愛知HAPPY★あいちハッピー

化学を修めた君子。電池、下水浄化、うがいと手洗い、石鹸やコスメの手作り、ハーブ、香りの化学。金欠病の克服、貧乏ライフ。

連載小説解説

2005年06月26日 | 詩人

「どこかできいた未来」
星新一を読んで

解説編
連載途中で、作者から一言。

十年以上前、私は星新一を
むさぼり読んでいた。

これは、そのなかで、印象にのこる
ショートショートのパクリ。
原作がなんていうタイトルか
忘れてしまった。
記憶に残っているあらすじから
再構築。
記憶力が優れていれば、
原作どおり。
応用力が優れていれば、
オリジナル小説になる。

星新一の基本テーマの一つに
官僚批判がある。

父の「星一」が起こした
星製薬株式会社が
官僚とのいざこざで
つぶされた記憶が原動力。
詳しくは
星新一の「官は強し、民は弱し」
を読むべし。

本作も、公務員が一般民衆を
コントロールする究極のカタチが
テーマのひとつ。


連載小説4

2005年06月26日 | 詩人

「どこかできいた未来」第4話
星新一を読んで

⑤裁判
簡単な取り調べのあと、すぐ裁判が開かれた。
検察・弁護人・裁判長とエヌ氏の4人だけだった。すでに過去の膨大の裁判記録から想定される意見が、中央システムにより分類され提示されていた。それに、不特定多数のアンケート結果を加味し裁判が行われた。
エヌ氏は、
「性犯罪の最高刑は死刑だったのでは…」
と、震えていた。女性に対する性犯罪罰則強化方針が打ちだされたばかりだった。「視姦罪」には「無期身体拘束刑」が求刑された。弁護側は
「被告は医師により診察の結果、心神喪失状態にあり治療が必要」
一時間ほどの審議ののち下された判決は診察の結果を重視し、保護観察処分とされた。


連載小説3

2005年06月13日 | 詩人

「どこかできいた未来」第三話
星新一を読んで

④逮捕
エヌ氏は、その若い女性に対して「近づきたい」という気持ちが、なぜかおきてきた。。その国では、結婚および恋愛は一部のひとだけが行う特殊な社会生活だった。上流階級の女性は、同じクラスの男性と結婚し家庭をもった。夫婦二人と子供二人の生活。しかし、一般的な福祉層の家族構成は、母親と子供一人だった。福祉階級の成人男性は100%独身。
女性はエリート階級の男性を求めて、若いうちに街に出歩いた。うまく、相手を見つけるとデートができた。一度だけのデートで終わる人。定期的なデートを重ねる人。子供を出産するにはデートによりエリート男性のDNAを提供されるしかない。福祉層の独身女性は必死だった。女性が積極的に誘いかけ、憧れの有職男性は、その誘いを断るのが大変なほどだった。彼らは、そうした役割が社会に求められる義務だと信じていた。つまり、可能性を持つ美しい女性に自分の子供を産ませ、養育していくことが、社会の安定につながる基盤だと考えていた。当然、養育費は、国庫負担10割だった。
エヌ氏が、このとき初めて女性を見たとき、ある種の感情を感じた。これまでにない感情をエヌ氏自身は理解できなかった。しかし、その微妙な心理変化を検出した衣服に埋め込まれたセンサー検知した。すぐに警察と救急センターへ通報。サイレンが遠くから聞こえてきた。逮捕容疑は「視姦罪」だった。


連載小説2

2005年06月05日 | 詩人

「どこかできいた未来」第二話
星新一を読んで

②プレゼント
突然の、懸賞当選のプレゼントだ。差出人はきいたことのない研究所だった。そんなことは、エヌ氏にとってはどうでも良かった。初当選だった。エリート階級層だけが使えるクレジットポイントだった。これがあれば、そのポイントを持つ層人限定ショップで買い物、食事などができる。有職者の給与にくべればささやかな額だが、無職のエヌ氏にとっては夢のようなポイント数。
初めての天然素材食品レストランでの食事に使おうと思った。


③コーヒーから
喫茶店「ルンバ」に入った。落ち着いた雰囲気と陽気な客たちの世界に初めて足を踏み入れた。まず、コーヒーの香りに驚いた。いつもの合成コーヒーは苦いだけだった。しかしそれが当たり前とおもっていたエヌ氏に、不満はなかった。それが、ここのコーヒーを一口飲むとくらくらするほどだ。さらに、店をかえて、天然肉のディナーを味わった。
天国のような気持ちで帰路についた。ふと、目をやると通りを歩く、若く美しい女性の姿に目がいった。エヌ氏は、これまで女性を美しいと思ったことはなかった。エヌ氏だけでなく、すべての福祉階級の無職男性は女性に無関心だった。性を意識することは皆無だった。


次世代ネットツール

2005年06月03日 | ショッピング&ネット

QuickyPC
クイッキPC
Quick tool for Quickly study & internet-view

『クイッキPCとは』

「ユビキタス社会」の中核ツール

* 電子辞書にネットを融合
* ブログとニュースに集中
* 音声とテキストを見比べながら効率的に学習していく

* 素早い起動
* 軽い
* 長寿命バッテリー


『クイッキPCユーザー』
* 英語を学びたい人
* 新聞を読む人
* ラジオを聴く人
* ブロガー
* メモを書く人
* 学生から30代男性
* 携帯でのネットに不満足な人
* 電子化英語教材学習向け
* テキストエディター


『クイッキPCのスペック』
* 電子辞書並の素早さ、軽さ
* 英語辞書
* 英語音声再生
* イヤホン
* USBメモリ
* 液晶画面とキーボード
* 携帯メールのバックアップ
* 単三乾電池2本以内


『クイッキPCとネット』
* ブロードバンド環境のPCから最新英語教材、ニュースとブログを移動。
* 通常のPCを使えない環境(電車内、図書館、喫茶店等)でも、クイッキPCならOK。
* 3G携帯電話を利用したリアルタイムネットも可能。


『クイッキPCの将来』
* 全科目学習支援ツール
* レポート作成支援

* 学習教材ネット配信の再生

* iPod向けラジオ配信の再生
(ポッドキャスティング)
* ブロガー読み書き支援


連載小説1

2005年06月03日 | 詩人

「どこかできいた未来」
星新一を読んで

①序章

エヌ氏は一般的な独身の童顔の男性だった。無職だったが、社会福祉が高度化した時代だったので生活には困っていなかった。
職に就いているのは、ごく一部の人だけだった。ほとんどの人はエヌ氏と同じ無職だった。その人たちの日課は部屋で
画面を見ながらアンケートとインタビューに答えることだった。
「今朝は体調はいかがですか?」
「良く眠れましたか?」
「読みたい本はありますか?」
「本を読んだら感想を教えてください。」
「やってみたいことは何ですか?」
という個人的なものから
「新しい料理を考えてください」
「学校教育における問題点と解決策について考えを教えてください」
「被占領国家における言語とイデオロギーのメタ構造および意味の脱個人社会化について意見をきかせてください」
といった質問の意味さえ理解できないなものもあった。
しかし全部に答える必要はない。
自分の興味のある質問に分かる範囲で答えていけばいい。
アンケートは中央電算処理システムにより分析されてはいたが、ほとんどは抽選でプレゼントが当たる懸賞だった。
プレゼントにあたることが人々の一番の関心だった。
その日、いつもどおりの時間に起床したエヌ氏は宅配された朝食を済ましたあと食後のインタビューをしていた。
「プレゼントに当選されました」
とメールが届いた。

(つづく)