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65オヤジのスタイルブック

65才茶々丸のスタイルブック。様々なカルチャーにふれて養ったライフスタイルを紹介

映画 RRRアールアールアール

2023年01月28日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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今回の映画レビューはインド映画史上最高の製作費97億円のエンターテーメント「RRR」です。

本作は、昨年の10月21日に公開され劇場公開数の少ない中でロングラン上映を記録しブームとなっているインドのハリウッド(ポリウッド)作品です。僕の観る機会を逃してましたが踊るマハラジャでインド映画にはまってから数々の作品を観てきましたが、インドのエンターテーメント作品の中で最高傑作だと思います。今回はIMAX上映で観ましたが、スケールの大きさに圧倒されました。

作品の内容としてはイギリス植民地の時代が舞台となっており、英国人に妹を奪われた村の男ビームと大義のために警察官となったラーマの友情と対立、そしてインド独立への道を描いてます。VFXと生のアクションを融合させた格闘劇やビームとラーマを取り巻くヒューマンストーリーにポリウッド作品の特徴ともいえるダンスと音楽など3時間飽きさせない演出で魅了します。

史実に基づきながらもエンターテーメントしてのフィクションとファンタジーをうまく組み合わせた構成は見事の一言です。各地で復活上映もあり、壮大なエンターテーメント作品をぜひ劇場で鑑賞してみてください。必ず満足することと確信してます。


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映画 非常宣言

2023年01月23日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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本日の映画レビューは、ソン・ガンホ&イ・ビョンホン共演の韓国パニックムービー「非常宣言」です。

今回の映画の舞台は飛行機内です。僕の世代にとっては飛行機パニックと言えばエアポートシリーズを思い出しますが、パニック状態に陥る群像劇が特徴でした。今回は、タイトルの非常宣言により緊急着陸を試みますが、機内に持ち込まれたウイルスによるバイオテロにより事態が急変していく内容です。

ソン・ガンホが救出に尽力する刑事を、イ・ビョンホンは娘と共に搭乗した元パイロットの父親を演じています。他にも女性大臣にチョン・ドヨン、副操縦士にキム・ナムギルなど名優が顔を揃えています。物語はバイオテロを企てた搭乗者の青年を中心に展開し、その後は機内と政府、刑事の救出劇が展開、パニック状態に陥った搭乗者の人間模様と機内の状況が錯綜しながら進んでいきます。

とりわけ、今回の問題は未確認のバイオテロで飛行機事故や人質テロとは異なるもので心理的な描写がリアルにクローズアップされて群像劇としても見応えがありました。過去にも地震や噴火などの自然災害や高層欠陥ビルの崩壊など韓国社会をうまく反映した作品が多くありましたが、今回の作品にも相通ずるものがあり個人的には楽しめました。


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映画 Dr.コトー診療所

2023年01月18日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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本日の映画レビューは、僕の大好きなドラマが映画になりました。「Dr.コトー診療所」です。

北の国からの純、そしてDr.コトーの五島健助、子役から青年へ吉岡秀隆を役者として導いたと言えるドラマ、何度も見続けてきた僕にとっては劇場版の公開を楽しみ待っていました。実は原作者の山田貴敏先生は、僕の住む町のお隣り岐阜市出身で親近感があり先生が学生時代に通った柳ケ瀬にある食堂の先生が描いたコトー暖簾は再開発で移転しても店の玄関を飾っています。

さて、今回の劇場版は19年後の志木那島診療所が舞台です。コトーこと五島健助と看護師の星野彩佳は数年前に結婚しコトーの子を身ごもっています。変わらない平穏な日常の中で離島の高齢化が進みコトーは島を出て拠点病院の院長の依頼を受けますが、返事を延ばす中でコトーの身に異変が起きます。

ここまでは、予告編でも紹介されていましたが断片的なシーンが物語の核となって展開されます。また、ドラマでコトーが離島の師となるきっかけとなった研修医との対立が、高橋海人演じる研修医により再燃、村民を巻き込んで波乱を巻き起こしていきます。

