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まさか日本でカルチャーショックを!

日本で技術者→中国広東省にて日本語教師→日本で技術者復帰→技術者+?
旧題名:まさか私が日本語教師に!(NO.3)

権限がなければ、力がない

2014-06-20 11:39:10 | 初級授業(日本語)
今週は初級を2コマ余分に授業していた。
それでも現在『みんなの日本語初級Ⅱ』第41課があと少しで終わるという程度。

私の個人的な意見だが、バタバタと授業しなければならない時期でありがならも、この第41課こそが中国語母語話者やそれに近い方にとっては最後の難関だと思っている。

49、50課の敬語よりも。

教える立場の私からすれば、他はそれほど難しくない。


文法は上司にお願いしてあるのだが、その文法を自分で教える、中国人教師が教えるのどちらにしてみても、日本語ネイティブ教師の授業ですぐにわかる。

それは「学生は本当に理解しているのであろうか」ということ。
それを確認して、理解させるのが我々日本人教師の役目。

すでに授業は来週の5日しかないわけで、本来は本日第42課の単語はやっておきたかった。
だが、断念した。

ちなみに授業が苦しかった経験ですぐに思い出すのが、『新版中級標準日本語』。
これなど3か月で最後は相方の中国人教師も私もいっぱいいっぱいであった。

確かに『標準日本語』は中国の学生にいいと思う。
ただ、余分な情報も多く、その取捨選択が重要になる。
そしてその取捨選択も一人で教えているのと、チームで教えているのとではまた違ってくる。

話を初級に戻す。
今現在私が追われているのは、当然私一人の遅れによるものだけではない。
先に文法などを教える上司、『みんなの日本語』を使う私、『標準日本語』を使う同僚との兼ね合いもある。

当然何回か上司がまだ教えていない部分を教えていったこともある。
幸いなことに私は、当地で教える日本人教師にしてはすべてのレベルにおいて文法に自身がある。

ただ、どんな言葉にしても、一番いいのは文法などの細かいことは母語や生活言語で教えていくことだと自分勝手に思っている。
これは私自身が中国語普通話を媒介にして、いくつかの言葉に触れていることからも痛切に感じる。

現在先に進む上司と私との差は2~3課程度。
それぐらいがちょうどいい。
ただ問題は、あと1週間だというのに、まだそんな状態だということ・・・。


今学期はこの1年半で一番バタバタしていた。
それは教学面においても、施設面、管理面においても。
それはやはり上司が忙しいからなのであろう。

しかし、上司たちもこの学生数の少なさで我々に給料を払おうとすれば、当然忙しくなる。
まともな人間であれば、誰でもそれに気づくであろう。

また上司も忙しいからと言って、その多くは私たちに負担させない。
これも当たり前のこと。
誰が考えてもわかる。
わからなければ、「へそ噛んで死ね!」である。
私たち平教員の給料を作るためにやっているのに、新たに給料の支払いを発生させる方もいない。

そんな苦労をしている上司にはなるべく文句を少なくしていた。
ただ、それでも今週はあーだこーだとぶちまけた。
それはやはり平の日本人教師だけでは手に負えない部分もあるということ。

私は教師として、どの学校でも学生のためを思い、率先して動いてきた。
私の上に日本人責任者がいようが、いまいが。

だが、やはり限度はある。

それは権限や習慣の点。

習慣の点においては、中国人同僚が動いてくだされば、それはそれでとてもスムーズになる。
だが(別に悪く言うつもりはないが)どこの学校でも同僚はやはり中国の方なのである。
やはり日本人の私、前職で10代から管理をしてきた私ほどは考えられない。

私がずっと平教員にこだわってやってきたのは当然理由がある。
グループがあれば、当然それを束ねる人間が必要になる。
だが、それで逆にそのグループに亀裂が入るのならば、私は責任者などにはなろうと思わない。
私は自分が好きでトップになろうなどと思っていない。
なりたい方がなればいい。

下っ端ではないが、トップでもなく、しかしあれこれ知っているという立場で自由にあーだこーだ言わせていただく方が性分に合っている。
(言い方は悪いが、サポートするという意味で、難癖をつけるという意味ではない。)
元々私はそれが合う人間。

