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まさか日本でカルチャーショックを!

日本で技術者→中国広東省にて日本語教師→日本で技術者復帰→技術者+?
旧題名:まさか私が日本語教師に!(NO.3)

初級の会話

2016-06-30 21:48:33 | 初級授業(日本語)
初級の会話。
その中でもゼロ初級(五十音)時について。


これも何度も記したことをまた記す。

以前(最初の2年ほど)の私はせめて「て形」の導入が終わるまでは本格的な会話授業などできないと思っていた。

だがそれは大きな間違い。

ゼロ初級の時から可能。
A:おはよう。
B:おはよう。

立派な会話授業。

これに「~ございます」をつけたり、さらに後ろにもう一往復のやりとりをつけると、さらにバリエーション(?)が広がる。

もう一往復の内容はあえて記さない。
しつこいようだが、鵜呑みにすると失敗するので。

「偉そうに!」と思うかもしれないが、実際に人の話をそのまま間違った解釈のまま教える先生は多いわけで・・・。

学生に「頭を使え」というのなら、教師はもっと頭を使わなくてはいけない。

(ま、五十音の時なので、使えるフレーズは決まっているのだが。)



そして五十音のそれぞれの導入に合わせた発音の出てくる簡単な歌を教えて、歌っていただいたり。

例えば「ザ行」導入後に歌える歌がある。
意味をどうやって教えるかって? 
全員が同じ言葉を話すならば、板書すればいい。
そうでなければ、簡単な絵とジェスチャーでなんとかなる。
黒板やホワイトボードの前で、教師が必死に可愛いジェスチャーをやっている姿も学生の心を打つに違いない。
上手くいけば、笑ってくださるに違いない。
(私はどうしても笑いに持っていくタイプ・・・。)

「歌のどこが会話なんじゃい!」と思うのならば、ご勝手に。

もっともこの辺の教師の動きを所属する教育機関がどこまで認めるかによっても違ってくる。

おまけにある先生は歌が歌えても、ある先生は歌えなかったりする。

そしてある先生は授業に笑いを入れるのが好きであっても、ある先生はそれをしない主義であったり、出来なかったり。

おまけに学校の中で教師のレベルのバランスを取るとなると、あまりひとりだけ突出したこともできない。

「平等」という言葉もある意味怖いのだが、その先生が教えていないクラスの学生には差別が生じる。

あまりにも差別が生じると、その教育機関も成り立たない。

でもまあ「歌ぐらいいいじゃん・・・」と思う私はやはり外国で教えていた井の中蛙なのであろうか。

ちなみにここに記した「会話」は別に会話の時間にやらなくても、普通の授業中に十分できること。
(そう私は「井の中蛙」なんです。)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
何のことはない。
日本語教育のことを記して、そのカテゴリーへの比率を上げただけ。
(数日以内には比率を下げます。)
もちろん目的があってやっているのだが。
(わるだくみではない。)



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ゼロ初級でも会話できます~♪

2016-01-08 22:27:33 | 初級授業(日本語)
昼にふとある学校での初級の授業を思い出した。

プロの日本語教師として中国に赴任してから1年8か月ぐらいはこう思っていた。

「初級で会話? せめて『て形』を導入してからにしてくれよ・・・」と。

しかし次の学校に移ってからの私は「自分がいかにオーディオリンガル重視であった」ことを思い知った・・・。

もちろんそれまでも初級で会話をしたことがある。
だが、今考えてみると、それは幼稚なものであった。
ただ、そんな幼稚な会話であっても「先生、とても楽しかったです♪」と言われたことがあった。

つまり学生は会話に飢えているという証拠であるか・・・。

2つ目の学校での私はのちの中・上級専門の形が出来上がっていったのだが、それでも当然初級も教えていた。

最後の方になると、初級での会話授業スタイルがけっこう好評であることに気づいた。
その頃には「初級での会話? まかせて。ゼロ初級でもOKだよぉーん!」ってな感じになっていたのだから、人間変わるものである・・・。

3つ目の学校は最初の学校に戻ったのだが、そこでさらにその感覚を掴むこととなった。

もちろん3か月で初級ということになると、会話ばかりもしていられない。
テキストメインとならざるを得ない。
だが、それでも学生は私の課す会話を楽しむことに・・・。

あくまで参考に↓

ゼロ初級。
つまり五十音導入時。

A:おはよう~
B:おはよう~
A:さようなら~
B:さようなら~

これを教壇でお辞儀つきで行ってもらう。
(中国の学校ではまだ教壇のあるところが多い。街中の日本語学校を除いて。)

