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まさか日本でカルチャーショックを!

日本で技術者→中国広東省にて日本語教師→日本で技術者復帰→技術者+?
旧題名:まさか私が日本語教師に!(NO.3)

先生の色に染めてください♥

2017-02-02 09:20:15 | 中級授業(日本語)
この一年ぐらいで車を買い替えたいと思っている。
今の車に文句があるわけではないのだが、走行距離から考えてのこと。
確かに私が日本にいない間に中古車の耐久性はかなり向上していることがわかる。
それは新車の価格がかなり上がっていることからもうかがえる。
しかしそれでも安全策で変えたほうがいいと思っている。(←20170202 JST20:28追記)

帰国後にある企業から就職の内定をいただき、収入の確保(?)ができた翌日に20代前半からの付き合いである自動車屋さんに顔を出した。

父親の定年祝い(?)の新車もそこで買ったし、現在でも妹ふたりはその自動車屋さんにお世話になっていることもあり、我が父親の状態もそれなりにご存知。

あれこれ相談した結果、勧められたのはやはり違う懇意のお客が前日下取りに出した軽自動車。

とても大事に乗っていたことがよくわかる車であった。

それまでマイカーでは一度も白い色を選んだことがないのだが、不思議と帰国の数年前にその車の色も形もイメージできており、即決した。

とイントロを長く引っ張ったところで本題へ…。

中国での最後の4年間の学校は、初級、中級の場合1週間毎に席順が変わる。
(上級は私が担任であるし、人数もそれほど多くはないので、それほど頻繁に変える必要なし…。)

中級ではいつも授業開始の10分ぐらいを会話や発表に使っていた。
会話授業は別にやってはいたけれど…。

週に1、2回は最前列の学生にインタビュー。
(『みんなの日本語 初級』のおはようテレビがヒント。)

インタビュー内容はたいていひとりひとり違う。

毎学期していた質問の中のひとつ。
(一応個人企業秘密は抜いておく。)

「君はいつも真剣に勉強しているし、成績も良いので新車をプレゼントしたいと思います」

これで数回の会話のキャッチボールのあと「何色がいいですか」と聞く。
その答えだけでなく理由も訊ねる。

後に上級で教えることになったその才女の切り返しに「なるほど!」と思った。

その才女の要求する色は白であった。
その理由を簡単にいえば、「私は何かにこだわり過ぎてチャンスを逃すことはしたくありません。だからどんな色にも染まることができる白が好きなんです」ということであった。

これは折に触れて思い出す。
我々の生活において己の教師というものは自分より年上とは限らない。

10代、20代の学生に教えていただいたことはとても多い。

ちなみにその才女は付け足した。
「先生をとても尊敬しています。私を先生の色に染めてください」

クラス中大爆笑であった。

中級といえども、全員がこんなやり取りができるわけでもない。

外国で教えている以上、半数はここまでは話せないと思ったほうがいい。

学生の多くは日本語能力試験のN2やN1取得外国の目的であり、試験はできても話せない方も多い。

実質3か月から4か月でひとつのレベルを終わらすことが多いわけであり、四技能をバランス良くということは不可能に近い。

しかし我々教師は「仕方がない」で済ませ過ぎてはいけないのではなかろうか。





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中級の会話2

2016-06-29 22:39:33 | 中級授業(日本語)
中級の会話。
といっても、会話授業とは一体全体何が標準なのであろうか。
別に標準がすべて正しいわけでもないのだが、やはりある程度の目安がなければ、困ってしまう。

例えば日本語教師を夢見て、中国に赴任したとする。

養成講座で懸命に作成したフラッシュカードも使わない、純粋な直接法でもない、挙句の果てにはおいしいところ(文法)を中国人教師に持って行かれる。

そこで「○○先生はとにかく会話を教えてください」と言われたとする。
(よくあるパターンかも。)