簡単に言えば、平でありながら、実は上の仕事もやる方が楽。
それでも一番の問題はやはり権限がないこと。
権限がなければ、(威圧力はあっても)強制力はない。

日本でどんな仕事をしても、仮にそれなりの管理をするならば、ある程度の権限をもらおうと思っている。
それでも管理をしないなら、給料が多少低くてもその方が楽だと思う。


だが、私はどんな仕事をしていても、自分の仕事以上のことをしたうえで、給料をいただくように努力している。


まあ、知っている仕事、知らない仕事のいずれにせよ、最初は当然下っ端という考えで、仕事をさせていただくつもりでいる。



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海外の日本語学校の初級教育の矛盾点・・・

2014-06-12 11:43:55 | 初級授業(日本語)
初級クラス。
現在『みんなの日本語初級Ⅱ』第36課途中。
明日は最低でも37課の単語は終わらせるつもり。

(一部何度も何度も記したことが含まれているのだが・・・。)
五十音の途中に計画を立てた時、先のことが読めないので、授業可能日数を50課で割ってみたら、週に3.3課となった。
だが、最初からそれでは学生もついてゆけない。
4月の下旬に計画を立て直し、週に4課とした。

それでもいくら私がそういう計画を立てても、『標準日本語』を使う同僚と、両方の文法などを先に走る上司との兼ね合いもある。
また、少しは考えさせる授業をする私からみれば、授業中に学生が以外に理解していない部分を発見したりする。
そして当然飛ばして授業をすることができない課もある。

これが50分授業で1日に3コマ及び4コマあるのならば、1日1課でなおかつ聴解などのワークもできないことはない。
(やったことがある。)

しかし、この学校では各教師は一日に1コマ90分を担当しているに過ぎない。
それで1日1課は無理がある。

3月から5月の間には上司がまだ教えていない部分の授業をすることも何度かあったので、今現在何とか36課まで来ている私。

この辺がチームティーチングの難しさでもある。

本日授業の最初に、「あと2週間と2日で15課を終わらさなければならない」と学生には伝えてある。

こんなこと4月から何度言っているのであろうか・・・。

それでも、自分一人で教えているわけではない以前に、学生(の多くが)がわからないまま進めることはできない。

それでも今回は「本気で飛ばす」ことを伝えてある。

第37課使役と第41課授受表現は時間をかけても、後は中国高速鉄道に乗っていただく。

もちろん第37課と41課以外にも、学生が悩む課は存在する。

だが、終わらなければ、後で学生が困ることになる。


しかし、ほとんど毎回毎回36課ぐらいからバタバタしなければならないのだから、困った物である。
この学校はまだいい。
今回4.3か月あるのだから。

しかし多くの学校は3か月で終わらせている。

私個人としては中級や上級は3か月でできないことはないと思っているのだが、やはり初級は6か月欲しい。
できれば1年欲しい。

これは中・上級で短い期間で初級を終わらせた学生と、少しは長い時間をかけて初級を教えた学生での混合クラスに出会った時によくわかる。

特に高等教育を受けていない学生には初級で時間をかけたい。

だが、仕方がない。
それは学校の事情だけではなく、学生の懐具合の事情もある。

自分のお金で勉強する、家族や親族のお金で勉強するはともかく、学生は貴重な時間と貴重なお金を使うのである。


授業を進める。
初級の場合その気になれば簡単である。
オーディオリンガルという点に重点を置けばいい。

だが、主に文法を担当する上司がそちらを重視するのならば、私はやはり少しは考えさせる授業を心がけている。

オーディオリンガルの効率はけっこう知っている。
だが、言葉というものは自分の口で発した言葉を自分の耳で聞いているだけでは話せない部分も存在する。

それが証拠にいままでこの学校で中級前の補習から日本人の私が授業を担当すると、ついていけない部分が現れる。

実際に何度も何度も感じた。
「初級が終わったのに、なぜ日本人教師の話や質問についていけないのか・・・」と。
今までの学校であれば、充分わかる範囲内なのであるのだが・・・。

(もちろん中国人教師たちも初級でかなり日本語を用いて授業をしているのだが・・・。)