コトーと彩佳の夫婦の絆、かつてのコトーを慕い医大を目指していた剛洋が起こした事件、離島の医療問題など様々な出来事が同時進行しながら進む展開はドラマとは違う映画としての醍醐味と言えます。

そして迎える感動的なクライマックス。どこをとってもコトーファンにはたまらない魅力です。ドラマと共に幕を降りるDr.コトー診療所、医療ドラマを越えたヒューマンドラマとして永遠に輝き続けていきます。

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映画 アバター:ウェイ・オブ・ウォーター3D

2023年01月13日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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新年2回目の映画レビューは、これを見ずして今年は語れないだろう傑作!ジェームズ・キャメロン監督のアバターの続編「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」です。

前作アバターの公開が2009年で、前作を観た方は慣れない3Dどうしても映像美だけが先行してすっかり内容を忘れかけてましたが、今回の作品で少しづつ記憶が蘇りました。前作を観てない方も十分魅力的な作品ですが、ちょっと前作のおさらいをしたいと思います。

地球の資源問題を解決する鉱物のある惑星に目を付けた人類が惑星パンドラの先住民ナヴィと交渉するも決裂、ナヴィのDNAと掛け合わせたアバターを送り込みパンドラ征服を目論みます。アバターとして送り込まれた兄の身代わりとしてアバターとなったジェイクは、ナヴィ族の人生観に傾倒してナヴィの娘ネイティリと結ばれナヴィの一族として人類と戦い勝利します。

今回は家族を築き平和に暮らしていたジェイクとネイティリ。再び人類が現れたことでナヴィとの戦いが起こり回避のためにジェイクはナヴィが暮らす森を離れ、海の部族に身を寄せます。ジェイクの存在を良く思わない人類は執拗に追い海の部族を巻き込んだ戦いに突入していくと言う内容です。

森での戦争に始まり海へ。さらに神秘性が強い海の生活に適応しようとするジェイク家族の姿が美しい海で展開されていきますが、その中でも部族間の対立などもあり前半から中盤まで飽きの来ない演出と進化した3Dの映像、臨場感たっぷりの音響効果などの技術的な進歩はもとより、海の部族を巻き込んだ凄まじい戦争も迫力満点でそんな中でも家族愛や部族愛など描かれていて大満足の作品でした。

ゴールデングローブ賞では作品賞と監督賞にノミネートされましたが残念ながらスピルバーグに取られましたが観てない人は絶対見る作品です。個人的には3D吹替版がおすすめです。


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映画 離ればなれになっても

2023年01月09日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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新年も一週間余りを過ぎて、何かと忙しい正月を過ごしました。寒中お見舞い申し上げます。今回は、年始に3本の映画を鑑賞したので紹介します。今回のレビューは大晦日に公開され密かに話題となったガブリエレ・ムッチーノ監督の「離ればなれになっても」です。

本作はウイル・スミス親子共演で知られる「幸せのちから」でハリウッドデビューを果たしたムッチーノ監督によるもので1982年から40年間にわたる男女4人の出会いと別れを描いたヒューマンドラマです。後から知ったのですがインスタのフォロワーさんでイタリアレビュアーの方の情報で1974年のエットーレ・スコラ監督の「あんなに愛し合ったのに」の時代背景を移したリメイク作品と知りました。

物語は高校時代の親友三人が、転校してきた一人の女の子と甘い青春時代を過ごした後に女の子の突然の転校で別れることなり、再会と別れを繰り返すいたってシンプルな内容です。40年後のある主人公の証言により物語はフィードバックしながら進んでいきますが、よくある薄幸の女性となった女の子を取り巻く愛と憎悪が繰り返されます。しかしながら、イタリア人気質が反映された軽いノリと激しい愛憎劇がコミカルで面白く飽きの来ない構成でした。

親友三人は、後に弁護士、教師、俳優の人生を歩んでいきますが、ここにも若き頃からの性格がうまく反映されおり、主人公の女性との友情も外から見れば奇妙な関係に見えますがとてもウイットに富んでいて個人的には楽しめました。そこには人生は山あり谷ありでも素晴らしい。そんな感じにさせてくれる映画です。


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映画 ある男

2022年12月28日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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今回の映画レビューは平野啓一郎原作、石川慶監督による「ある男」です。

