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カネトの生涯、合唱劇で描く JR飯田線の敷設に尽力 (中日新聞)

2007-10-11 00:00:00 | アイヌ民族関連
カネトの生涯、合唱劇で描く JR飯田線の敷設に尽力
2007年10月11日

合唱劇「カネト」のけいこに励む人たち=名古屋市中区の市音楽プラザで


◆来月3,4日 昭和区で公演
 JR飯田線(豊橋-辰野)の敷設に尽力したアイヌ民族出身の測量技手、川村カネト(一八九三-一九七七年)の生涯を描いた合唱劇が十一月に初めて名古屋市昭和区で開かれるのを前に、総勢百四十人の合唱団がけいこを重ねている。飯田線の全線開業から七十周年。出演者らは「偏見を受けながら建設を成し遂げたカネトの功績を知ってほしい」と願う。

 川村率いるアイヌ民族の測量隊は一九二〇年代後半から三〇年代にかけ、山あいの険しい地形で、飯田線の一部となった旧三信鉄道(三河川合-天竜峡、六十七キロ)の敷設を実現。一方で、民族差別による作業員の妨害行為も絶えなかったという。

 合唱劇は二〇〇〇年の初演以来、豊川市や新城市はじめ飯田線の沿線地域などで演じられてきた。今回の公演では新たに合唱指揮者の井戸清輔さん(62)=岐阜市=を迎えたほか、アイヌ文化伝承者との共演も見どころだ。

 園児から七十代まで幅広い年齢層で構成する合唱団のうち、約二十人は今回新たに公募で集まった。劇中の合唱曲を作った藤村記一郎さん(55)=日進市=は「差別は今も残る普遍的テーマ。カネトの生きざまを通して生きる意味も問い掛けたい」と鑑賞を呼び掛ける。

 合唱劇は十一月三日午後六時と四日午後一時半の二公演、いずれも名古屋市昭和区鶴舞一の県勤労会館で。前売り券は一般二千三百円、高校生以下千五百円で、当日券は五百円高。

 問い合わせは、「カネト」名古屋公演事務局=電052(361)8645=へ。

 (赤川肇)



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