困るに違いない。
テキストがあれば、まだそこからの派生も楽なのだが、テキストもないとすれば・・・。
準備も大変だと思う。

幸い(いや不幸?)にも、私は最初の2年はにそこまでの苦労はしなかった。

であるからこそ、後に「○○先生、(学生のためにも)会話をお願いします」と言われた時は面食らった。
それはテキストを用いて、文法などの復習や音声面の指導、代入練習に加えて、会話をしていたのだから。

ある学校には(いや、あんたがどうしても会話をやってくれないとあたしゃ困るのよ。同じテキストで授業されちゃ・・・)的な中国人教師もいらっしゃる。

だが、それはそれで勉強になった。

ここで私はテキストではないが、ネット上のある会話教材から借用したのだが、それは学生にとっては目新しく映るかもしれないのだが、あまり役には立たなかったように思える。

気がついたことはテキストでやっていた通り、少しだけ難しい指令を与えなければならないということ。


さてそろそろ本題に。

中級の会話で用いたことは、『平成教育委員会』的な番組からいただいたヒントも多い。

また、(私はゲームを授業に取り入れるのはあまり好きではないのだが)「ある漢字に※画を加えた漢字を挙げよ」などの指令を出すと、さすがに漢字の国の方だけあって、燃える・・・。

ただしこれは純粋な会話でなく、あくまで会話の授業中に遊びを取り入れながら、考える力を養っているだけ。
(私の場合は。)

他には俳句、川柳、短歌、回文などを課しても、盛り上がる。
この場合は、口と板書での発表となるので、一応会話の部類になるかと・・・。

5分程度のミニドラマを課すこともある。
テーマはそのクラスによって違う。

これも(全員が喜ぶわけではないが)けっこう凝ったことをやってくださる。

ただこの時は他のクラスから助っ人を引っ張り込むこともあり、その学生のつながりもわかって面白い。
(上級は私のクラスだし、同じ時間に私が会話を担当しているので「おまえなぁ・・・」でいいのだが、初級の場合は私の権限が及ばないわけで・・・。まあ、遊びではないので、いいのだが、それを見ている指導教官の私が大笑いをしているとしたら、問題かな・・・。)

これらは実に多くの先生方がやっている。
実に様々な先生がブログで記している。

中でも会話授業としてとても参考になったのが、楽天ブログの『日本語教師のヨックン。』であった。
最初に読んだ時は頭を殴られたような感じであった。
すべては学生のことを考えてやっていらっしゃる。
最近はあまり拝読させていただいていないのだが、とても感謝している。
(断りもなしにここにブログ名を挙げているが・・・。)

他には私がブログデビューする前からこの世界で有名な前:ALC Blog、現:FC2の『台湾で日本語を教える毎日』のKEN先生。
こちらは自分の授業を見直しだした2008年からずっと拝読させていただいている。
それも初級から上級まですべての科目、すべてのレベルで参考にさせていただいた。
(こちらも断りもなしにブログ名を挙げているが・・・。)

だが、私はそれが会話でも、語彙でも、文法でも、読解でも、聴解でも絶対に同じ通りには行わない。

それは教える場所やクラスが違えば、条件は違ってくるので。
また、まったく同じ通りだと、自分が間違った解釈をする恐れもある。

であるから、私は絶対にそのまま同じ内容では行わない。

話が長くなるので、一応中級会話としてはここで一旦締めたいと思う。
(明日は初級の会話を・・・・・・)



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中級の会話1

2016-06-28 21:58:33 | 中級授業(日本語)
中級の会話。
といっても、そんなご大層なことをしていたわけではない。

ただ頭を使うことを課した。
もちろん最初はついてゆけるはずもない。

私が上級の方に顔を出している間に自然消滅して十数分後に私が戻った時には自習に入っている学生がいる。
次に戻れば、ほとんどが自習している。

それが現実。

だが、私の身体は1つしかないので仕方がない・・・。

それに、先日も話した思惑があり、また上級には途中で会話の時間を自習時間としてプレゼントしたいために、
まずは上級を優先した。

そのうちに中級も段々と慣れてくる。

そこに上級の先輩方が華麗なる(?)ディベートのデモを見せる。

それを中級へディベートを導入するきっかけとする以外にも、やる気を出させるという目的がある。

実際にディベートを始めると、白熱化する。
だが、もちろん最初は立論にも反駁にもなっていない。
おまけに結論などありません・・・。

それどころかディスカッションにもなっていない。
(そこで初めてディスカッションを教える。
理由はとても簡単・・・・・・。)

