65オヤジのスタイルブック

歴史的文化財保存の私的考察

先日、納屋橋の堀川沿いに建つ鳥久の閉店後の跡地マンション建設に、河村名古屋市長が待ったをかけたニュースがありました。

鳥久の建物は、かつては得月楼と言う料亭で明治初めに建てられたもので歴史的には由緒ある建物です。市長はそこを何とか保存したいと待ったをかけているそうですが、私有地でもあり現状では、市長の意見は通らないようです。

昭和をから平成も25年を過ぎ、明治から昭和の建築に歴史的価値は高まっていますが、個人的には河村市長の方向性には同意できない部分が多々あります。

先ず、鳥久が市の指定文化財国指定の文化財になっていないと言う点です。文化財指定の所有者は、市や国の厳しい保存管理のもとで努力をされている現状をわかっているのか疑問です。まして、現在の所有者からの買い上げて残そうなど愚の骨頂です。

仮に残ったとして納屋橋周辺の堀川の景観に対して、ただ旧い料亭がぽつんと建っている状況になりかねないと思います。町並みに建つ文化財は中身が活用され、周辺の景観となじみ呼吸をしています。この建物の由来を考えると料亭もしくは飲食店として活かされてこそ、この建物の価値はあると思います。現状では、その役目を終えたとしか言えません。ただノスタルジーに浸るだけではなく、今ある景観の中に溶け込むような形の文化財保存を考えるのが大切ではと思います。

街の中にある文化財は、ベストよりベターな選択が良いのでは?河村市長さん。


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