芥川賞作家で地元愛知出身でもある平野啓一郎の原作を愚行録や蜂蜜と遠雷などを手掛けた石川慶監督が手掛け、妻夫木聡、安藤サクラ、窪田正孝などの豪華なキャスティングで話題となった本作、遅まきながら鑑賞しましたが、かなり地味な作風ながら随所にハッとさせる演出が光る作品でした。

物語はとある田舎町で出会い、窪田演じるある男、谷口大祐と安藤演じる谷口里枝との再婚生活から3年後、事故により死んだ窪田が戸籍を偽った正体不明のXであることは判明、かつて離婚弁護を受けおった妻夫木演じる弁護士の木戸に愛した男の正体を依頼することで起こる顛末を描いたヒューマンミステリーとなっています。

また、登場人物のキャスティングも見事で、調査の鍵を握る受刑者の柄本明や安藤サクラや妻夫木聡の静かな演技、何よりこの作品で強烈な光を放った窪田正孝の演技が見事で今年の日本映画の主演男優として群を抜いたように思います。

作品の構成も前半の大祐と里枝との出会いから始まり、調査により明らかになるXの過去と日本独特の戸籍制度を利用した犯罪手法が巧みに描かれていて重苦しさの中に謎解きサスペンスの面白さがある内容でした。冒頭のバーに飾られたマグリットの絵画「複製禁止」がラストで再び登場、重なることがないある男の相反する人生を物語っているように感じました。そしてサイドストーリーのように流れていく弁護士木戸の人生もまた皮肉なものとなっています。


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映画 ザリガニの鳴くところ

2022年12月16日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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今回の映画レビューは、個人的には今年のベスト1有力のミステリー作品「ザリガニの鳴くところ」です。

今回の映画は全世界で1,500万部を突破したミステリー小説が原作になっています。

1969年ノースカロライナ州にある湿地帯で青年の変死体が発見されます。死体は町の有力者の息子で容疑者は湿地帯にひとり住む少女カイア。町の老弁護士が弁護に立つ中でカイアはひとりで生活するまでに至る経過と当日の状況を話し始めます。

タイトルの「ザリガニの鳴くところ」からザリガニが泣く?との疑問が浮かぶと思いますが、カイアが6歳の時に両親に捨てられひとりで暮らすための大切なキーワードとなっています。人里離れた湿地帯の家で生きるための知恵を生み出していくカイアと彼女を慕いながらも別れることとなった青年との純粋無垢な恋と孤独を癒すために近づいた死んだ息子との関係などが、美しい自然を舞台に克明に描かれるカイアの過去にに、無実を勝ち取るために冷静に検事の証言を覆していく法廷劇はどの場面も飽きの来ない濃密な構成でスクリーンに釘付けになる内容でした。

そしてラストにある衝撃の事実に目を疑いましたが、エンディングでテイラースウィフトが本作のために書き下ろした歌で真実が明らかになっていきます。彼女は無罪か果たして有罪かこの映画は観る人が感じる素晴らしい作品です。


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映画 ビー・ジーズ 栄光の軌跡

2022年12月12日 | 【映画・ドラマ・演劇】

映画『ビージーズ 栄光の軌跡』公式サイト

今回の映画レビューは、稀代のメロディーメイカー、ビー・ジーズのすべてがわかるドキュメンタリー「ビー・ジーズ 栄光の軌跡」です。

僕にとって、初めて観た洋画が「小さな恋のメロディー」で今でもメロディーフェアと共に名場面が浮かんできます。しばらくして、第二次ディスコブームでディスコで踊りまくってた時代映画「サタデー・ナイト・フィーバー」により再びビー・ジーズに夢中になりました。

今回の作品は、ミュージックシーンに燦然と輝く彼らのデビューから現在を追った珠玉の音楽ドキュメンタリーです。1963年にオーストラリアで結成されたバリー、ロビン、モーリスのギブ3兄弟、1970年代にアメリカを中心に活躍し、「マサチューセッツ」やディスコブーム期の「ステイン・アライヴ」など数々の名曲を生み出した兄弟デュオの長編ドキュメンタリーで、兄弟の確執や後にアイドルとして人気を博した末のアンディ・ギブの死やいわれのない中傷の中で、数々の奇跡を生み出した軌跡が描かれています。

