![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/75/21/cbb28a274faf18bd1727e00f1c06ced8_s.jpg)
またまた土曜日になりました。相変わらずの四十肩、今日もまた針に通ってしまいました。やはりくせになってしまったようです。針のあとは、温泉にゆっくり浸かって、心身ともにリフレッシュでした。そして、日が落ちたら、南の島の経済活動を活性化させるため、仲間とともに出撃することになっています。われわれのように訓練中の搭乗員は、晴れればフライトに汗を流しつつひたすら腕を磨き、雨降ればマニュアル、教範を友として知識を磨く、休日には、浴びるように酒を飲む!「飛行気乗りは、宵越しの金はもたねぇ!」という海軍航空隊の伝統を墨守しているのです。(現代社会では、こういうのを馬鹿の見本というようですが。)
一昨日は、七夕でした。年に一度の逢引きは、どうだったのでしょうか?私の知ったこっちゃありませんが、私は、夜間飛行訓練をさせてもらいました。七夕の夜の夜間飛行、すげぇ、ロマンチックな話に聞こえますが、とんでもないことになりました。
その夜の訓練項目は、計器による進入訓練が主だったため、通常の訓練で飛行する高度よりもかなり高い高度を飛行しました。
訓練中から右耳に違和感があったのですが、翌日は、痛みとともに膿が出てくる状況に陥ってしまいました。そうです、中耳炎というやつになってしまったのです。
釣りだけでなく、海中に潜ることも趣味とする私にとって、中耳炎は、毎年1回は経験する腐れ縁的なビョーキなんですが、何もこの時期に、しかも今シーズンは、まだ潜ってねぇぞ!といった心境です。
封切りまでには、訓練を終わって花の都に帰れるはずだったのに、なんてこったい!うまくいけば、ジャパ・プレにも潜り込もうと思っていたのに・・・ やはり普段からおこないの悪いやつは、報いを受けるものなんですね。みなさん、正直に生きましょう、正直に。(お前に言われたかねぇよ!そりゃそうだよな。)
それにしても、このブログのご招待企画は、すごい!驚きだぜ! ジャパ・プレ、その他の試写会へのご招待に比べたら、つまらないプレゼント企画、でも抽選や発送の手間は同じだよねぇ。M越ちゃん、忙しいのに悪いねぇ。よろしく頼むよ。
「公式大綱」、いいですねぇ!映画の解説本としてもいいんでしょうけど、これ単体でも読み物として面白いと思います。
「たかなみ」全面協力でした。艦長の高橋2佐、江田島・第1術科学校の中級課程で数ヶ月間ご一緒させていただきましたが、「絵に描いたような船乗り」というような印象をお受けいたしました。たしか、艦艇用兵課程に入校されていたと思いますが。ちなみに、私たち搭乗員は、航空用兵課程でした。中級課程というのは、1等海尉くらいでそれぞれの専門分野の教育を受けるため、1~4の術科学校に半年から1年間入校させられる、いわば幹部海上自衛官の義務教育、われわれは「中学校」と呼んでいます。
私たちが航空用兵課程に入校した際の「統率科長」のことを書きましょう。潜水艦のりでした。航空用兵、艦艇用兵その他すべての課程学生を集めて教育する共通課程の親分なんですが、最初の教務で、ものすごく厳しいことを言いました。なんと言ったかは、憶えていませんが。重要なのは、最後に言った言葉です。「俺の官舎の扉は、いつでもオープンだ。どんどん飲みに来い。」こういう話には、即座に行動を起こす搭乗員。学生長のK1尉(戦術航空士:能登沖不審船事件の際、威嚇のために爆弾を投下するP-3Cの僚機としてオトリになって飛行した機の機長)の指示により、急遽「出撃線表」を作成、毎週金、土、日曜の夜は、5~6名が編隊を組んで単身赴任中の統率科長宅に波状攻撃をかけました。毎週毎週学生から受ける波状攻撃は、50代のおっさんには、キツかったようです。ある月曜日、ついに出勤してきませんでした。統率科の教官が迎えに行き、事なきを得ましたが、教官たちから「お前たちは、科長を殺す気か!」と怒鳴られたものです。
しかし、科長もわれわれもその後、就業まで毎週末飲んだくれていました。岩国基地の米軍将校のご夫人が、英会話の講師として毎週火曜日あたりに来られるのですが、「週末は、何をしましたか?」と必ず聞くのです。もちろん英語で。われわれの答えは毎週同じ、「フィッシング・アンド・ドリンキング」 こいつら馬鹿じゃないの?と思われたことでしょう。
さて、われわれも無事中級課程を修業しました。毎週お世話になった統率科長には、航空用兵課程学生一同から、トイレの床に敷くマットと便座カバーなどをプレゼントしました。
統率科長は、「お前たちがくれたものをトイレになど敷けない。」と言って枕にしていたそうです。この人もいいおっさんでした。
「たかなみ」副長・秋元3佐、私の100倍は真面目な男です。「公式大綱」の取材を「たかなみ」でやることになって、一番喜んだのは、彼でした。福井晴敏の大ファンなんです。昼食には、献立を変更してわざわざカレーを用意してくれました。現在は、海幕運用課で勤務しています。
秋元、早く海へ戻りたいだろうけど、クサらず頑張れよ!
飛行長・古庄3佐、前海幕長とは、縁もゆかりもありません。以前、同じ時期に館山基地で勤務していましたが、よく一緒にサカナをいじめに行きました。若い隊員が、ルアー・フィッシングに凝っていた頃、「キャッチ・アンド・リリース」などとエラそうにほざいてる小僧がたくさんいましたが、私も古庄も「キャッチ・アンド・ストマック」でした。「海の生き物に喰えないものなし!」 彼も現在は、どこかの飛行隊に戻って大空を飛び回っているはずです。お~い、古庄、また洲崎でサカナいじめようぜ!
まだ「公式大綱」をお求めでない方、私は、角川書店には何の義理もありませんが、この本はいい!映画に行く前にぜったい買って下さい。買って損はないです!実は、「おたまじゃくし」が実名で1箇所出てくるんですよ。あ~ぁ、びっくりした。
南の島からのプレゼント企画、ほんとうにつまらないものばかりですが、このプロジェクトに参加させていただいたことへのお礼と、毎週私の拙い文章を読んで下さるみなさんへのささやかな官舎の気持ちです。どうぞ、M越ちゃんが悲鳴を上げるほど応募してやってください。
それでは、また。