だが、そこでちんたらちんたらやってもいられないので、とにかく英才教育で中級に入って1か月もすれば慣れるように仕向けていた私。

ちなみに理解には「発音やアクセント」の違いもけっこう重要。

やはり中国語母語話者、準中国語母語話者の日本語は我々日本語ネイティブとは発音が違ってくる。
日本で暮らしていたのならば、別だが。

それでも日本人教師だからといって、そればかりガチガチに指導していては学生も口を開かなくなる・・・。

そうなると、やはり「慣れさせる」しかないのである・・・・・・。

それ以前に「バランスのよさ」が一番大切であることは言うまでもない・・・・・・・・・。



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一番は学生の将来

2014-06-10 11:51:22 | 初級授業(日本語)
『みんなの日本語初級Ⅱ』
先々週に立て直した計画だと、今週末には第40課に到達しなければならない。
だが本日は35課の単語で終わっている。
おそらく38課止まりであろう。

私は常に計画と実際を照らし合わせている。
五十音が終わった時点で、単純比例計算だと週に3.3課進めないと終わらない計算であった。
しかし、最初からそれは当学校のカリキュラムからして無理である。

それでも、絶対最後に辻褄が合わなくなるので、4月末には「1週間4課進めないと、終わらない」と言ってあった。
それでも当時はそうもいかない。
そのツケから現在は1週間5課進めないと間に合わない・・・。

だが、5課も進められない・・・・・・。

『標準日本語』を含めた文法を上司が先に教えていくのだが、その上司に練習問題などを任せている。
つまり体で覚えるパートは上司に任せ、少しは考えさせるパートを私が行っていることになる。

その考えさせるときに現れる脆弱点・・・。
その学生がよく理解していないところをそのまま進めるわけにはいかない。

この学校、いや今の上司たちの下で代講以外に正規で初級を教えるのは今回が初めて(であり最終で)ある。
だが、今までよりも時間が足りない。
さらに今学期は土曜日も休み。
前学期までは土曜日は午前に短縮授業60分を3コマを行っていた。
60分の余裕があるのと、ないのとでは大違い。

それでも私は心を鬼にして、なるべく早く進めている。

しかし、やはりネイティブ教師として、外国人として、やらなければならないことは行い、伝えなければならないことは伝えなければならない。

それは約束事のない会話であったり、文化・風習・習慣の違いであったりする。

『みんなの日本語初級』に描かれているイラストにも、中国人の普通の生活とは違う部分が描写されていたりする。

会話文や問題の最後のコラム記事で記されていることに、根本的な文化・風習・習慣の違いが隠れていることもある。

私が続けて中級を教えられるのならば、触れずに進んでも構わないであろう。

だが、このクラスは今までとは反対に中級以降日本人教師に出会わないのである。

そういうわけで、普通の日本語学校の中級まで勉強した学生ぐらいの常識は叩き込んでおきたい。
全部ではなくても、将来「あー、そーいえば※※先生がそんなよーなことを言ってたなぁ」と何かを思い出せるぐらいにはしておきたい。

そうしないと、後で学生が困るし、雇う企業も困る。


実際私もそんなことまで考えて授業したくない。

しかし、教師にはそれぞれの責任がある。
私のような(礼儀面や世間的一般的常識にはとても厳しいくせに)おちゃらけモード全開の授業をしている教師であっても、自分にしかできない教え方をしている。

それをまっとうしないのならば、それは仕事ではなく遊びで終わるのではなかろうか。

ただし、当地で教えていくには生真面目な人間では無理である。
臨機応変に物事を対処してゆける人間でなければいけない。
そうでなければ、倒れてしまう。
倒れる前に頭がおかしくなってしまうであろう。

それでも臨機応変と「どーでもいいや」的な考えは違う。





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中国語を使わなくても、学生から中国語を引き出すことは可能

2014-06-06 20:16:20 | 初級授業(日本語)
我々日本の養成講座等で勉強した日本語教師は日本語だけで日本語を教えていくことができる。
ただ、単語などはやはり学習者たちが自分で母語や生活言語、知っている言語と照らし合わせて覚えていくことになる。

初級のうちはまだ名詞以外でもフラッシュカードなどを用いて意味を伝えることができるかもしれないのだが、中級以降は難しくなる。
(ちなみに中国でフラッシュカード等を使っている教師は多くないはず。)

