風を紡いで

旅の記録と料理、暮らしの中で感じた事などを綴っています。自然の恵みに感謝しながら…。

(5)どうしよう、カバンの鍵が…

2005年05月21日 | 2005年コッツウォルズ母娘旅
「お母さん!カバンの鍵どこ?
「キッチンのテーブルの上は?」
「ないよぉ~。開けたいんだけど…。どこなの?」
「ん?あるはずよ」
「タクシー来ちゃうよ。どうしよう、カバン…」
「探してる時間ないから、とにかく行こう!成田でカバン屋さんに開けてもらおう…」

下でタクシのクラクションが鳴った。
「お母さん、急いで!」と娘。
下へ降りて行ったが、タクシーの姿が見えない。
「え?うそでしょ、タクシが行っちゃった?」

道の角まで出ていくと、タクシーはいた!
「よかった!」
ほっと胸をなでおろし、手をあげ合図する。
あとから来る娘を呼び、JR駅の高速バス停まで急いでもらった。

「あそこかな?誰もいないねぇ」
「まだ、時間あるもん」
「鍵どこ行っちゃったんだろう…」
「お母さんったら、まったくもう」

しばらくして、高速バスが来た。
出発そうそうドタバタ騒ぎ!
これでは、どんな珍道中になるのか?

不安(娘はあったかもしれない)はほとんどなかった。

私たち2人の期待をのせて、成田空港行きの高速バスが発車した!


前夜は、旅支度で大忙しだった。
カバンは大きいのを1つ、リュック一つ。
それら共用のほか、それぞれが小さめのバッグを持つことにした。

「上等なバッグ持ってると狙われるらしいよ」
「イギリスは田舎だから大丈夫だけど、パリは心配だね」

そんなこんなで、カバンは30年前、私がハワイに行った時のものを使うことにした。

「えぇ?それにするの?今時ないよ、そんなの」
「たっぷり入るし、いいじゃないよ」
「まぁ、いいか」
深緑色のキャンバス地で、赤と黒のストライプが1本入っているのがポイント。
一応キャスター付きではあるが…。

「時差解消のために、今夜は私寝ないからね。バスと飛行機の中で寝るんだ」
と娘。
「え?そうなの?」
ネットや本でいろいろ下調べしていた彼女が言うんだから、そうかも。
「そう?じゃお母さんもそうするよ」

と言ったものの、本当のところは旅支度がまだ終わっていない。
だから、徹夜はいたしかたないと覚悟を決めていたのだった。
2週間近く休暇を取るために、休み前は多忙な毎日だった。
ほとんど準備ができていなかったのだ。


成田へ向かう高速バスの中で、当然のように2人は爆睡…。
あっという間に成田空港に到着してしまった。

さぁ~、カバン屋さんを探そう



コメント
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