ベンチに大きなリュックが座っていた。
人ひとり分の大きさがある。雨のためナイロンカバーがかけられていた。
お遍路さんの荷物かなと思いながらスーパーに入り、買い物を済ませそのベンチを通り過ぎようとした。
すれ違いざまに「よしこれでいいか」といってそのリュックの前に立った男性がいた。
手には地図を持っている。半袖のTシャツに足元は裸足のサンダル履きだった。
男性は座り込んでリュックを担いだ。
腰ベルトで固定させ、手には傘を持ち歩き始めた。
その姿はまるで強力の修行をしているかのようだった。
冷たい雨の降る中を歩き始めたそのお遍路さんの後ろ姿に「無事結願されることを」と心の中で言って見送った。
人ひとり分の大きさがある。雨のためナイロンカバーがかけられていた。
お遍路さんの荷物かなと思いながらスーパーに入り、買い物を済ませそのベンチを通り過ぎようとした。
すれ違いざまに「よしこれでいいか」といってそのリュックの前に立った男性がいた。
手には地図を持っている。半袖のTシャツに足元は裸足のサンダル履きだった。
男性は座り込んでリュックを担いだ。
腰ベルトで固定させ、手には傘を持ち歩き始めた。
その姿はまるで強力の修行をしているかのようだった。
冷たい雨の降る中を歩き始めたそのお遍路さんの後ろ姿に「無事結願されることを」と心の中で言って見送った。