メロディーメイカーとして時代を牽引した数々の名曲に、彼らを敬愛する元オアシスのノエル・ギャラガー、ジャスティン・ティンバーレイク、コールドプレイのクリス・マーティン、そして、ロビン、モーリスの弟たちの死を乗り越えて、バーブラ・ストライサンド、ディオンヌ・ワーウィック、ダイアナ・ロス、セリーヌ・ディオンに楽曲を提供したバリーの証言など、激動の音楽シーンを生き抜いた、ファンのみならず、洋楽ファンなら必見の作品です。

アーティスト、ロック、ボーカルグループ、ダンスミュージックの4つの音楽部門で殿堂入りを果たしたビー・ジーズ、彼らの歌声は永遠に輝きます。


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映画 スラムダンク (THE FIRST SLAM DUNK)

2022年12月08日 | 【映画・ドラマ・演劇】
 

今回は、ワールドカップで盛り上がる中で公開中の劇場版「スラムダンク」のTHE FIRST SLAM DUNKのレビューです。
 
僕が鑑賞したのが、ワールドカップのクロアチア戦前、スラダンでテンション上がったところで、ベスト8進出といきたかったのですが残念な結果に。サッカー好きの僕にとっは少しショックで、間をおいてのレビューとなりました。
 
井上雄彦氏が自ら脚本監督をを手掛けた劇場版スラムダンク。原作を読まれてる方はご存知の通り、インターハイでの絶対王者、山王工業戦を独特な作画アニメーションで再現、アニメでは山王工業戦はもとより、新たに劇場用に脚本されたストーリーとしてポイントガード宮城リョータをメインに描かれてます。
 
内容は触れませんが、音楽がとても今の時代にピッタリで主題歌を歌うThe Birthdayのチバユウスケのボーカルでいきなりの臨戦態勢、余韻を残しつつの10-FEETのエンディング曲も最高でした。僕自身、近年の井上雄彦氏の作画が好きで、冒頭からその魅力が浮き彫りになります。
 
山王戦での戦いも無駄な解説なしのリアルなゲーム展開に、アニメだからこそ味わえる山王の最強さと湘北メンバーのキャプテン赤城、三井、流川、桜木のそれぞれのプレーとその背景も思い浮かぶサブストーリーも魅力的でした。そして宮城リョータを主人公に据えたところも新鮮な感動と感涙がありました。
 

※鑑賞プレゼントのコースターに仕込まれたアイデアも最高でした。


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映画 秘密の森の、その向こう

2022年12月02日 | 【映画・ドラマ・演劇】

 

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今回は、前作の「燃ゆる女の肖像」に引き続きセリーヌ・シアマ監督の新作「秘密の森の、その向こう」のレビューです。

前回でも述べましたが、過去作において同性愛の要素が強い作品が多いシアマ監督ですが、今回は親子三代にわたる女性が主役となっています。

物語は老人ホームのシーンからはじまります。8歳に主人公ネリーは居住者の老人たちに別れを告げていきます。そして、最後に別れを告げた部屋には誰もいません。ママと共にホームを去ったネリーは、祖母の実家に向かいます。両親と共に祖母との思い出の場所でパパと一緒に後片付けをして過ごすネリー。突然ママが姿を消してしまいます。ある日、近くの森に遊びに行くと同年代の少女と出会います。少女はママと同じ名前のマリオン、マリオンの家を訪れるとそこは、祖母が住む実家でした。

物語は、ネリーとマリオンの出会いからファンタジーへと進みます。幼い少女の会話は漠然としているのですが、次第にマリオンは8歳の時のママだとわかります。そして祖母と母との隠された過去が浮き彫りになり、マリオンとの別れと共にファンタジーは終わります。今回の作品で興味深かったのは、現在と過去の分岐点がなく違和感なくファンタジーが進むところです。

