三浦俊彦@goo@anthropicworld

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オトイアワセ:
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コメディ系3

2005-04-17 21:10:14 | モンスター映画
 ■シュレック■ こいつは馬鹿に完成度高いCGアニメだ。素晴らしい。目を見張るね。子ども向けかっつーとそうでもない。プリンセスが鳥やカエルやヘビやクモにひどいことするあたりとか(殺すし)。テンポいいし、怖ろしげだったドラゴンガールがいい味出してるし、鏡も個性的だし、多彩な童話キャラたちはもっとじっくり見せてほしい贅沢ぶりだったし、プリンセスは怪物姿バージョンの方が可愛いし(マジ)、いきなりマトリックス始めた時ゃなんだなんだと思ったけど別にまあまあ馴染んだ展開になってたし、って美点を挙げていけばきりがないので。ただまあ、オハナシが綺麗にまとまりすぎたきらいがあったかな。コビトの王子が喰われるところはもっとグロくやってくれてもよかったんだし。シモネタ連発で始まったわりには、普通の純愛物語で決着しちゃいましたよね。いやまあ、ビジュアルがあまりに良いんで全然不満ってほどのもんじゃないんだが。
 ■スクービー・ドゥー2■ 『シュレック』的な毒を一切含みゃしないまるっきり低学年向けマンガ演出、そのまんまなぞってるのは別にかまわんとして、それ式オーバーアクションが特定のキャラクターにかぎられているので、なんか中途半端やな。全部マンガ風に演出するか、もうちょいリアルなコメディにするか、本来どっちかでしょ。うわべのフツードタバタしかギャグの備蓄がない代物だけど、とりあえずモンスターがイッパイ出てきてくれたからいいや。翼手竜あり騎士あり骸骨ありネバネバありスパークあり綿アメあり火吹きあり、犬もいっぺんモンスター化しかけるし。まあちっとも笑えやしないメリハリゼロのオフザケだがいいってことよ。放屁ネタもあったしね、女2回と犬2回(犬の1回は火炎放射押し戻し用ときた。笑えるやついるか?)。って、限りなくクダラぬこんなロクデモ映画を肯定するのって気がとがめるよな、やっぱり。芸がないにもほどがある。最後、マスク変装ネタなんか使うなよって今頃。でもまぁくどいけどヘタレCGモンスターがいろんな形しててくれさえすればとりあえず満足しちゃう私ですんで。翼手竜が一つ目大入道の口に突っ込んでったしさ。十分十分。て、『ホーリー・マウンテン』や『草迷宮』路線をこないだケナシといてこれが十分だとは、我ながら安易だなあ。
 ■転校生■ これ、虚構としては駄作、制作物としては通俗な快挙。ってそもそもこれモンスター映画かと。――ま、いいでしょ。入れ替わるなんてしっかり超常現象だし、時限モンスターってことで、あの二人。それにしても私ゃ→昔こう評したもんだけど←、依然考え変わらず。この映画、男らしさ女らしさってこと根本的に勘違いしてるんじゃないですかね。これ意外と重大な問題ョ。「性同一性障害」なんてのが現在認知されてることを、ジェンダー論の人たちは正直どう思ってるのか、ほじりたくなってくるよ。ともあれうちの大学でこれ上映して感想書かせると好評に次ぐ好評。酷評ナシ。ってことは、みんな映画観るときゃキャラクター本位でなく俳優本位で観るもんだなって。俳優の性別は確乎たる事実ですからね。そこんとこの現実的ズレが優先されるってわけです、男が強く女が弱いっていう面白くも何ともない虚構内事実よりは。