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[ 夜行性ペンギン ] / 2005年03月09日
『亡国のイージス』に関わってみて、編集者として認識を新たにさせられた点があります。誤解や反発を招くことを承知で極論すれば、「出版というものは薄利多売な小売産業で、けれどそこにこそ出版人の誇りがある」ということです。

書籍であれ雑誌であれ漫画であれ、編集者というものは、日々複数の締め切りに追われている生き物です。書籍編集者は何十人という作家と同時進行で作品を作っていきますし、漫画編集者の中には1週間で5本もの連載を校了したという強者もいます。出版社で働く者の感覚を端的に表現すると、<毎日が文化祭>といったところでしょうか。

それに対して、映画『亡国のイージス』はとても文化祭どころの話では済みません。想像するに、映画サイドの方にとっては、全精力をこの作品1本に注いでもなお余りあるであろう、万博級の一大プロジェクトです。事実、今回『イージス』のお仕事をする過程でお会いした映画関係者の方々は、それこそ〝命を削るような〟奮闘ぶりで、『イージス』一直線に邁進している。現実問題として山ほどの複数仕事をかけもちせざるを得ない編集者の目から見ると、正直、うらやましいと思った事もあります。「全ての仕事に全力投球したつもりでも、もう1つか2つ体があったら、それぞれの仕事でもっとやれる事があるんじゃないか」。――私達にとっては、これは永遠に解決できないジレンマですから。

 でも、ある時ふと、福井さんがこんな事を漏らしたんです。
「週刊誌なんてものを始めた人達は、おかしいよね~」
 当時まだ福井さんは文春で『ローズダスト』の連載中でしたから、週刊連載というものを維持する過酷さを、嫌というほど実感されていたのでしょう。私も週刊誌の経験がありますから、言われてみれば本当にその通りです。タイムリミットは7日間。取材が滞っていようが作家さんの筆が滞っていようが、締め切り日は容赦なくやってくる。で、ヒイヒイ言いながら1人でいくつもの記事や連載をなんとか校了する。然して、翌日からまた7日後の締め切りに向かって準備を始めて……ということのくり返しですから、「週刊誌なんて始めた奴は誰だ! 出て来い!!」と叫びたくなる。
 でも、なんだかんだ言っても、雑誌はちゃんと毎週出るんです。たかだか200~300ページ、値段は300円前後。映画等の規模に比べたら、小さい小さい商品かもしれません。けれど買ってくれる読者がいる限り、いくつもの担当物を責任を持って校了し、真っ白いページをのっけることなくソレを毎週・毎月決まった日に世に送り出し続ける。編集者にとってそれは、何百万部というベストセラーを作ることと何ら遜色の無いくらいの〝誇り〟なんです。なおかつ時に、その中からとんでもない小説や大ヒット漫画、世の中を動かす流行なんかが生まれてきたりする。それらが、『イージス』の次を担う作品かもしれない。だから、前述のようなジレンマを抱えつつも、やはり今後とも「薄利多売かつ多産であろう!」と矜持を新たにした次第です。(もちろん、だからといって「どんな本でも乱打製造すりゃいい」という事ではないですよ。念のため。)

 …と、かなり脱線気味に編集者の実情と本音を漏らしてしまいましたが、やはり『イージス』は愛する子供の1人です。もっといえば、8月に受験を控えている愛する子供です。ゆえに心血を注ぐことに関して映画陣には負けられません。
 というわけで、今現在『イージス』関連の仕事をしている編集者は、私が知る限りみんな<毎日が万博>状態になってます。死ぬ!

追伸:
質問コメントに関しては、お答えできる範囲で、極力お答えしていきたいなと思っております。というわけで、少女漫画版『イージス』サイドストーリーに関して、講談社別冊フレンド編集部の担当編集殿のご理解を得ましたので、もう少しだけ詳細情報をお伝えいたします。

掲載:別冊フレンド増刊『別フレVIVA!』(2005年5月6日or7日 発売予定)

『C-blossom ―Case729―』(シー ブロッサム ケース729)
原作/福井晴敏 漫画/霜月かよ子

なんと、初回は100ページです。
この先さらに情報が解禁になりましたら追って情報を追加していきたいと思いますが、今後の別冊フレンド本誌等にも徐々に告知をのっけていくとのことですので、そちらもチェックしてみてください。

仙石のファンブックに関しては今のところそういった情報は聞いておりませんが、皆さんの声次第では、どうなるか分からないと思います。意見を寄せる場というのであれば、このブログそのものが最適な場かもしれません。出版社を動かすのは編集者だけではありませんので、どしどし意見を寄せてください!
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