また、少女同士の会話からおぼろげにしか祖母と母の関係が分からず、祖母も幼い少女に語りかけることで三人の関係が観る人の想像力の上で完結していくところです。8歳のネリーとマリオンを演じたのは双子の姉妹であり、神秘的でもある森の中の自然も相乗効果をもたらしているように思いました。しかも、今ではめずらしい73分と言う短い時間で完結するあたりシアマ監督の豊かに才能を感じました。

深淵な森を舞台に情景美と曖昧な時間軸が心地よい少女たちのお伽話を機会があればぜひ楽しんでみてください。


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映画 燃ゆる女の肖像

2022年12月01日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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今回の映画レビューは、2回にわたってフランス人女性監督のセリーヌ・シアマの作品の「燃ゆる女の肖像」と新作「秘密の森の、その向こう」をお届けします。

先ずはシアマ監督の出世作でカンヌでの受賞作2019年の「燃ゆる女の肖像」です。

今回の作品は、18世紀のフランスを舞台に孤島の城に住む女系家族の家の娘の結婚のための肖像画を依頼された女性画家との叶わぬ恋の結末を描いたものですが、父娘で肖像画家であり当時ではめずらしい女性肖像画家のマリアンヌの意志の強い女性と母から娘へと継がれた貴族としての運命を受け入れながらも、対象として自分に静かな抵抗を示すエロイーズとの徐々に燃え上っていく炎のような恋を島の自然と習慣を織り交ぜながら美しく広がる恋模様が肖像画と風景画や風俗画と様々な絵画のように描かれています。

特に作品の主題となっているのが過去に肖像画を依頼されながら画家たちが、顔を描くことが出来ず断念していること。微笑むことができないエロイーズに困惑しながらマリアンヌは想像で完成させますが、母親に作品を否定されたことをきっかけにモデルと画家の立場から恋へと変化する場面やラストでの再会シーンなど何とも意味深げに描かれていて女性らしい視点を感じました。

今回の作品は、サブスク動画サービスでも視聴可能ですので美しい絵画のような世界をぜひ堪能してみてください。

本作も含め以前のシアマ監督自身がレズビアンであることをカミングアウトしていることから、同性愛をテーマにした監督のように思われがちですが、現在公開の「秘密の森の、その向こう」でそのイメージは覆ると思います。次回はその作品のレビューをお届けします。

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映画 アムステルダム

2022年11月08日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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本日の映画レビューは、デヴィッド・O・ラッセル監督による豪華俳優陣でお届けするほぼ実話のサスペンス「アムステルダム」です。

今回の作品は、第1次大戦後にある陰謀に巻き込まれた人たちの、ほぼ実話のサスペンスです。監督はアメリカンハッスルや世界でひとつのプレーブックのデビッド・O・ラッセル。さらにオスカー俳優やノミネート常連の俳優たちがずらりと顔を並べてます。その顔触れは、クリスチャン・ベール、マーゴット・ロビー、ジョン・デヴィッド・ワシントン、ラミ・マレック、 ロバート・デ・ニーロなどなど、さらに歌姫テイラー・スイフトまで出演してます。この顔ぶれだけでも、満腹状態です。

物語は、第一次大戦で知り合ったクリスチャン・ベール演じる薬注医師のバートと弁護士のハロルド、看護師のヴァレリー。バートとハロルドはある事件に巻き込まれ殺人犯の汚名を着せられ逃亡、ヴァレリーの再会によって、巨大な陰謀に巻き込まれたことを知ります。汚名返上と陰謀を暴くため三人はある計画を進めます。

言葉を並べて説明するとリアルで重苦しい雰囲気な作品のように思えますが、そこはラッセル監督、随所にユーモアを交えながら陰謀に核心に迫っていき楽しく飽きの来ない演出に終始しています。実話に基づく陰謀も最初はまったくの不明ですが、陰謀に絡む人間が少しづつ明らかになることで「ああ、そう言うことか」と合点が来ます。

俳優陣の配役も適材適所で意外性があり面白いし、新たな一面を見せてくれたように感じました。信じるか信じないかはあなた次第的演出が逆に功を奏した作品だと思います。


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映画 スペンサー ダイアナの決意

2022年10月17日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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本日の映画レビューは、ダイアナ妃が離婚を決意したクリスマス前後の3日間を描いた「スペンサー ダイアナの決意」です。

