イ・ヨンジュ監督による永遠の命を与えられたクローン青年と彼を護衛する元情報局を巡る韓国発SFエンターテーメント映画「SEOBOK/ソボク」を観てきました。
当日は休日でしかもパク・ゴボムとコン・ユの韓国を代表する美男子俳優の共演とあってか、女性ファンが多くいてコロナ禍にも関わらず8割上限いっぱいの入場者数でした。
物語は、韓国初の極秘プロジェクトにより生まれたパク・ゴボム演じる死なないクローン青年ソボク。脳腫瘍により余命僅かな元情報局員コン・ユ演じるギホンは、テロリストから彼を守る任務を与えられます。彼を奪おうとするテロリストや敵か味方かわからないエージェントたち。危機的状況の中で、二人は心を通わせていきます。無事に彼を研究所に送り届けた時二人には新たな危機が迫ります。
作品の内容としてはスリリングなアクションシーンが続き、新感染ファイナルエクスプレスでのコン・ユ同様にサバイバルな逃走劇は迫力満点。さらにソボクの特殊能力が伏線となってラストシーンまでスピーディーに展開されていくのですが、ここに重きを置くと作品を軽く感じてしまいます。
実は女性研究者を母に持つソボク誕生の秘密やソボクの感情の変化が作品の核となっています。永遠の命を与えられ生きる喜びを持たないソボクと余命僅かな時間を彼と過ごすことで生きる希望を持ち始めるギホンの兄弟のような心の交流を通してヒューマンドラマとして味わった方がこの作品は楽しめるのかなと思います。