夏になるといろんな人が出没する。
暑さのせいで思考回路も止まってしまうのね。
「白い巨人(Biancone)」の愛称で
フィレンツェ人に愛される(?)噴水。
シニョーリア広場(Piazza della Signoria)にある
Ammannati(アンマンナーティ)の作品(1560~1575)。
ネプチューンの噴水(Fontana di Nettuno)が正式名称。
上の写真は昨年8月に私が撮影したもの。
この白い巨人の右腕破損。
*Corriere della Seraより拝借
2005年8月3日未明。
フィレンツェ近郊エンポリ出身の28歳男性が
「上機嫌」の結果
この噴水によじ登って携帯電話で写真を撮ろうと思いつき
登ったまではいいけれど
そこから下りる際に足を滑らせて
とっさにつかんだ「白い巨人」の右腕もろとも
噴水の水槽内に墜落。
ネプチューンの右手首から先と右手が握っている棒、
それからベース部分の貝殻の一部を破損。
1800年代後半の修復時に
既にその脆さが露呈されいた部分だけに
結構簡単にぽろっといってしまったみたいです。
そして墜落先の水槽は定期メンテナンス中のため
水が入っていなかったので、
墜落の瞬間はかなりの衝撃があったと思われ。
そんなわけで男性本人も足を骨折、背中と肩を強打。
しかし、彼は足を引きづりながらも
同行していた兄弟とともに逃走していました。
日が昇って本格的に始まった捜査の結果
捕まったこの男性、腕のいいコックさんだそうで、
昔はフィレンツェの☆つきレストラン
Pinchiorri(エノテカ・ピンキオッリ)でも仕事経験のある人で
現在はアルノ川左岸Piazza del Cestello(チェステッロ広場)の
Pane e Vinoというレストランで働いているのだそう。
この事件を起こすきっかけとなった「上機嫌(Euforia)」は
仕事が評価されての給料アップ。
この喜びを兄弟とともにパブで祝った後の出来事。
かなぁりご機嫌に酔っていたらしいです。
この噴水にはアラームがついているわけではないのですが
最近ようやく足場がはずされてすっきりした
ランツィのロッジャ(Loggia di Lanzi)に設置された
防犯カメラにぼんやりと
「噴水によじ登る男」が記録されていたとか。
防犯カメラに写っている「破壊行為」は3分にも満たないもの。
7秒で柵を乗り越え、20秒で水槽に入り込み
34秒で彫刻によじ登り、
そこから墜落して、痛みに耐えること6秒。
その後立ち上がり逃走。
ただしこの画像からは人物特定には到底至りません。
なにが手がかりになったかというと
その事件を起こす前に
当の本人が近くの銀行のATM機で
現金を引きおろしているところを
夜間パトロール中の警備員が目撃していたため
時間的前後関係から目をつけられたらしい。
銀行営業開始とともに、照合作業が行われ
容疑者が割り出され
救急病院で骨折の治療を受けている本人を取り押さえ。
比較的アクセスしやすいこの噴水は
これまでもさまざまな痛い目に遭っています。
ベースの部分に腰掛けているブロンズ像がもぎ取られ
アルノ川に捨てられるという1800年代初めの事件が
最初の「破壊行為」。
その後は平穏な月日が流れ
1981年にネプチュ-ンを曳く馬の足が破壊され、
その翌年(1982年)にはサッカーワールドカップでの
イタリアの勝利を祝って(?)白い巨人の背中が
イタリアナショナルチームカラーのAzzurroに塗られ
1986年と1989年にまた馬の足が破壊され…。
1991年にはパンツ一丁のオヤジが
彫刻によじ登って「ハト除け」としてつけられている
ネプチュ-ンのメタルの「王冠」を取り外そうとし。
これが最後の事例となっていたのです。
最後の事例では損壊はなかったのですが、
それ以前の事故ではいずれも修復が必要な損壊あり。
しかし犯人一人も捕まっていないのです。
今回犯人の足取りが早急に掴めたのは
防犯カメラとATM機の記録のおかげ。
それから「反テロリズモ」の夜間巡回警備が
強化されていたからに他ならないのです。
*Corriere della Seraより拝借
この破片、80キロだそうです。
大きな塊が15個、小片が16片。
修復可能な損壊ということで
この破損部分の部品の再構築自体はすぐにも始まる予定。
ただし彫刻への再接着作業は来春を目処に。
それまでは「白い巨人」右腕なし。
なぜすぐに接着修復しないかというと、
修復に利用する薬剤で
冬の間あまり効能を発揮しないものがあるからとか。
それから噴水全体の修復自体も
視野に入れているからだとも言われています。
