茶々丸オヤジは「スラムドッグ$ミリオナエ」をさほど評価せずオスカー8部門に輝いた話題作を観ておこうか程度の気持ちで観ました。
ところが、、、、やられました!
確かに8部門に輝いただけはある。全編飽きることのない小気味なテンポに魅了されました。
ちなみにクイズミリオネアの発祥はイギリスが本家だそうです。
賞金金額はイギリスが1億3千万円。インドが4千万円で日本と比べてもスケールが違います。原作は、現役インド外交官&小説家の処女作「ぼくと1ルビーの神様」です。
物語は、スラム出身の青年が最高賞金2千万ルピーの名物クイズ番組に出演。
教育も受けていないスラムの青年が、過去の経験をヒントに次々と正解。
最後の問題の前に不正疑惑で逮捕されます。
過酷な尋問に屈しない青年が、なぜ問題が解けたのか説明していきます。
そして彼の歩んできた過去が問題の紐解きとなって明かされて行きます。
そんな、娯楽的要素と今やIT先進国となったインド社会に根強く残る差別社会。
急速な発展の中に見え隠れする闇を描ききっているところは、社会派映画の要素にスラムの少年と少女の純愛までも描いた贅沢な内容に仕上がってます。
それぞれの視点から観ても、十分に堪能できる作品です。
イギリス人屈指の名監督ダニー・ボイルの作品なのに、インドでの撮影、キャストもインド人なので、なぜかインド映画の色彩が色よく出てます。特にハッピーエンドのラストの後、インド映画のオハコ。あの独特なダンスシーンが、インド社会を強く反映していて実にうまいラストでした。
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