つまらん会話も、振りや演技を入れれば、楽しくなる。

大切なのは「日本語で話したい!」と思わせること。

もちろんこれはあくまで参考であり、五十音の段階で「おはようございます」ではなく「おはよう」だけというのは(よほど中国語で説明しない限り)危険な行為でもある。


例えば(その2)

『みんなの日本語』の文型や例文で(とっさの自由作文形式の)会話をしてもらう。
例文は一往復であるのだが、二往復や三往復を課す。

もちろん少人数クラスだと誠にやりやすく、大人数の場合はさらなる工夫が必要となる。

ある中国の小学校でのネイティブ英語教師のビデオをみたことがある。
彼は水筒ひとつで現れた。
そして見事に会話授業を行った・・・。

これなど家族が見たら、「こんな学校いいなぁ~」と勘違いするに違いない。

「あのさ、大人数クラスで二人一組のペアで延々と会話をされた日には、終わった生徒や待っている生徒がつまんないでしょ!」

「俺さ、やだよ。ビデオに様々な落とし穴映っているのに、それを宣伝に使われるのはさぁ・・・」


これは以前も何度か記しているのだが、
「学校経営者も保護者も『会話授業について甘い夢をみている』のさ。
ホントの会話授業とは別に会話だけの授業でもないのさ」

「文字語彙も文法も読解も聴解もすべて会話授業は可能なのだよ」

もっとものんびり会話をやっている余裕もないのは事実だけど・・・。


ちなみに最後の4年間の私は本当に中・上級専門であり、初級は代講か最後の1クールでしか担当していない。

中級や上級の会話。
それは夕方の正規授業よりは少ない60分枠で中級と上級を一緒に担当した。

もちろん私の体はひとつ。
最初はどうしても上級についていることが多い。
普通は反対だと思うであろう。
だが当然理由がある。
その理由は・・・また今度~

(ずっとこのブログを読んでいらっしゃる方はすぐにわかるであろうが、ただ「教える場所が違えば、自ずと手法は違ってくる」ことに注意していただけたら・・・。)



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「ちゅうごく」と「かんこく」。どうして韓国には濁音がない?(その2)

2016-01-04 00:53:33 | 初級授業(日本語)
2012年8月27日に記した
「ちゅうごく」と「かんこく」。 どうして韓国には濁点がない?

実は学生がこの質問をした理由はわかっている。
それは教師の発音指導時のコメントでの混同。

アニメの力は絶大。
いくら学生は初級、それもゼロ初級の五十音であっても、(完全ではないにしろ)すでに初級終了程度煮は話せる学生もいる。

おまけに耳もいい。

いくら日本語教師であっても、中国の方であれば(たいていの方は)外国語には違いない。

日本語の清音、濁音には悩まされたはず。
その時に克服した自分なりの法則を伝えていただけ。

中国の学生はけっこう純粋であり、その通りに発音しようとする。
仮にすでに(けっこうきれいに)話せる学生であっても。

そういうわけで最初は日本語母語話者並みの清音、濁音が話せても、段々混同してしまうこともある。

この発音指導の危険については数回触れたことがあるのだが、いくら母語話者並みの日本語を操る方であっても、理解できないこともあるわけで。

また(私が)それの危険性(誤った理解をする可能性がある)ということを学生の前ではっきり言うことこそ危険。
それは学生に対してその教師の格を下げてしまうことになるので。

この職場に居たのは最後の4年間。
だが、(その職場では)最後の1クール(半年弱)しか初級を担当していない私。
その他は中、上級担当として、たまに代講で初級に入る程度。

であるからこそ、晩自習等になるべく初級に顔を出したいわけで・・・。
朝から晩まで初級の傍にいる教師の邪魔にならない範囲で。

ちなみにこの2012年8月27日の記事で学生が悩んだことと言えば・・・。
清音は中国語でいうところの有気音、濁音は無気音で発声しろと(誤って)教えてしまう教師がいるのと反対のパターン。
清音のある部分については中国語でいうところの無気音で発声しなければいけないと思ってしまう・・・ということ。
実際に我々ネイティブ教師が発話してもそのように聴こえてしまう学生も多い。

