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有効打のない米国はジリ貧免れず。このような事態に日本はどう対応すべきか?

2017-08-03 07:03:54 | 政治


北朝鮮が米国でも自国を防御しきれないICBMを持てば、米韓軍は通常戦力の行使もできなくなる恐れが高まる。

そうなれば、ソウルは北朝鮮の砲火の人質になり、北朝鮮の核恫喝の前に、韓国政府は戦わずして北朝鮮側の、在韓米軍撤退などの要求に応じざるを得なくなるであろう。金日成以来の宿願であった、北主導の南北朝鮮統一が実現することになる。
 
米国にとり、北朝鮮のICBM保有を阻止する最後の残された手段は、CIAを中心とし、北朝鮮内部に協力者を得て、金正恩に関するリアルタイムの情報を確認し謀殺するとともに、サイバー攻撃、電磁バルス攻撃などを併用して、核・化学など大量破壊兵器使用に関する指揮通信統制・コンピューター・情報・警戒監視・偵察(C4ISR)を機能麻痺させるといった、謀略工作であろうと思われる。
 
そのために、米国は、CIA内に異例の北朝鮮のみを対象とした横断的組織を立ち上げており、今後も、サイバー戦を含めた最大限の情報戦を展開していくものと思われる。日本としては早急に、核と非核両面で抑止力と対処力を強化する必要がある。
 
そのためには、残存して報復できる能力を持つことが最も確実な抑止手段であり、その最適の手段は、原子力潜水艦に搭載した核弾道ミサイル(SLBM)を保有することである。
 
SLBMは、残存性は極めて高いが、一度発射すれば位置が判明し撃沈される恐れがあるため、先制攻撃には使いにくい、自衛的核戦力である。日本には、SLBMとそれを搭載する潜水艦を独自開発する能力がある。
 
問題は国内世論と米国以下の国際的反発だが、事態がここまで深刻になれば、日本が唯一の被爆国として最小限の報復的核戦力を保有することについて、国際的理解を得ることは不可能ではなくなりつつあると言えよう。
 
核兵器不拡散条約第十条でも、「異常な事態が、自国の至高の利益を危うくしていると認める場合」には、脱退することが認められている。
 
もし日本に、信頼性が低下している米国の核の傘への全面依存を強いるならば、日本も韓国と同様に北朝鮮とその背後にいる中露の核恫喝に屈するしかなくなることになる。その場合に、米国や西側諸国の受ける戦略的損失は計り知れないであろう。
 
また、米国にとっても、日本や韓国が独自の核戦力を保有することを認め、自国の核抑止力との有事における相互連動、核のリンケージを強めることができれば、米国自身の核抑止力も高まることになる。
 
日韓などの同盟国が北朝鮮の核恫喝に屈しない態勢を固めるには、日韓を信頼し、その核保有を認めるのが米国の国益に適う合理的政策になるであろう。北朝鮮のICBM保有は阻止できず、中露も信頼できないとなれば、米国としては日韓を信頼するしか選択はなくなる。

JBpressからの引用記事


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