今日は、いつもとちょっと趣きをかえて、私たち学校精霊のお話をします。精霊は
そこに物体があれば、どこにでも自然と生まれます。だから本来、校舎だけでなく、
いろいろなものにいます。そう、あなたのすぐ身近にも。でも、人が気づかないだけ。
うん?いえ、たまーに気づいて、私たち精霊と交感できる子もいたっけ。そう、物語の
主人公夢ちゃんみたいに。それでも、たとえ交感できても、それは、たいてい
子どものうちだけ。大人になると、交感できなくなるのが普通です。だから、
夢ちゃんみたいなのはめずらしいの。私たち精霊の間でも話題になっています。
「めずらしい、稀有なことだ。」と。まあそれだけ、夢ちゃんが大人になっても、
子どもの頃の直ぐな心を持ち続けていたってことなんだけど。だから、四小の
姉さんも私も、大人になった夢ちゃんに語りかけたんだけど。四小姉さんの
「あなたも、もう中学生云々・・・・」っていう言葉は、いわば、夢ちゃんへの試験よね。
私たち精霊は、精霊と交感した子に、子どもから大人へと変わってゆく思春期に
テストをするの。なぜかというとね、人に子どもの頃の素直な純真な心を失って
ほしくないからなの。それで、中学生というちょうど思春期にはいる時期に、いったん
精霊との交感を止めさせるの。あ、あのね、誤解してほしくないんだけど、本当は
私たちだって止めたくないのよ。でもね、直ぐな純真な心というのは、精霊と
通ずるのに大切なことなの。だから、大人になってゆく過程で、その心を失っていくか
いかないかを見てるわけ。ちょっと厳しいようだけど、これは本当に大切な
ことなのよ。この過程で、子どもの頃の心を忘れなかった人だけが、大人に
なってから、また精霊から声をかけられるってわけ。それだから、子どもの頃に
比べて、その人数はうんと少なくなってしまうのよね。残念だけど。
今日は、私たち精霊のことや大切なことを話したんだけど、わかってもらえた
でしょうか?じゃあ、今日はこの辺で。またね。