ディベートの時は教師が離れないようにしないとけんかになるのでご注意を。
これは前期に慣れているはずの上級でも起こること。

その頃上級では履歴書を書きあげ、それを基に面接の会話を行う。
中級にそれを導入するのはたいてい卒業または終了の1か月半ぐらい前。

とにかくいくら社会人経験者や働きながら勉強している方もいるにせよ、履歴書が書けないのである・・・。

中国語の履歴書を見たことがある方はわかると思うのだが、けっこう美辞麗句が並ぶ。
そんなものの日本語版がネット上にもあったりするのだから、本当にツッコミどころ満載である。

それを添削していくのも一苦労。

いや、書き方の基本は教えているのに、聴いていない学生続出・・・。

そして面接の会話。
中級の場合は当然あらかじめいくつかの質問例文は与えておく。

つまりクラスメイト全員と私が面接官というわけ。

注意点はあまり追い込んで泣かせないこと。
学生にとって日本語は外国語であること、言いたくても言い表せない時があることを忘れずに。

もっともこれが自分が担任の上級ならば、泣く学生は必ず現れるのだが・・・。
ボロボロ泣き出し、突然教室を飛び出す女性もいた。

もちろん私がそこにいてさじ加減を調節することは言うまでもないのだが、何が心に障るのか、
どの程度で言えない悔しさがこみ上げてくるのかは人それぞれ。

(社会は甘くはないのだよ。実際に仕事の途中で泣かれても困るわけで。
ただ、泣いた学生が現れた晩は当然私も眠れません。)

とにかく中級へは会話という位置づけがメイン。

中級への会話については明日も続く・・・。



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水筒ひとつで教室に現れるのも、快感・・・

2013-12-26 22:51:05 | 中級授業(日本語)
テキストやある程度まとまった資料なしで授業をしたことがある方はその苦労がよくわかると思う。

中級も終わりの時期にそれを行ったので、教師の私もそれなりに楽しめたのは有り難いのだが。

(水筒ひとつで教室に現れるのも、けっこう快感・・・。くせになりそう。)

本日の今年最後の授業は下手をすると上級でも難しいことを行った。
ただ、イントロ部分は昨日のうちに宿題として与えておいた。

「親友の悪いところを5つ発表」
「大嫌いな人のいいところを5つ発表」

(これを安易にそのまま使うと危険ですので、使う場合は学校とクラスの状況をよーく考えることをお勧めいたします。)

これを聴いていると、学生一人一人がどういう人間なのかがよくわかる。

さらに、
「自分が好きな人/嫌いな人と付き合っていくには?」
「自分が好きな人/嫌いな人と自分の共通点は?」
「自分が好きな人/嫌いな人との全く違う点は?」

これをその場で考えていただいたのだが、これも学生の人間性がよくわかる。

最初に10分ぐらい学生たちの(他の自主的な)発表をしていただいたのだが、これだけで充分残り80分をこなすことが出来た。

中には当然嫌いな人間がいない方もいる。
その1人は自分自身が嫌いだという設定で発表してくださった。
もう1人は「じゃあ、先生!」(つまり私)という設定で発表してくださった。

この授業は来学期上級に上がってくる学生に与えたある種の課題だとも言える。

また、社会に戻れば/出れば嫌な人間と付き合っていかねばならないということもある。


授業が終わり、この※年の間の様々なことを思い出した。
ひとつのステージが終わった。
(別に学校を辞めるわけではない。)

