埼玉会館でシェークスピアの演劇「ジョン王」を観た。今日の席は2階の前の方、A席で9,000円。ほぼ満席に見えたが当日券も発売していたので満員御礼ではないのだろう。彩の国シェイクスピア・シリーズは25年目になり、全37演目を手がける、故蜷川幸雄氏が芸術監督を務めて始まった、今回のジョン王で最後、今日は最後の最終日だった。その意味で記念すべき日に観劇できたということになる。
キャスト等は
フィリップ・ザ・バスタード(小栗 旬):ジョン王の兄リチャード獅子心王の私生児。
ジョン王(𠮷田鋼太郎):イングランド王、残忍で優柔不断な男。
皇太后エリナー(中村京蔵):亡きヘンリー2世の妃でジョン王の母。
コンスタンス夫人(玉置玲央):幼きアーサーの母。アーサーを王にするためフランスを頼る。
ルイ皇太子(白石隼也):フランス王の息子。冷静な野心家。
ヒューバート(高橋 努):ジョン王の腹心。ジョン王の命でアーサーを殺そうとする。
ブランシェ(植本純米):ジョン王の姪でスペインの王女。ルイ皇太子と結婚する。
フィリップ2世(櫻井章善):フランス王。正当な王位継承者アーサーを支持しジョン王と戦う。
上演台本、演出:吉田鋼太郎
あらすじは以前のブログ参照こちら
キャストで特徴的なところを一つ、女性役3役(皇太后、ブランシュ、コンスタンス)を男性キャストで実施したためオールメールキャストになった点がある、𠮷田の解説によると、この3人の女性は「モーレツな女性」であるため、ということらしい
舞台を観ての感想
- 役者が皆、熱意を持ってやっているのは伝わってきた
- 日本の演劇を観て感ずるところだが、俳優が常に大声で怒鳴っているように話すのはどういうわけか、会場が比較的大きいので通常の話し方では聞こえないことを意識しているのか、常に大声でまくし立てているところを聞かされると聞いてる方も疲れる、何とかならないか
- 大きな声で話すのと同時に、話すスピードが速すぎないか、聞き取りづらい
- 上演中の写真撮影を禁止するのは当然だが、上演前やカーテンコール時には写真撮影許可してほしい、世界的に見てもオペラなどでもカーテンコール時に写真撮影を認めるところが出てきているので、そのような取組みはファンサービスとして積極的に取り入れてほしい、ファンが撮影した写真をSNSに使ってくれれば宣伝にもなるので劇場や俳優にもメリットが大きいのでは
- 演劇中、ジョン王や私生児が歌を歌う場面があったがなんだかミュージカルか宝塚でも観ている感じがした、演劇は言葉だけでやるものではないのか、なぜ歌わないといけないのか
客層であるが、ほとんど女性だったのには驚いた、9割以上か。小栗旬効果か。ホワイエで写真か何か知らないが売っていたところにそれを求める女性たちの長い行列があった。