三浦俊彦@goo@anthropicworld

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オトイアワセ:
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バイオハザード系3

2005-05-21 21:47:44 | モンスター映画
 ■CASSHERN■ これさあ、褒めたりすると、怒る人絶対いるよね大勢。いやその、必要以上に褒めるつもりはないんだけど。まあ私TVアニメ観てないせいで、まず腹は立ちませんでしたというのが話の前提で。その上で本題に入りますと、そりゃ駄作であることは否定できない、だけど十分楽しめたというのが本音です。まあなんだな、もろプロモーションビデオですな、141分の長尺すべてが(観る人によっちゃツライの極致だわな)。音楽はやたらドラマチックでうるさくて科白が掻き消されてるし、ときどき科白聴き取れたかと思ったら人は何のために戦うだの何のために生きるだの自分は生まれてきてよかったのだろうかだのおよそ陳腐で無内容な内省だか反戦思想だかとにかく説教臭すぎて閉口しちまうし、ユーモアの要素ゼロで息苦しいし、誕生直後の新造人間大量殺戮も唐突で無意味だったし、CGアクションの頻度高すぎで落ち着きないし。てわけでドラマを期待する人には大バツでしょう。で、私にとっては結局? ……そうなんですよ、こんなデタラメかつ俗悪な映画でも、ビジュアルいいから許しちゃうんですよ! こんな大駄作をねえ……我ながら情けないけどしょうがないんですよ。だって巨大ロボかっこよすぎだし、メカが全部ジャパニメーションのいいとこぷんぷん匂わせっぱなしだし、並のSFがハイライトにとっとくレベルのシーンばかすか奮発ショット次々切り替えの贅沢ぶりだし、肉弾バトル場面(テツヤvs女とか)は律儀なカンフー的チャンバラ的類型なぞったりせずイメージ表現に徹する制作サイド的ふてぶてしさが気に入りましたし、テツヤの父親の中途半端なマッドサイエンティストぶりが虚構になさそ現実にありそな微妙キャラで貴重っぽいし(母親の役回りはスカタンだらけで見ちゃいられなかったけど)、新造細胞培養が巨大水槽でなんて天然お笑い以上の何ものでもないアナクロぶりは逆に好感持てたし、うん、しかし最後まで説教臭くてそりゃ鼻についたわなあ……。何遍もいうけどどうしようもない駄作です。ハナシ滅茶苦茶、俗っぽすぎで思わせぶりも下手糞です。けど光と動きの力で見入っちゃったんですわ、すいません。
 ■チュパカブラ■ 肝心のUMAがのっけからコニャニャチワの緊張感無さにトホホな予感がしたのだけれど、うーん、案の定最後まで雑な映画だったねぇ。惨殺死体(といってもogrish見慣れちゃうとカスリ傷もいいとこ)ったら呼吸して胸おもいっきり上下してるし(オーイいくら何でもNGにしろや)、脚撃たれてひとりじゃ歩けない主人公が都合のいい場面では走っとるし、襲撃受けつつ避難しがてら男女例によりキスしてるし、物々しい研究施設からめいめい退出しておしまいという火花一つ散りゃしないカタルシスゼロぶりだし、そもそもチュパカブラ、体も顔も迫力なしもいいとこだし(もともとああいうUMAだから仕方ナシか)。せめて笑えればなあ。あ、そうだ、『アンデッド』(コンタクト系7参照)そっくりのあのバカ刑事コンビ、性別逆にしときゃそこそこのコメディになったんじゃないか? おんな主、おとこ従と。どーしてそんくらいの知恵働かないかなぁ。おまけにパーカッションのBGMが軽薄さに輪をかけちゃって。確信犯ってほど徹底できないならモウちょい真面目にやりなよ。てゆーか頭使いなよ。てゆーかせめて気ぃ使いなよ。