ツレヅレグサ

雑記と愚痴と、時々小説

連載開始!

2006-06-08 11:38:29 | 日記
はい、小説連載開始ー!
皆さんお待たせしました、ついに最新作連載開始です!
(,,゜д゜)ノ・:*;・*ハイスゴイスゴイ
今後はおそらく週末に更新になるんじゃないでしょうか・・・。
学校が忙しいので。
でもちょっとずつ書き溜めていってますんで。
これからもよろしくということで。
じゃあこの辺で切り上げます。

ではでは。

・・・あの、よかったら押してください。
日記@BlogRanking
・:*;・*(゜д゜,,)ハイスゴイスゴイ

Red Sparrow(1)

2006-06-08 11:24:46 | 小説
Red Sparrow -AKASUZUME-

  第一話『事のはじまり』

 俺の名はaaaだ。俺は、ネット空間上に存在する街「Nightmare City」に住んでいる。
あの街では過去にある騒動があったが、現在はいつも通りの静かな街に戻ってきた。
今のところ、表向きは職に就いていない。あの一件で勤め先がなくなったので仕方ないのだが。
まあ本来の職があるので金には困っていない。その報酬が結構な額だからな。
で、裏ではまあいろいろとあるわけだ。昔の付き合いがかかわってるんだが、ここでは言わない。
なぜなら、俺の話を聞いていればそのうちわかるからだ。じゃあ、話を始めるとするか。

 それは、あの事件が解決したすぐ後だった・・・

 街全体を揺るがしたあの事件から数日後、俺は再び旅に出る支度をしていた。
昔の知り合いからある仕事を頼まれたので、別の街に行かなくてはならなくなったからだ。
とりあえず数日分の日用品(その後はあっちで手に入れる)と食料、そして護身用の武器。
武器はあっちでも十分手に入るので、昔使っていた拳銃を整備してケースに詰め込む。
そしてまとまった額の金と携帯端末をアタッシュケースに入れたところで玄関のチャイムが鳴った。
玄関のドアを開けると、そこにはtカラがいた。
「よお。・・・その荷物は?」
tカラはアタッシュケースの存在に気づいて俺にきいた。
「ああ、これか?ちょっと昔の友人とこに行くから準備してたんだ」
「昔の友人か・・・」
tカラはそう言って何かを考え始めた。俺はtカラを中に招き入れ、お茶を煎れた。
「そういえばお前の友人ってどんなヤツなんだ?まったく話を聞いたことがなかったな」
「ごくごく普通の奴さ。大手の商社に勤めてる平社員だ」
もちろんそれはまったくのうそ。友人はそんなところに勤めていない。
「ふーん・・・。で、いきなり友人の家に行くってのはまたどうしてだ?」
「ちょっとこっちに来いって話があったからさ。数週間はあっちにいる予定だ」
「そうか。俺たちとしては街の修復を手伝って欲しかったんだがな」
街は数日前の騒動で至る所に傷跡が残ったままになっていた。tカラたちはその修復を進めていた。
俺としては街の修復も気にかかっていたが、実際それだけを考えていればいいわけではないのだ。
その後しばらく彼と雑談を楽しんだ後、俺は出かけることにした。

