神楽

暇人です、文字ウチ書き間違え多、読み返すと内容変わるから読み返さない、読み方は皆様に甘えさせて頂きます。

かがみづき(お話・1)

2017-09-29 15:51:09 | 短長編小説
今日のお話しでは始めます
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昔むかし、
小さな村に、
異変が起きた、

今から15年前の年の瀬、
空から光に包まれ隕石が落下、
村人達は大きな音と、
家の中まで差し込む光に誘われ、

隕石の落ちた場所へ集まる、

その時代、空からの落下物は、
普通に考えれば、禍事、悪い事が起こる前触れ、
その様に考えられていた、

だが、つい先ほど地上に落下した物は、
不思議な事に、
夜の暗闇を照らし、柔らかい光を放っていた、
だからでしょうか、
村人達は落下物に恐怖ではなく、
神様が村に幸いをもたらした、
その様な気持ちになった、

落下物の元へ集まった村人達は、
そこで、直径30㎝位の玉子形の物体を発見した、

物体からは未だ光が溢れている、

村人の1人が物体に触れようとした瞬間、
物体が光と共に粉々に飛び散った、
光の中から、
まだ、産まれたばかりの赤ん坊が姿を現す、

村人達は、赤ん坊を見てビックリ、光は、赤ん坊の顔面から放たれていたからだ、

光が強くて、赤ん坊の顔が解らない状態、

村人の1人が、
小さな白い頭巾を見つけた、
その頭巾を赤ん坊の頭から被せた、すると、その頭巾は赤ん坊の首から上、目と口が開けられ、すっぽり隠してしまった、

どうやら頭巾は、赤ん坊と一緒に落下物の中に入っていたようだ、

さて…どうした物か?、
神様からの贈り物が、赤ん坊では、村人達で分ける事も出来無い、

かと言って、
ここに置き去り等できない、

神様の贈り物だ、必ず村に繁栄をもたらすに違い無い、だがどの家も貧しく、
その日食べるだけで精一杯、
赤ん坊は村に幸いをもたらす宝、

村の長老達が話て居ると、
後ろの方で覗き込んでいた、
若い夫婦が、皆を押し退け前に出て、
赤ん坊を抱きしめた、
すると赤ん坊は、始めからその両腕に抱かれていたかのように、
スヤスヤと眠ってしまった、

若い夫婦は、子供が出来ず悩んでいた、
この子は神の子だ、
自分の親を自分で決めたとしても不思議ではない、

村人達全員が納得した、

その日から、赤ん坊は夫婦の子供として、
村人達全員で見守る事にした、

その事から15年、
赤ん坊は夫婦と村人達に見守られ、15歳の年頃の女の子となる、
だが、頭巾は被せたまま、村人達の誰も彼女の顔を知らない、

両親は彼女が物心ついた時に、

病気で顔が外気に触れると、腫れるから頭巾は、外さないようにと話した、

少女は村人達の誰も、自分の頭巾の事で嫌な顔をする人がいないので、気持ちに変化は無かった、

優しい両親や村人達の中で、
幸せに暮らしていた、

この村で変わった事と言えば、
少女の成長と共に村が裕福になった事、

だが村人達は、
少女がこの村に来る前と変わらず、仕事を怠ける者はいない、

村に足りるだけの食料が有れば、
贅沢をせず冬に備え蓄えた、

だから村人達は、少女が例え神の子ではなくても、
あの夫婦には大切な子供で、
村人の1人なのだと認識した、


季節は夏から秋へ

………………………中編へ…続く

またね~