もっとも中級になれば、それこそ日本語だけで充分説明できるようになる。
上級など私の場合、あえて説明に難しい言葉も使っていき、無理やり叩き込むことさえできるし、そこまでくれば、学生も漢字語を聴いてすぐに漢字を想像できるようになっている。


ただ私も中級前の補習授業で「次回は・・・」、「今学期こそは・・・」と何度も授業で中国語を使う覚悟を決めたこともある。
しかし五十音以外はほとんど使わずにここまで来た。

ただ、(時に上級でもこの必要があるのだが)初級や中級の最初の頃などは学生に中国語訳を強制することが多い。

本日初級は『みんなの日本語』第33課を終わらせ。

その問題の中のコラム文にある「明日留守。晩に来い。」の「明日留守」を“明天在家”と平気でのたまい、「明日 留守番に 来い」で詰まったので、思わず日本語教師を忘れて「なにぃ!」と声を荒げた私・・・。

しばらく待っても正しい答えがないので、(それぐらいの中国語を言うぐらいいいか・・・)と「留守」“不在家”だけを発話した私。

それでやっと「留守」を“不在(家)”、「留守番」を“看家”と言い直すことができた。

やはり1課に1カ所ぐらいは私が聞いていておかしな翻訳が飛び出すことがある
その時に自分が中国語を言ったり、板書で中国語を示すよりは「間違っている」ことを伝え、学生から正しい答えが出てくることを待つことが多い。

そして次に日本語で簡単に説明する。
しかし本日はみんなして戸惑っていたので、仕方なく中国語を示したという次第。

今回4年ぶりに初級を担当しているのだが、4月の途中から時間の都合上練習A・B・Cと問題の聴解部分以外は文法を先に教えていく上司に任せるようになった。
だが、コラム文は口に出して読んだり、耳の練習になるので、重複して使っている。

というわけで、私が中国語訳を課すのは文型・例文・会話(文)・(問題の)コラム文ぐらいなものでるのだが、問題の聴解でさえ、状況によって私が読み上げる後から中国語に直してもらうことがある。
(もちろん最初に一通りは通して聴解を行っている。)

ちなみにこのクラスの学生はよほどでなければ、翻訳・文法解説の文型・例文・会話(文)・の中国語訳を見ない。
当然私もよほどでなければ、見ない。

学生が見ないのはある意味こちらのコントロール。
余分な情報を与えないため。

私が見ない理由。
それはやはり学生ひとりひとり翻訳は違うからである。
(人数が少ないから、ひとりひとりの翻訳内容が聞こえるのだが・・・。)

日本人教師の授業ではあるのだが、学生は卒業後、中国語と日本語を自在に通訳・翻訳しなければならなくなる。
であるから、初級程度の翻訳で間違ってもらっては困るのである。

(私が中国語での確認を取ることは「にほんブログ村日本語教育カテゴリー」の大先輩であるKEN先生(『台湾で日本語を教える毎日(FC2)』)の影響も大きい。)

中級後半や上級などではいちいち中国語を求めていないのだが、やはり間違いが予想できる時は中国語を課している。
発話内容を聞いていて、不自然さを感じた時も、中国語を課すことがある。


学校によっては、日本語ネイティブ教師に中国語を使わせないところもある。
いや、けっこう多い。

それはやはり学生に中国語に甘えないことを教えるためでもあるのだろう。

私の場合は当地に来て一番最初の授業(五十音)で下手な中国語を使い、「下手な中国語を使わないでください」と言われてから、ずっと使っていなかった。

使ったのは当然理由があってのことなのだが、「中国語があまりお上手ではない※※先生は使わないでください」と言われたので、素直に従った。

ただ、私のことなので当然反発として「誰が使うか!」という想いもある・・・。
(私も別に授業で下手な中国語を使うつもりはなかったのである。)

そういうわけで、ずっと使っていなかった。
他の先生で中国語があまりわからない方が使っても、私はかたくなに使わなかった。

だが、私は使わなくても、学生に言わせればいいのである。

そして、まったく違う学校に移動した08年から確認として中国語訳を課すことが多くなった。
その後、学校名は違うが、古巣に戻ってから五十音では中国語も使うようになった。

