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トポロジカル絶縁体 ノーベル賞物理学2016

2016年10月04日 | 2016-03
昨日トポロジカル絶縁体について書いていたが、今日のノーベル賞物理学賞でトポロジカル結晶が注目されて受賞したのは驚きました。

昨日のブログを以下に引用したよ。


強誘電体メモリ向けの強誘電体SBTの結晶を観察していたい学生時代。

SBTの結晶とフルオライトという微結晶部分と三重点の粒子界面析出物を観察していた。


絶縁性の高いSBTだが、焼成温度や条件によっては膜としての絶縁性が崩れることがあった。
それを
微結晶部や粒子界面の析出物による伝導性ととらえていた。

しかしその後の研究の流れでは
絶縁性のSBTが結晶はほぼ変わっていないこと。
SBT自体の絶縁性は保たれていること。
に注目して、

SBTの結晶表面が伝導性になった状態として
2007年にトポロジカル絶縁体として確認されている。


https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%9D%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%AB%E3%83%AB%E7%B5%B6%E7%B8%81%E4%BD%93


http://www.tel.co.jp/museum/magazine/material/150327_crosstalk01/02.html

トポロジカル絶縁体は、
電気を通さない結晶と電気を通す結晶表面という特性を使って
スピン制御型デバイスに応用が期待されている。

たまたま絶縁性と強誘電性しか利用しない私の学生研究だったので、

トポロジカルな視点などまったくなかった。
新しい物理現象に対する評価が適切でなかった。

結晶表面の観察だけでもしっかりしておけば、よかったと今だに悔やんでしまう。


観察が研究の出発点というノーベル賞大隅先生の言葉から思い出したことです。



以上です。


トポロジカルっていう物理学は1980年代から提唱されていた理論だったんですが、1996年には私は知らなかったです。
勉強不足です。

結晶の表明部分が内部と違う性質をしめす事を実験と観察と推論で間近に見ていたが、
トポロジカルっていう考え方とそのインパクトを知らなかったので
大きな物理の現象を見落としていました。
実験学生にほど理論の学習は不可欠です。
単に作ってうまく出来た、出来なかったではあまりにも浅い。


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