猫じゃらし(再掲)
吹く風に
季節を揺する
猫じゃらし
まだまだ残暑。夏の疲れか、退屈な授業のせいか、瑠里が居眠りしている。半袖の白いブラウスから日焼けした肉付きのよい二の腕まで見せて、まるでトンボのような格好で机に伏せっている。
私はそっと近づいて行って、オニヤンマが水面に卵を産み付けるように、ツン、ツン、ツンと肘のあたりをつついてやった。
ぴくりともしないので、今度は中指と人差し指の背で、お団子のような、とっても愛らしい瑠里の鼻をヒョイとつまんだ。
「あっ、るりちゃん、早く起きて!ゆ~せんせいにセクハラされちゃうよ」と隣席の香奈が言った。
「セクハラなんかじゃないよ。愛の目覚まし時計だよ。瑠里はどう思った?」
「う~ん、うちんちの子猫がじゃれていたんだよ~お」
…そう、窓の外はすっかり『ねこじゃらし』の季節になっていた。
目には未だ見えていない残暑の終焉を知らせるかのように、あの猫じゃらしが、あちこちでツンツンツン、 ヒョイ、ヒョイ、ヒョイと揺れていた。
(2008年9月11日)
ご訪問、ありがとうございました。
やちといいます
わたしのブログにいいねを押して下さってありがとうございます
とても素晴らしい詩ですね~
過去のブログも拝見させて頂きました
猫ちゃんは出てないようですがそんな5381naninaniさんがどうして私のブログにいいねを押して下さったのでしょうか?
>コメントありがとうございます。
私のブログを読んでいただき、ありがとうございます。
やちさんのお母上様がフアンのオコエ選手はジャイアンツにいたのですね。昔のオコエの姿が蘇ってきました。
これからもよろしくお願いいたします。(ゆ~)