、若いハヤブサさんで外傷は特に見当たりませんが、片足が異常に腫れあがっていました

獣医さんの診察を終えたハヤブサさんは・・・

人間に飼われていたものと思われ、栄養状態が悪く骨がもろくなっている。溶けているのかもしれない。骨折はしていない。との診察結果でした

偏った餌を与えられていたのではないか・・・とのことでした

猛禽類は、餌の与え方一つで野生復帰が不可能な状態に陥ります
栄養過多・栄養失調など・・・


今回のケースは、初めてだったのですが完全に良くなることはないそうです。骨に筋肉が巻いた状態なので、足が元通りに戻ることはないそうです


猛禽類が片足使うことができないというのは、野生復帰は不可能ということになってしまいます。

なぜなら、餌を食べる時片足で体を支え、片足で餌を掴んで食べるから・・・
獲物の捕獲もできません

治るものであれば・・・と期待はしたものの、最悪の結果が出てしまいました

これも人間に捕えられることなく、自然で自分で餌を採り食べていたならこんな結果は招かなかったのでしょう

せめて正しい餌の与え方さえしてもらえれば・・・

野鳥を無許可で飼ったり捕ったりすることは、違法行為です
違法捕獲は100万円以下の罰金もしくは1年以下の懲役
違法飼養は50万円以下の罰金もしくは半年以下の懲役という厳重な処罰を受けます


今回の場合は、人間が厳重な処罰を受けるとか受けないとかではなくて、こんな状態に追い込まれてしまったハヤブサさんがかわいそうでなりません

もしかすると、ヒナの時なんらかのケガをしてお世話をされたのかもしれません。
わからないままのお世話は危険を伴います


一時的なお世話でも、電話1本いただければ応急処置の方法をお話できるのですが・・・

なんだか、とても悔いの残る結果でした