湊かなえ原作の映画「白ゆき姫殺人事件」を観賞。
告白の大ヒットが印象深い湊かなえ作品の映画化で殺人事件の容疑者、城野美姫を井上真央、契約社員のパパラッチADを綾野剛が演じ、監督はゴールデンスランバー、ピンポンの中村義洋の豪華な組み合わせ。これだけでも、観る価値ありでしたが、サスペンス映画としては見事な出来栄えでした。
山中でメッタ刺しにされた焼死体が発見。Twitterにはまる契約社員のADに元彼から電話が。焼死体は彼女の先輩美人OLで、事件後行方をくらました同僚のOL城野美姫に疑いの目をむける。彼女の周りの証言を取りながら、ツイートを繰り返すADにより城野は容疑者として拡散。城野の過去にまで及んでいきます。
ラストで静かな反撃に出る城野の証言により、次第に事件の本質が明らかになる展開がとても面白い作品でした。
Twitterに代表されるSNSによる拡散は、噂を増幅させ善悪の判断ができない程に人々の思考を停止させていく。情報化社会の闇の部分をクローズアップさせて、スクリーンを通して僕も含めその当事者となりうる人たちに警鐘を鳴らす、重いテーマをわかりやすく示した作品だと感じました。