昔読んだ雑誌か本に“古代ローマではイカ墨を乾燥させておき、文字を書く時はその都度砕いて使い、イカの背骨の部分はペン先に使った…”というようなことが書いてあったと記憶しています。うろ覚えですが。
ちょうど大きめのスミイカが入り、そして大きめのヤリイカが入ったので、主人にお願いしてスミイカの墨玉は破れないようにそっと外してもらい、ヤリイカの背骨は捨てずにとっておいてもらいました。以前イカの墨を割箸に付けて何か書いたことはあったのですが、イカの背骨をペン先のようにしたことがなかったので今回実際やってみることにしました。結果、イカの背骨はメチョメチョに折れてアウト。墨玉の方はけっこういい感じに乾燥しました。
イカの背骨の先端でかろうじて“セピア”と書いたこの三文字、今は薄墨のような色ですが、時が経つとあのノスタルジックなセピア色になります。ラテン語でセピアは甲イカ(スミイカも含む)という意味なのだそうです。