花咲く丘の高校生

平成時代の高校の授業風景を紹介したり、演歌の歌詞などを英語にしてみたり。

わたし汗っちゃう

2023-03-10 | 学校教育
訪問者が0人だった過去ログの再掲です。naotomo3451さんとwalk-seasonさんに発掘してもらいましたので。

           平成時代の高校生
わたし汗っちゃう
 一学期の期末試験が終わったが、授業はあと2週間あまりある。梅雨明け間近のじめじめした真夏日。二年生の教室にはエアコンなどない。生徒は、下敷きや団扇などで顔を冷やしている。扇子で扇いでいる者もいる。

「おい、おい。先生が我慢しているのに、君たちは態度がでかいぞ。下敷くらいなら可愛げがあるけど、扇子を使うなんて、いい身分だな」と言ったら、
「先生、僻んじゃダメだよ。わたしが扇いであげるね」と由香利。

「ありがとう。でも、先ず、答案を返却するから」と言って、英語の答案を返して、解説をして、時間が余った。

授業をする気になれずに、
「扇子を使うなんてナンセンスだ。自分の答案を見て冷や汗かけば、エアコンなしでもクールダウン」
「ここで、一句浮かんだぞ。『答案を 見てかくものは 恥と汗』だから、今日はアセらずにやろう」などとギャグを連発して時間をつぶしていると、また由香利の声がした。

「せんせ~、早く授業してよー!」
「おお、今日の由香利はやる気満々だね」と皮肉っぽく言うと、

「違うってばあ。先生の寒~いギャグ聞いてると、わたしアセっちゃうよ~」

これは平成20年7月のエピソード。
令和のコロナ禍後にはきっと消滅してしまう、古き良き平成時代の高校です。

     スカイツリーと夕日です



 

コメント (6)
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