だが、ずっとアニメなどに慣れている方だと「???」となる方もいるわけで・・・。
(当然最初から自分なりの法則を変えずにいて、誤った発音にならない方もいる。)

ちなみに私は今でも中国語の有気音、無気音で悩まされることがある。
また韓国語の発音でもツッコまれることが多い・・・。

この音声上の違いは日本語教師で(も)あり、多言語学習者でもある私にとっては永遠の課題かもしれない。

ここで脱線しておくと、この(高校生ぐらいから20代半ばまでの)クラスは私の心の中に一番残っている。
最初に2年教えた高校生ぐらいの学生たち(逆に私と言う教師を育ててくださった学生たち)よりも。

こんなことを記せばひいきになるかもしれないのだが、この(私が最後から2番目に中・上級を教えた)クラスが一番実力が高かった。

(そして私の内部までを観察できていた学生の比重が高い。)

もちろんその実力は先輩たちの影響もある。
「私/俺も先輩たちのような日本語を操りたい」という羨望と負けん気。

そういうものを引っ張り出すのも唯一の日本人教師であった私の役目。
このクラスがいたからこそ、私は中国を去る時にある種の達成感があったのだと思う。


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AFTER TWENTY YEARS 

2015-11-25 21:20:03 | 初級授業(日本語)
本日は2015年11月25日(水)。

この3日間NHKラジオ第二の『ラジオ英会話』でO Henryの『二十年後』“AFTER TWENTY YEARS”を扱っていた。

内容は知っているのだが、ドキドキしながら通勤中の車の中で聴いていた。

この作品を知ったのはとある中国の日本語の上級のテキストの読解部分。

2008年当時の私は3か月程度で日本語能力試験1級(現行のN1相当)の試験対策をしていた。
その程度の時間数では教科書など使えないことも多い。

薄いテキストでさえも、未消化で終わる・・・。

私は仕方なく(準備のためにテキストにこだわった)相方中国人教師が用いたテキストの読解部分を“音声教育”と置き換えて、朝などに扱った。

その時出会ったのが、『二十年後』であった。
ちなみにO Henryの作品は日本語教育でもけっこう使われている。

それに有り難いのは(ある意味有り難くない時もあるのだが・・・)この作者の作品は中国でも知られている。

ただ、この『二十年後』は言語教師の私も、大学出でおまけに社会人経験者の学生であっても知らなかった。

O Henryの作品はやはり最後の電電太鼓・・・いやどんでん返しが面白くもあり、怖い・・・。
私にとってはドキドキハラハラの世界でもある。

この作品を英語で聴いた感想↓。
「俺英語をもっと勉強しなくては・・・」

ちなみに昨年夏の日本帰国後から時々聴いており、10月の終わりから聴き始めた『ラジオ英会話』。
以前日本に居る頃は同じく遠山顕先生の『英会話入門』を聴いていた。
社会人学生をしていた90年代と中国に行く直前の2005年。

そして教師としての私はけっこう遠山先生の手法も気に入っている。

仮に内容があまりわからない日であっても(私はこんな日本語教師・・・)楽しい気分でいられる。

そしてこの手法は最後に所属した学校でかなり使わせていただいた。
(もちろんまるっきり同じ手法は使わないが・・・。)

(教える場所、教える相手が違えば、手法は必ず変わる。)



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活気がない?

2014-09-11 12:04:17 | 初級授業(日本語)
大変失礼な話だが・・・。

最近のにほんブログ村日本語教育カテゴリーは活気がない・・・。

大御所たちが日本語教育やこのカテゴリーを去ったり、諸事情により以前ほどブログに力を入れなくなったりしていることもあるであろう。

私がこのカテゴリーに参加したのは2010年春であった。
そして大御所たちを追いかけてきた。
いつしか私も古株になったものの、中国と日本語教育から去った。
それでもまだこのカテゴリーにいるのは将来また戻りたいからである。

というわけでこのカテゴリーへの比率を20%に落としたのだが、それでも私が10位以内にいるということはいかにこのカテゴリーが盛り上がっていないかを表しているような気がする。

まあ忙しい中、ブログを記すのもかなり大変なので、仕方がないのかもしれない。


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