神楽

暇人です、文字ウチ書き間違え多、読み返すと内容変わるから読み返さない、読み方は皆様に甘えさせて頂きます。

空へ舞う

2018-02-23 04:55:00 | 短長編小説
翼を持たない放浪者

翼を求め空を見上げる

ある時
放浪者は遠い場所を眺めてた

行く宛て無し

ただ空中に舞う
タンポポの綿毛のように

ふらふら気の向くままに
遠くを眺め

小さな光る何かを見つけた

放浪者は光に導かれ
産まれて初めて
行く先を目指した

光は小さく
多分誰の目にも留まらない

どうでも良いような物

でも放浪者は
その小さな光が自分の行き先だと確信した

何故?

本当に小さくて
誰も気に止め無い物を求めたのか?

誰もが皆
足元に有っても蹴飛ばす程度の物

放浪者は
何日も何日も

小さな光を目指し足を一歩二歩…

本当に長い時間をかけ歩き続けた

ようやく光の直ぐ側までたどり着いた……が…・・

何故か…後一歩
足が動か無い

長い時間と月日を費やし

………後一歩?
踏み出せ無い

何故…届かない

足と身体は目の前に………だが…

思いは遠く

光を手に取る
心は………

放浪者は
気付けなかった

光を手にする意味を

心が光に追い付かず

遥か遠くに置き去りにした

放浪者の真の心は何を求め
放浪していたのか?

ただ空中に舞う
タンポポの綿毛

宛てど無く
心は何処をさ迷うか?

放浪者自身が
夢を夢と諦めた
心も抜け落ち

空を舞う

夢を見つけた
その時

すでに夢は心もろとも……


空を…目指し
舞い上がる

小さな光は
放浪者が棄てた



最後の一歩を踏みつけたのは

自分自身の諦め


夢はすて無くて良い

持ち続ける事は
誰かに願う必要も無し
 
自分の心に問いかける

ただ……それだけで良かったのに

夢を持った
心ごと棄てた

光は………

今・目の前で

空へ舞う



またね~