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北朝鮮が国際社会を無視して、日米に威嚇を始めた

2017-04-16 05:39:44 | 政治


米国の国是は自国の防衛だ。その意味で北朝鮮が国際社会を無視して進めた大陸弾道弾(ICBM)や核開発は、トランプ政権にとって超えさせてはならない一線(レッドライン)に近づきつつある。

報道によると4/6-7の米中首脳会談では、北朝鮮の非核化、それが無理なら北朝鮮の体制転覆に向けた斬首計画、が議題となった。これから中国による制裁強化など軍事衝突回避に向けた動きが加速すると見込まれるが、その動きが実を結ぶか結ばないか、両方のシナリオを想定する必要がある。

北朝鮮では4月下旬にかけて、15日の金日成生誕105周年の祭日、25日の北朝鮮軍創設85周年、など国威発揚の記念日が控えている。一方、米国は、南太平洋からは4月8日にビンラディンを殺害した特殊部隊を載せた原子力空母カール・ビンソン(乗組員約5000人、艦載機FA18などが約90機)が駆逐艦や巡洋艦を伴い、また米国からは3月31日にサンディエゴを出港した2隻のミサイル誘導(イージスシステム)駆逐艦が、北朝鮮近海に向かっており、4月下旬には到着する見通しだ。

現時点ではまだ威嚇行動の範囲にとどまってはいる。しかし、もしレッドラインを超えたら、米国は軍事攻撃を含めあらゆる選択肢を排除しないと表明している。軍事行動の場合、米国は全面的な戦争ではなく、特殊部隊による「斬首作戦」として独裁者一人を殺害する方針を示している。2013年のパキスタンでのアルカイダの首謀ビンラディン殺害と同じ手口だ。

金正恩は近親者を含む相当数の側近を処刑しており、人心は既に離反している可能性が高い。独裁者一人の斬首計画が成功すれば、北朝鮮軍が後継者を立てて戦闘行為を継続する可能性は低いとみなしているのだろう。但し、意に反してもし戦闘が長引けば、難民流出、暴発、などリスクの次元は変わる可能性はある。

レッドラインを越えなくても、かつて北朝鮮は38度線近辺での地雷や離島へのミサイル発射などを行った実績がある。こうしたマイナーな威嚇行為なら、これまでと同様に米軍が出撃する程のことではないと見て良いだろう。

むしろ逆に中国や韓国が仲裁に入ることで、北朝鮮の仲介役が処刑されて閉ざされた交渉窓口が再開されるなど副次的効果が期待できる可能性はある。

JBpressからの引用記事
 
 


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