不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Immacolata concezione

2014-12-08 17:16:45 | アート・文化


Giambattista Tiepoloの
Immacolata Concezione。
画像拝借(http://www.tanogabo.it/)
12月8日はレイラの誕生日でもあるけれど、
Immacolata Concezione(無原罪のお宿りの日)。

このTiepoloの作品は本物をみたことがないんだけれど、
聖母マリアの、すっとした表情が結構好き。

マリアは母であるアンナの胎内に宿ったとき
(つまり、12月8日)から
原罪から免れていたというキリスト教の教義に基づくお祝いの日。

マリアが身につけている純白の服と
天使が捧げる白いユリの花(聖母マリアの象徴)は
彼女の純潔を象徴するもので、
マリアが原罪から免れていることを示している。
そして、彼女自身は教会を象徴するアレゴリーでもあり
その頭上に輝く、
白いハト(精霊)によってもたらされている12個の星は、
やがてイエス・キリストに仕えることになる12使徒を表すもの。

リンゴを銜えた蛇は、
アダムとイブのエピソード(原罪)に繋がる存在で、
「悪」の誘惑により支配された地球(世界)は
マリア(教会)の足元にあって、護られているという図。
そして同じくマリアの足元に見える
鎌のように鋭く細い月は、
状況や運命の変化にも左右されない
マリアという存在(つまりは教会)の
優位性を表しているとされています。

Immacolata Concezioneをテーマにした作品も
世にたくさんあって、
それぞれ表現が異なるけれど、
だいたい似たようなシンボルが使われているので
見比べてみると結構楽しい、と私なんかは思います。

こちらはGuercinoのImmacolata Concezione。
画像拝借(Marche Beni Culutrali) 
 

 

12月8日にクリスマスの準備を始める習慣のあるイタリア。
そろそろ街中が
クリスマス色に染まってきているんじゃないかな。