明日は約4週間ぶりに朝から学校に行く。
おそらく事務所に行く前に女性の学生たちから電話が入るであろう。
来学期彼女たち(もちろん男性たちもいる)の担任となる私。

普段お茶らけた授業を行っている私を信頼してくださることに感謝している。



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クリスマス特別授業

2013-12-25 09:55:55 | 中級授業(日本語)
昨晩食べたショートケーキ。



1個5元

本日の10時の休憩時間用に1個残しておいた。


まあ、それはともかく、久しぶりの日本語教育ネタ。

昨日は学校に向かう途中で村のスーパーに寄った。
そこでミニどら焼きの袋詰めと、ヤクルト(5本入り)を初・中級の学生、プライベートレッスンの学生たちにミニどら焼き1つとヤクルト1本が行きわたるだけ購入。

(この時に同僚の分のヤクルトを勘定に入れていなかったという詰め甘い男がここにいる・・・。)
(というわけで、同僚たちにはミニどら焼き1つずつのみ・・・。)

サンタクロースよろしく買い物袋を担いで中級の教室に入った私。

プレゼントを配りながら、どら焼きもヤクルトも元々は日本のものであることを説明。

英語に堪能で外国人の友人も多く、さらに私同様にけっこうハイカラ趣味がある女性も、ヤクルトが日本のものであることを初めて知ったらしく、「本当ですか!?」と。

私は「百度(バイドゥ)で調べてみてください」と言ったら、その場でスマホを用いて調べていた。
(中国国内の秘密ではない情報に関しては、Googleより百度の方が簡単に詳しく調べられる。)

その後、日本のクリスマス事情を説明していった。
もちろん学生からも質問が出てくる。
それでだいたい35分。(計画より5分オーバー)

その後で、書き取り。
私が言う歌の歌詞を聴いてノートなどに書いていく。
カタカナ語をどのように記せるかも私の確認事項のひとつ。
それ以前に聴いた言葉をひらがな、カタカナ、漢字を交えて適切に書けなくてはならない。

(そういう意味ではやはり初級の時の音声指導もかなり重要ということになる。)

さらに、日本語での英語表現を聴いて理解できるかというのもポイント。

私は授業でほとんど中国語を使わない。
(その場の状況によっては学生の言った中国語に反応して、「そうです」とか「違います」と言うことはある。)

それでもたまにぽつりと中国語を言うこともある。
それは日本人の(癖のある)中国語に少しは触れておいてもらった方がいいので。

日本人の英語もそれと同じこと。
(時に中国の方の英語に戸惑うこともあるのだが・・・。)

学生たちはそれを聴いて書いている時は何の歌だか気づかなかった。
だが、私がその後で歌い出したらすぐに理解した。

それは『サンタが町にやって来る』であった。

歌の開始が授業開始から55分後。(これも計画より5分オーバー)
残り35分間が歌の練習。

もっとも私はこの2番の歌詞を知らなかったので、レシートの裏に殴り書きしたものをポケットに入れておいた。
それが昨日の(プレゼントと水筒以外の)唯一の持ち物。

この辺はよく宣伝ビデオなどで見る英語ネイティブ教師の会話授業を意識してみた。
私が何も持たずに授業に現れることはほとんどない。
だが、たまにはそれも意外性があっていいのではなかろうか。

で、歌なのだが、学生には耳のいい方もいれば、当然歌が上手な方もいる。
この時私は当然歌の上手い方を褒めるのだが、それ以上に耳のいい方を褒めることにしている。
(もちろん耳がよく、その通りに歌えるのだから、歌もそれなりに上手い。)

以前も記したが、日本語の標準語では一度下がった音が上がることはない。
だが、歌ではよくあること。
そして促音が各母音に変わることも多い。

それらをしっかり聴き取れるようになることも、聴解練習のひとつになると自分勝手に思っている。

ちなみに昨日は私の肉声だけで、教えた。

ある程度は歌える人間として生まれたことに感謝している。

(その音感の割には、日本語の音声を勉強した時にボロボロであったのが不思議。)
(もちろん今は瞬時にわかる。)

このクラスは歌が好きなようであることにも感謝している。


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