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親日家 カダフィ氏を悼んで(後編)

2011-11-07 11:02:21 | 日記
では、何故カダフィは狙われたのか? 巷間、指摘されていることは、
1、アフリカから、EU札・ドル・ポンド支配体制を打破して「アフリ
 カ統一通貨」を目論んでいた(共通通貨を持つアフリカ連合。実質、
 金本位制移行)。欧米にとって、輪転機による紙切れ札では石油が入手
 できなくなるので、大変だ(これが最大の理由のだろう)。
2、リビア中央銀行の保有する150トンの金塊(世界トップクラス)を簒
 奪。日本の郵貯が狙われるのと同じ図式。
3、経済苦境に陥った欧米による豊富な石油資源の強奪。
4、青い金としての水資源(リビア砂漠の地下には、ヌビアン・スタン
 ドストーン帯水層が500マイルに渡って豊富に存在)を欧米私企業に売
 却することが画策中。と言うことである。

今回のリビヤに対するNATOの爆撃は9634回(イラク同様、劣化
ウラン弾まで使用されたそうな?) 紛争はリビヤの内戦であり、これ
ほどまでに執拗なリビヤ空爆は国連憲章にも違反し、やりすぎではない
か<反政府側(当初は金に雇われた欧米の傭兵。これに国内不平分子が
荷担したと言われる。フランス外人部隊も居たようだ)のみに肩入れし
た内政干渉!>。
NATOの介入はカダフィ殺害が露骨な目的だったことは間違いだろう
し、即刻の処刑は、彼に裁判の場での弁明機会を与えたくなかったから
だろう。リビヤで起こったことは、欧米にとって都合が悪くなれば、
ルールを無視しても力ずくで倒す。我々日本人が、戦後、金科玉条の如
くに学んだ民主主義とは、かくも浅薄なものだったわけだ。
カダフィと言う強力な指導者を失い、今後、多くの部族間対立が予想さ
れるリビヤ国民が、これまでのように幸せに暮らせることは、まず無い
だろうし、更には欧米の新しい形での植民地支配下に、置かれることに
なるのかも知れない。


リビア : カダフィが殺される3つの理由 「衛星+アフリカ通貨基金+統一」
http://www.youtube.com/watch?v=Y9CphgEuFP0&feature=related

リビア: カダフィ  NATOの狙いはアフリカ統一通貨阻止 ドル体制維持
http://www.youtube.com/watch?v=WV9WtX5GRN0

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以下は、2009年12月15日、カダフィ大佐と明治大学の学生との「サテラ
イト対話集会」での=== カダフィ大佐の講義 ===です。

アフリカ諸国は苦しみの中に生きている。環境破壊も苦しみの一つ。
空気も川も汚れている。外国の会社はアフリカのことを「生贄」(いけ
にえ)であると思っている。外国は、「アフリカの石油を守りたい」と
言いながら、同時に軍隊を送っている。
中国は、スムーズに入って来ているが、アフリカの人々を追い出そうと
している。中国やインドはアフリカに移民することを考えている。
日本は、アフリカに移民することも、選挙に口を出すことも考えていな
い。中国とも米国とも違う。日本はアフリカ大陸にソフトに入ることが
できる。

私は、日本人と話すことを避けていた。話すと、日本人を困らせること
がわかっていたので、会話自体を避けていた。ジャーナリストにもあま
り会わなかった。日本を友人だと思っているので、話さなかった。しか
し、本日はこのような形でサテライトでの講義に招待されたので話す。

日本は世界レベルでの「パワー」になれるが、問題が1つある。日本は、
自由意志を持っている国とは考えられない。第二次世界大戦の時に、原
爆を投下され、苦しめられた。米国の言いなりになる国になった。5万
人の米兵が駐屯している。
数年前まで日本は米国の植民地のような存在だった<注。亡国に至る
TPP問題を思えば、2009年12月15日時点よりも、今日、更に大幅に属
国化されている、と見るべきだろう>。ドイツも共通点がある。

このことは、日本のような偉大な国家にとっては屈辱である。軍隊を持
つ権利があるのに持っていない。実際に軍隊が存在していても「軍隊」
と言わず「自衛隊」と呼んでいる。それは耐えられない屈辱だ。日本は
米国とも中国とも競争できるはず。偉大な国民だと思う。

不思議なことに、原爆を落とした米国の影響が続いている。それなのに、
なぜ米国と友人になり得るのか。親、祖父母が殺されているのに、なぜ
友人になれるのか、不思議だ。

米国との関係は押しつけられたものだ。近隣諸国(中・韓・ロ)と同盟
することが普通なのだが、距離が離れている日本と米国が同盟関係にな
るのは、不思議である。

米国は日本に原爆を投下した。日本も核兵器を持つべきだ。技術を持っ
ていても、またどれだけ想像力があっても、役にたてていない。日本は
資源を輸入しているが、想像力を持っている文明だ。しかし、米国から
独立した自由な意志を持たないと役にたたない。国連における日本の態
度は、米国と同じである。日本には独自の立場や意見があるはずなのに、
米国に追従している。国連で米国がどこかと対立する立場をとると、日
本もそれに従う(故に、外務省は、アメリカ国務省霞ヶ関出張所と揶揄
される)。
その結果、日本も対立的な立場をとってしまう。資源がない日本の利益
を考えると、日本がなぜ米国を応援するかがわからない。日本は日本の
利益を捨ててまで米国に追従していると思う。

これから世界は、地域的に統合する。欧州、アフリカ、中東、ロシア、
中国、東南アジア、オセアニア、北米、南米という大きな地域連合になる。
ただし、日本は孤立している。朝鮮半島の方向性もはっきりしない。日
本は中国にもロシアにも所属しない。日本の「場所」がどこにあるべき
かを考えてほしい。日本は米国の言いなりにならないでほしい。

<私は喜んで日本に行きたい。まだ招待されていないが、いつか実現し
たい。日本に行ったら、あなたたちの大学にうかがいたい」と応じ、会
場を沸かせていた>。

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しかし、もやはカダフィ氏の希望は叶えられることはない。
世界史上、地球の一角に、恐らく初めての「地上天国」を実現したと思
われる偉大なカダフィ氏を偲び、ここに謹んで哀悼の意を表します。 
<合掌>


(2011年11月02日08:50、他のブログに掲載した記事です)