ドメイン取得後改装中
暑さのせいで思考回路も止まってしまうのね。
「白い巨人(Biancone)」の愛称で
フィレンツェ人に愛される(?)噴水。
シニョーリア広場(Piazza della Signoria)にある
Ammannati(アンマンナーティ)の作品(1560~1575)。
ネプチューンの噴水(Fontana di Nettuno)が正式名称。
上の写真は昨年8月に私が撮影したもの。
この白い巨人の右腕破損。
*Corriere della Seraより拝借
2005年8月3日未明。
フィレンツェ近郊エンポリ出身の28歳男性が
「上機嫌」の結果
この噴水によじ登って携帯電話で写真を撮ろうと思いつき
登ったまではいいけれど
そこから下りる際に足を滑らせて
とっさにつかんだ「白い巨人」の右腕もろとも
噴水の水槽内に墜落。
ネプチューンの右手首から先と右手が握っている棒、
それからベース部分の貝殻の一部を破損。
1800年代後半の修復時に
既にその脆さが露呈されいた部分だけに
結構簡単にぽろっといってしまったみたいです。
そして墜落先の水槽は定期メンテナンス中のため
水が入っていなかったので、
墜落の瞬間はかなりの衝撃があったと思われ。
そんなわけで男性本人も足を骨折、背中と肩を強打。
しかし、彼は足を引きづりながらも
同行していた兄弟とともに逃走していました。
日が昇って本格的に始まった捜査の結果
捕まったこの男性、腕のいいコックさんだそうで、
昔はフィレンツェの☆つきレストラン
Pinchiorri(エノテカ・ピンキオッリ)でも仕事経験のある人で
現在はアルノ川左岸Piazza del Cestello(チェステッロ広場)の
Pane e Vinoというレストランで働いているのだそう。
この事件を起こすきっかけとなった「上機嫌(Euforia)」は
仕事が評価されての給料アップ。
この喜びを兄弟とともにパブで祝った後の出来事。
かなぁりご機嫌に酔っていたらしいです。
この噴水にはアラームがついているわけではないのですが
最近ようやく足場がはずされてすっきりした
ランツィのロッジャ(Loggia di Lanzi)に設置された
防犯カメラにぼんやりと
「噴水によじ登る男」が記録されていたとか。
防犯カメラに写っている「破壊行為」は3分にも満たないもの。
7秒で柵を乗り越え、20秒で水槽に入り込み
34秒で彫刻によじ登り、
そこから墜落して、痛みに耐えること6秒。
その後立ち上がり逃走。
ただしこの画像からは人物特定には到底至りません。
なにが手がかりになったかというと
その事件を起こす前に
当の本人が近くの銀行のATM機で
現金を引きおろしているところを
夜間パトロール中の警備員が目撃していたため
時間的前後関係から目をつけられたらしい。
銀行営業開始とともに、照合作業が行われ
容疑者が割り出され
救急病院で骨折の治療を受けている本人を取り押さえ。
比較的アクセスしやすいこの噴水は
これまでもさまざまな痛い目に遭っています。
ベースの部分に腰掛けているブロンズ像がもぎ取られ
アルノ川に捨てられるという1800年代初めの事件が
最初の「破壊行為」。
その後は平穏な月日が流れ
1981年にネプチュ-ンを曳く馬の足が破壊され、
その翌年(1982年)にはサッカーワールドカップでの
イタリアの勝利を祝って(?)白い巨人の背中が
イタリアナショナルチームカラーのAzzurroに塗られ
1986年と1989年にまた馬の足が破壊され…。
1991年にはパンツ一丁のオヤジが
彫刻によじ登って「ハト除け」としてつけられている
ネプチュ-ンのメタルの「王冠」を取り外そうとし。
これが最後の事例となっていたのです。
最後の事例では損壊はなかったのですが、
それ以前の事故ではいずれも修復が必要な損壊あり。
しかし犯人一人も捕まっていないのです。
今回犯人の足取りが早急に掴めたのは
防犯カメラとATM機の記録のおかげ。
それから「反テロリズモ」の夜間巡回警備が
強化されていたからに他ならないのです。
*Corriere della Seraより拝借
この破片、80キロだそうです。
大きな塊が15個、小片が16片。
修復可能な損壊ということで
この破損部分の部品の再構築自体はすぐにも始まる予定。
ただし彫刻への再接着作業は来春を目処に。
それまでは「白い巨人」右腕なし。
なぜすぐに接着修復しないかというと、
修復に利用する薬剤で
冬の間あまり効能を発揮しないものがあるからとか。
それから噴水全体の修復自体も
視野に入れているからだとも言われています。
ドメイン取得後改装中