君知るやパラオ国旗を？

パラオ共和国はフィリピンの右、グアムの下、日本から８時間程のミク
ロネシアにある、最近生まれた小さな諸島国家である。
当初、スペインの植民地からドイツに移り、第一次世界大戦後、日本の
“委任統治領”となった。スペイン統治以前の人口は約６万人、日本統
治開始時点で約６０００人と１／１０に！　西欧に於ける植民地政策の
過酷さが分かろうと言うものである（現在は２１．０００人程）。
かの地で日本は、西欧とは大いに異なり、インフラ整備や教育・殖産な
どで善政を敷いたが、今次世界大戦に敗れ、以降、アメリカの委任統治
領となる。
そして平成６年(1994年)、晴れてアメリカからも独立したわけである
（今年の、南スーダン独立前までは、一番新しい独立国ではなかったか
な？）。
今日、以上の経緯もあり、パラオ共和国は大の親日国家であり、大統領
も日系から出ている。
独立の際の国旗制定にあたっては、写真のように、白地に赤い日本国旗
に似た色違いの図案を採用している。周りの青はパラオ国を取り巻く太
平洋を、真ん中の黄色は太陽（日本）の兄弟としての月（太陽に照らさ
れて輝く）を表す。また月は、パラオ人にとって、収穫や自然、行事に
関しての重要な意味もある。
その満月は中心からズレている。兄の国、日本に遠慮して、少しズラし
たそうだが、何と奥ゆかしい事でありましょうか！（古き良き日本を彷
彿とさせますね）　

パラオ南部の玉砕の島、ペリリュー島には、島民との間に、悲しくも心
打たれる物語があるのですが、それは又の機会にでも。




（2011年11月06日　他のブログに掲載した記事です）