そして今の上司たちの下に来てから初めての初級担当。
やはり五十音の最初は中国語も使った。
しかし、徐々に板書程度にしてゆき、第1課に入る前にはほとんど日本語だけを話すようにした。


時に中級や上級の学生に口頭でアンケートを取ることがあるのだが、ほとんどの学生から「今のまま中国語を話さない方がいいと思う」との答えが返ってくる。

しかし学生は最初から私の説明が理解できたわけではない。
初級で日本語母語話者の教師の授業に触れていないのだから、理解できるはずがない。
私もそれがわかっていて、英才教育をしていく・・・。

そんな4年であった。

そして今回やはり日本人の私が初級に入ったからか、聴く、話すという点で今までの初級クラスよりは上だと感じる。
そのまま中級、上級と教えたら、もっといい結果が出るのであろうが、私はこの夏帰国する。




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自動詞・他動詞(だけ)は真面目に授業している

2014-05-29 12:17:33 | 初級授業(日本語)
初級クラス。
『みんなの日本語』30課

この課は他動詞であるのだが、29課自動詞で「~が~ています」を勉強したものだから、自作例文発表やそこからの会話練習の時に、他動詞の「~が~てあります」よりも、継続の「~ています」を無意識に使ってしまう学生がいる。

ただ、意志を持っているとはいえ、継続であるのならば、「~が~ています」ではなく、「~を~ています」でなければならない。

また、昨日準備、措置、放置の「~ておきます」を指導した時に、あとあとのことを考えて準備をメインに練習しておいたのだが、それでもやはり問題2の質問時に「~ておいてください」の意味が掴めない方が多かった。
(ちなみに問題の聴解部分は私の肉声で男女の声を作って行っている。)


できれば本日31課の単語に入っておきたかったのだが、その辺の復習というか説明を行った。
説明と言っても、例文を示しながらである。
やはり例文を並べるのが一番いい説明になると自分勝手に思っている。

まずはオーソドクスに
・ドアが開いています。29課 自 意思×
・ドアが開けてあります。30課 他 意思○

の確認を取った。

その次に確認したこと。
他動詞の「~が~てあります」の時に、その行為を行った方には目的意識があるのだが、それを見た方には何の意志もない場合が多い。
ただ、「自動詞+ています」の時も同じであることには注意してもらわねばならない。

・教卓にお菓子を置きます。他 (それを置いた)学生 意志○ (先生、どうぞ。)
・教卓にお菓子が置いてあります。他 (それを見た)私 意志×、(それを置いた)学生 意志○
・教卓の上にお菓子があがっています。自(それを見た)私 意志×、(それを置いた)学生 意志○

まあ、こちらはおぼろげにわかってくださる。
ただこの時点で「教卓にお菓子がおいてあります」でも、「教卓にお菓子を置いてあります」のどちらでも使えるということに触れていない。
それよりも「置く」に対して「上がる」を提示していることは思いっきり「力技一本~~!!」であることに気づいて欲しい・・・。

問題は次。

・机の上にコップが置いてあります。他 意思○
・机の上にコップが上がっています。自 意思×
・机の上にコップを置いています。他 意思○ 継続
・机の上にコップが置いています。非文

ここまで記せば、学生は何がわかっていないのかおわかりになると思う。

単純に「~が自動詞」「~を他動詞」だと思い込んではいないのだが、意志があるなしで助詞が違ってくることがわかっていないということ。

もちろん意志だけでなく、重点が「コップ」なのか「置く」でも助詞は違ってくる。
・机の上にコップが置いてあります。他 意思○
・机の上にコップを置いてあります。他 意思○

これ以上のことは言わなかった。
そして同時になぜ先生方は詳しく説明しないのかという理由も説明しておいた。

私も出来ることなら、詳しく説明したくない。
私の例文を見て、脆弱点を感じた同業者は多いに違いない。
だが、この自動詞・他動詞のところで、学生に対して誤魔化しのような授業をすると、後々何かの影響が出てくることを経験しているに過ぎない。

要は「正しい」「正しくない」というよりは、学生を納得させられるか否かだということ。
私は自分勝手にそう思って授業している。
ただし、自分の間違いに気づいた時は学生の将来を考えて、正直に申告と訂正をするようにしている。
(当然毎回毎回間違えてはいけないことをお忘れなく。)


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