没後25年、プリンセスダイアナを取り上げた映画のひとつが今回の作品で、チャールズ現国王の元妻ダイアナの葛藤と離婚への決意を3日間に凝縮した内容です。

愛車ポルシェに一人乗り道に迷う。ヘンリー8世国王の王妃であったアンと自分を重ね合わせる。現国王カミラ夫人と同じ真珠のネックレスを引きちぎるなどダイアナの悲劇的な一面が続きますが、その苦悩するダイアナを演じたクリステン・スチュワートの演技が輝きを放っています。また、個人的には彼女の唯一の友人であり衣装係を演じたサリー・ホーキンスの寄り添う演技が良かったです。

この映画では、エリザベス女王やチャールズ皇太子など王室一族の平然さとダイアナ妃の感情的な部分が対照的に描かれることで、ダイアナ妃を善人的に見せています。ダイアナが不慮の事故死を遂げた頃は、ダイアナに対して同情と支持を持っていました。

最近ネットフリックスの「クラウン」を観てから、少しダイアナに対するイメージは変わりました。もし、彼女がチャールズを愛さなければ悲劇は生まれなかった。それほどまでに彼女は繊細で危うい存在だったのです。そして彼女ほど自分自身を愛した女性はいなかったのではないかと思えます。


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映画 ヘルドッグス

2022年10月11日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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本日の映画レビューは、岡田准一&坂口健太郎共演、原田眞人監督の「ヘルドッグス」です。

先ずはこの映画、意外とヤバいです。良い意味で。内容としては、

ある事件をきっかけに復讐の鬼となった元警官が、再び潜入捜査官となり関東最大の暴力団組織に入り手なづけた相棒もろとも組織崩壊に導いていくという、アウトレイジとインファナルアフェアを足して二で割った感じの内容です。

潜入捜査官は兼高昭吾には岡田准一、サイコパスの相棒役には坂口健太郎、この二人が組織のトップ、MIYAVI演じる十朱義孝のボディガードなってからの展開が凄まじく、組織の人間たちの本当の顔が明らかになり、かなり濃密な内容でした。今回の技闘デザインを担当した岡田君のアクションは、現代劇から時代劇まで幅広く演じた実力通り見事で、坂口君のサイコパスぶりもお見事、そしてMIYAVIのクールなトップ役もかっこよかったです。また脇を固める、松岡茉優、大竹しのぶ、北村一輝や個性的な役ところのキャスティングと演技も飽きさせないです。

原田監督の作品としてはエンターテーメント色が強いものでしたが、意外性があり、かなり楽しめる作品だと思います。


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映画 沈黙のパレード

2022年10月07日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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本日の映画レビューは、ガリレオシリーズ劇場版最新作「沈黙のパレード」です。

ガリレオシリーズはドラマも劇場版も必ず鑑賞してますが、今回は少し遅れて鑑賞となりました。劇場版は「容疑者Xの献身」「真夏の方程式」に続く3部作。前作のオムニバスも加えて充実した内容となってます。あと個人的な印象ですが東野圭吾原作はどこか暗いイメージがありますが、ガリレオシリーズは明るさの中に人間臭さが漂うイメージがあります。今回もそんな感じが漂う作品でした。

物語は数年前から行方不明になっていた女子高生が遺体となって発見。柴咲コウ演じる内海が担当したその容疑者に北村一輝演じる草薙がかつて担当した少女殺害事件の容疑者が浮上。容疑者は黙秘を続け無罪となった男だった。男は今回も黙秘を貫いて証拠不十分で釈放され女子高生が住んでいた町に戻って来る。女子高生の関係のある人々たちの憎悪の中で夏祭りのパレード当日にさらなる事件が起こることに。

化学分析と実験証明を重ねる湯川と内海、草薙の三人は犯人を突き止めますが、新たな疑問が生じ事件は複雑化、多数の容疑者と真犯人が入り交じる展開は実に面白い、事件の結末も見事に合点がいく内容でした。今更ながらずんの飯尾和樹は演技もうまくていい味だしてました。

すでに新シリーズ待望論もあり、ガリレオシリーズはまだまだ目が離せません。


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