ももんがさんお勧めの「蛇鏡」(坂東眞砂子著)を読了。
ホラー小説でした。
読み終わったら、というか、最後のページを読んでおるうちに背中がゾワリとしました。
法要のため婚約者と二人で実家に戻った玲は、
蔵に残された姉の遺品から古い鏡を見つける。
その時から玲は精神が不安定になり、魅入られたように鏡を磨き始める。
姉も姉の母親も自死しており、そのとき足元にこの鏡があったそうで、
手放すようにと父に言われても密かに持ち続ける。
それは本来は神社の御神体「蛇鏡」なのだけど、
祖父がドサクサに紛れて持ち帰り、密かに隠し持っていたもの。
その祖父とお向いの少女の関係。
婚約者と主人公玲の気持ちのずれや、
玲に想いを寄せていた一成との関係。
その流れの中でこの鏡の来歴や発掘調査中の土地の秘密などが明かされていく。
「池の水が百回紅くなると蛇髪が蘇る」と怖れる神職さん。
鎮めるための手段がおぞましいのだなぁ。
話の筋とは別に国譲り神話や国の成り立ちの歴史が面白かったです。
ももんがさん、ご紹介ありがとうございました。