おかえりのすけBOOK

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未確認生物とは「噂」である

2004-08-30 | ギャラリー
川崎市民ミュージアムの「日本の幻獣ー未確認生物出現録」展(9/5まで)へ。ミイラや絵図、瓦版、明治の新聞錦絵などをとおして、河童、天狗、鬼、人魚などから、雷獣、予言する幻獣の代表こと件(くだん)や尼彦、やまびこなど多数紹介。女天狗や男人魚も。別府八幡地獄怪物館のミイラ絵葉書、『姫国山海録』に描かれた日本各地の獣や虫がいい。
ここの学芸員でもある湯本豪一さんは妖怪幻獣についての著著多数。この展のカタログによせた湯本さんのことばから。「幻獣は『生き物』なのである。噂だけで、まだ衆人の目の前に姿を見せなくとも、どこかで生きているのだ。ただ、『生き物』であるから絶滅の危惧も有している。」新聞折本5号/湯本豪一さんをどうぞ。「明治期の新聞の発達とともに地方色の濃い妖怪が姿を消し、妖怪が均一化した」とも。
この展示をみて記憶に残し、いつかどこかで見かけたりして、そんなことが彼らの命を長らえる。自分の姿を描いてひろめろといった尼彦はいっとう頭いい。いわゆる絵心のないひとたちが残したばらばらの尼彦。家にも一個描いて貼っとくか。楽しいです。
写真は「印旗沼出現怪獣」1843。噂によるとこの怪物、掘割工事中に嵐のなか光とともにあらわれて、居合わせた役人など13人を即死させた、とか。恐いねぇ。
次号『怪』でレポートありだそうです。映画『妖怪大戦争』もクランクインした模様。ロケ地はもちろんめらめら水木しげる記念館のある境港。監督は三池崇史、来年夏公開予定。

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