 俺はアタッシュケースを持って、家の裏にある倉庫に向かった。そこには俺の自家用車がある。
自家用車(オンボロの)に乗って、修復作業の進む街の中心部を通り、境界線を通り過ぎた。
車の外は真っ暗なトンネルだ。こんなところでエンストを起こしたら精神的にもたないだろう。
しばらく暗闇の中を走っていたが、いつの間にかまた別の街の道路に出ていた。
ミニチュアにしたら近代美術的なオブジェになりそうなくらい美しいビルディングが建ち並び、
その隙間を縫うようにして、いくつもの幹線道路とモノレールのレールが伸びている。
その景色はまるで映画のワンシーンのようでもあった。だが見とれることもなく俺はそのまま車を走らせた。
そして目的地の近くで幹線道路を降り、パーキングに滑り込んだ。周りには擬人化したAAばかりが歩いていた。
もちろん俺自身も街に入ったときに擬人化状態になっていた。何しろこの街は擬人化の街なのだ。
 車を降り、目の前のばかでかいビルディングに入る。フロントには定番の受付嬢が待っていた。
「ギコル氏と会う約束をしているaaaですが」
と俺はその受付嬢に言った。おそらくしぃ系のAAだろう。ピンクがかった耳が髪の間から出ている。
「少々お待ちください・・・、場所は57階ですね」
「ありがとう」
俺はエレベーターに向かった。扉が開くと、たくさんのAAたちが降りていく。お仕事ごくろーさん。
俺は偶然だが、がら空きの状態で乗ることができた。わずか数十秒で目的階までたどり着いた。
「久しぶりだなaaa。君の顔を見るのは半年振りだな」
「久しぶりだギコル大尉、いや、今はギコル少佐だったな。軍のほうはどんな感じだ?」
ギコル少佐。この世界のサイバーテロを防止する軍事組織「仮想空間治安維持軍(VPMF)」に所属する
人物であり、俺の古くからの友人だ。彼は右手を差し出して笑みを浮かべた。それは表面だけだったが。
俺も手を差し出し、手を握る。そして次の瞬間、俺とギコルはほぼ同時に銃を相手に向けていた。
「さすがは元軍人だな。抜き撃ちの速さは衰えてないようだ」
「そりゃどうも」
俺たちは笑いながら銃を収めた。タイミングを見計らったように秘書風のAAが入ってくる。
そいつは俺とギコルの前にコーヒーカップを置くと、そのまま立ち去った。
「で、単刀直入にきくが、その依頼ってのは?」
俺が椅子に座ってそうきくと、彼はひとつの書類を俺に手渡した。
「まずはその書類を読んでくれ」
俺はページをペラペラとめくり、重要なところだけを読んだ。
「・・・なるほど。謎の襲撃者ってわけか」
「今のところ被害者は4人。その誰もが一撃でやられてる。犯人はかなり戦闘に長けているようだ」
コーヒーを差し出されたので、俺は毒見してからゆっくり飲み始めた。
なるほど。写真を見た限りでは、犯人は刃物で殺しているらしい。しかも死体にAA崩壊が
起こらないということは、そういった特殊な武器を使用しているということだ。何かの意図があるのだろう。
「この犯人、見せつけのために死体を残してるわけじゃないよな?」
「さあな。そんな事は犯人に直接きけよ」
きけたらこんな苦労はしないっての。俺はつっこみを入れた。
「お前にはこの事件について調べてほしい。報酬はいつもと同じだそうだ」
「・・・。満足じゃないが不足でもないな」
俺は書類をテーブルに置き、コーヒーを飲み干した。ああ苦い。甘いものはないのか?
俺は甘党なので、こういう苦い物はあまり好きではないのだ。
「あ、それと今回は軍の人間を一人助っ人に就けているから、そいつを呼んでくるよ」
あっそ。まあ勝手にしてくれ。俺はそう思いながらカップを置く。少佐は「入っていいぞ」と声をかけた。
すぐに軍服を着たフサギコ系のAAが入ってきた。胸には少尉を示す階級章をつけている。
「こいつがその助っ人か?」
俺がそう言うと、ギコルはうなずいた。
「我が軍の特務隊に先月付けで入った奴だ。名前はドネット・フッサール。階級は少尉だ」
ギコルがそう言うと、そのAA―ドネット・フッサール少尉―は俺に向かって敬礼した。
「ドネットであります!今回の任務において、協力させていただきます」
ああ、勝手にしやがれ。でも簡単に死ぬような奴じゃなさそうなので、足を引っ張る事はないだろう。
「別に軍隊口調じゃなくていいぜ。俺は『一応』退役してんだからよ」
俺がそう言うと、ドネットは「はっ!」と答えた。だからそれをやめろって言ったんだが。
しばらくしてギコルが立ち上がった。
「じゃあ俺はほかの任務があるから後はよろしく頼む。あと、この部屋は自由に使ってくれ」
「わかった。お互い健闘を祈るぜ」
ギコルは俺に向かってグッドラックのサインをして部屋を出て行った。

  次回予告
俺とドネットは調査を始めたが、怪しい仮面に忠告された。
一体こいつら何のつもりだ?
そして街をさすらうもう一つの影が・・・。
果たして何が待ち受けているのか?
次回『死の仮面』
証拠がまったくないって・・・。

  作者のひとこと

やっと連載開始だよ、俺の新作!¥(゜∀゜)¥
今度は完全オリジナル。これから十話完結予定で執筆していきます。
ちなみにドネット君は完全オリジナルキャラです。フサとつーの雑種です。
毛並みは灰色という設定です(頭髪が赤ですが)。今後主人公aaaとともに活躍する予定!
このあとも前作でも登場した人物が出たりするので乞うご期待!(奴のこと→(´・ω・`)

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