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[ イザヤ・パンダサン/映画ライター ] / 2005年05月09日
ウイリアム・アンダーソン、通称ビルさんはM日
放送のM谷さんに似ている。無類の酒好きである。
と云うより愛している。絶対に残さない、それが
他人のグラスのお酒であったとしても・・・。

初めてビルさんに会ったのは今年の1月、まだLA
でも夜にはセーターが必要な季節だった。ガッシリ
とした体格で背はさほど高くなく、白髪で愛くるしい(?)
赤ら顔が印象的なアイリッシュ・マンだった。「シャイ」と云う
言葉は彼のためにある、って云うくらいの恥ずかしがり屋さんで、
人と話す時には3秒と相手の目を直視しない。うつむいたり、
天を仰いだり・・・本当にこんな人いるんだ?と云うほど「シャイ」
である。そのくせ日本びいきのビルさんは漢字一字がプリントされた
Tシャツを好んで着ている。
「海」、「道」、「心」。極めつけは「愛」である。
巨漢に白髪で白人で赤ら顔で黒いTシャツに赤い文字で「愛」。
P氏に至っては、「ビルさんと二人っきりになるのは止めようっかな・・・」
とマジで言い出す始末(笑)。

1990年度作品「グリーン・カード」は観てますか?
巨匠ピーター・ウィアー監督の名作で、それぞれの理由でアメリカでの
滞在資格を取るために紙キレだけの結婚をした男女が、入国管理局から
お互いの身を守るうちに本当に恋が芽生えて・・・という、映画らしい
ラブストーリー。
記者のフェバリットベスト10に入る作品なんですが、他にもビルさんは
「誓い」(名作)、「今を生きる」(名作)、「トゥルーマン・ショー」
(これも好き)などピーター・ウィアー作品の多くを手がけています。
また、リドリー・スコット監督「1492コロンブス」や、「シティ・スリッカーズ2」
なども手がけていますね。
ハリウッドの編集マンでありながら、ちょっとだけ本線をハズしている感じが、
なんとも記者には心地よかったりしています(笑)。

で、ビルさん、編集中は誰も編集室に入れません(!)。阪本監督は
、どちらかと云えば編集マンと一緒に編集室にこもって「あーでもない、
こうでんねん・・・」と云わば監督主導で編集を行うタイプ。しかしビルさん
は監督はおろかプロデューサーも入れません、編集室に。
で、ひょっとしてP氏がイッてしまうのかなぁ~と内心期待もしていたのですが、

記者 「入らないんですか?」
P氏 「・・・ムリ」
記者 「でも、プロデューサーとしての責任・・・」
P氏 「でも・・・・・・ムリだわ」
記者 「しかし・・・」
P氏 「あのねぇ、どうして入れんのよ。まるでさぁ女子中学生が
他人の前で恥ずかしそうに着替える時の目すんだよぉ」
記者 「女子中学生の着替え見たんですか??」
P氏 「あるわけねーだろ。例えだぁ、例え!」
記者 「・・・」
P氏 「そんでさぁ、記者も見たろ。Tシャツの文字は「艶」だぞ「艶」」
記者 「・・・」
P氏 「2人で「艶」なことになったらどーすんだよ?あん?」

ビルさんが一通りの編集をして、それをプロデューサー、監督など
みんなで観て、「あーですかね?こーですよね?」と意見を交換
してゆく。そして朝9時からの作業は夜8時に終わる。そして待ちに
待ったお酒タイム。だいたい4、5人で赤ワインのボトルが3本はカラ
になってその後決まってテキーラが所望される。
ここからビルさんの「シャイ」は音を立てて壊れてゆく(笑)。
陽気に笑い、食べ、しこたま飲んで大声でしゃべる。赤ら顔が
もっと赤くなる。もほとんど金赤だ。で、アイリッシュ
なのにアメリカンジョークの連発攻撃。当然P氏が敢然とその攻撃に
立ち向かう(笑)。

ビルさん 「プロデューサー、今日のあんたの助言でイージスの価値
は5ドル上がったよ、ワッハッハ!」
P氏 「そうですか?それはありがたい。日本にもそんな作品がありまっせ。
5ドル大走査線!なんちゃって、ワッハッハハァ~」

こんなの訳せない。
通訳のS女史はいつも泣きそうになっていた(笑)。
そうして宴会は延々と続く。で、帰る段になってもちろんビルさんの
グラスは空っぽなのだが、立ち上がった彼は他のメンバーのグラス
に愛するお酒が残っていると見るや片っ端から飲み干してゆく。
いつぞやなんかは勢い余って他所のテーブルのグラスにまで手を
かけた。
そんなところがそっくりなのである。M日放送のM谷さんに(笑)。
昼間は真面目で超「シャイ」な編集おじさん。で夜は立ち飲みの
酔っ払い。記者にとっても何だかとても幸せな出会いでした。

そんなこんなのLA編集を無事終えて帰りの機内でP氏に
訊いてみた。

記者 「確か編集の候補は当初15人くらいいましたよね?」
P氏 「うん、17人」
記者 「最近のヒット作を連発してる若手もいましたよね、候補に?」
P氏 「うん、いたね」
記者 「条件が折り合わなかった・・・とか?」
P氏 「いんや・・・皆やりたいって・・・」
記者 「なんでビルさん?やはりグリーンカードとか?」
P氏 「・・・顔」
記者 「へっ?・・・顔っ?」
P氏 「あの顔はウソつかない」
記者 「・・・」
P氏 「・・・それとネクタイ・・・初めて会った時ビルさんだけだった、
ネクタイしてたの・・・」
記者 「・・・」
P氏 「わざわざ海の向うから会いに来てくれた日本人・・・それに応えて
くれたんだよ。ネクタイで」
記者 「・・・」
P氏 「大切なことは、大体目に見えるんだよ」
記者 「・・・」
P氏 「しっかしな、さすがに今日は驚いたなあのTシャツ・・・」

空港まで見送りに来てくれたビルさんの真っ白なTシャツには
赤い文字が書かれていた。それは・・・「命」。

さーて、公開まであと2ヶ月と3週間!「イージス」の「命」やいかに?!

                            イザヤ 拝

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