神楽

暇人です、文字ウチ書き間違え多、読み返すと内容変わるから読み返さない、読み方は皆様に甘えさせて頂きます。

小鳥

2017-12-11 03:23:23 | 短長編小説
産まれた時は他の小鳥と変わらず
親鳥探し鳴いている

ピィピィ可愛いい鳴き声は
遠く離れた親鳥を呼ぶ

親鳥は小鳥達の鳴き声を聞き
餌を集めて空を舞う

小鳥はお腹をすかし
親鳥を待つ

だがある日を境に
親鳥が戻らなくなった

小鳥達は当然の如く1羽2羽3羽と巣立つ

だが最後に残った一番小さな小鳥は飛べない

巣から飛び立てず親鳥の気配を探す

けれど残された小鳥のもとへ親鳥が戻る事はない

なぜなら親鳥達は既にコノ地にはいない

自然界を生きる為には
当然の事

飛べない鳥は置いて行く

それが野生に生きるモノの定め

残された小鳥が親鳥を探し
鳴き続けるには
もう十分成長している

野生に生きるモノは
他の鳥達と一緒に遠く旅立つ

いくら鳴き続けても
衰弱し野生に生きる力を失った小鳥には仲間は存在せず

小鳥は何故飛び立てなかったのか雛鳥の時
他の小鳥達に挟まれ羽がおれてしまった

だから小鳥は飛び立てない
いつしか泣き声も小さくなり
身体も衰弱して行く

だがそれも又
野生に生きる定めが故の生き様

空は遠く広い
だが小鳥の世界は
狭い巣の中だけに押し留められた

小鳥は眠る
産まれた巣の中が世界と成り

やがて鼓動が止まる

世の中は小鳥の事を知らない
まま
季節は次へ変わり行く

そして昨年飛び立った鳥達は

再びコノ地に戻り親鳥と成る

巡る季節は新たな息吹と成り

全てが真新しく変わり

自然界の秩序が巡る

昨年コノ地を飛び立てなかった小鳥は
もうどこにもいない

変わりに新たに産まれた小鳥達が目を覚ます

親鳥達は忙しく
小鳥達のエサを探し
青空の下飛び回る

全ては子孫を残す為

全ての生き物達の
明日へ向かい

鳥達は再び飛び立つ

・・・・・・〆

おしまい