65オヤジのスタイルブック

DVD「明りを灯す人」

映画館で観れなった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、キリギス共和国の監督兼主演の異色作「明りを灯す人」です。

監督、脚本、主演を務めたアクタン・アリム・クバト氏は、ソ連から独立したキリギスで監督としての道を地道に歩み、今回の作品でカンヌの正式出品を得て注目を浴びる映画監督です。

舞台は、キリギス共和国の小さな村。ソ連から独立して20年、未だ不安定な政治情勢の中で、明り屋さんとして、貧しい人々のために懸命に働く電気工。彼は、自らが作る風車で村中を明りで満たすことと愛する家族に息子が授かることを願っています。そんな、村に私利私欲のために村の平和が脅かそうとする人々が現れ彼等と一人対立していきます。

自然と共存共栄しながら慎ましく生きる村人と急変する政治経済に翻弄される人々の相反する生き方を通して、幸福とは何かを静かに語りかける作品です。

ラストは、わだかまりが残るものの、全編キリギスの大自然の中の村で撮影されるシーンはすがすがしさを感じます。そこで生きる純粋無垢な村人の姿もリアルな感動を生みました。

人間と自然が作り出すものの違いを思い知らされ、唯一「明り屋さん」の生み出す風力発電の明りだけが自然と融合したものに見え、人々のために尽くす純朴な精神だけが自然と結び付く進化だと感じました。


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