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ピアノと他の習い事

2012-10-02 | ピアノ
ピアノの技術を身につける上で、最初に大事なのが「子供が気持ちよく練習できる《土台作り》=家庭での環境」です。
これは[毎日の練習を子供に義務付ける]以前のお母さんの仕事です。
9/7のブログ「上達の条件」でも少し述べましたが、家庭での環境づくりにも色々ありまして、
今日はその中でも 他のお稽古事との併用 について述べたいと思います。

結果を先にいいますと 【他のお稽古事との掛け持ちは不可】 であります。
やるとしても週1、2のスイミング程度でしょう。
きちんとした先生ほど 掛け持ちは嫌がります。
もちろん何でもOKよ的な先生も たくさんいらっしゃいます。(私も昔はそうでした)

自宅で教え始めた頃は“あまり堅苦しいことばかり言ってたら、生徒が集まるわけがないよ、お互い楽しくレッスンできればみんなハッピー” 的な感じで生徒を採っておりました。
するといつのまにか、常時30人を超える生徒さんが来るようになっていました
しかし、練習してくる子と練習しない子がはっきり分かれ、これではいけない!! といつも思いながら、忙しさに追われ何も手をうつことなく時が過ぎていきました。


25年曲がりなりにも真剣にレッスンに取り組んおりますと たくさんの子供達、親御さんたちに接し、各家庭のカラーや子育て法に触れる機会も多く、上達の条件、パターン なるものがはっきりしてまいります。
私の生徒の中で、お稽古事の掛け持ちをしながらピアノをそれなりに弾けるようになった人はいません。
いたとしても非常に遠回りです。
何でもこなせる天才児も中にはおりますが、現実的な話ではありません。


「お稽古事の掛け持ちはしない」事をお勧めするもう1つの理由は 
ピアノは毎日の練習が必須であり、特に心も身体も疲れていない状態での練習が望ましい  からです。

ピアノ演奏は 心・脳・身体 が一体(調和)になって始めて音楽になります。
夕方学校から帰ってきて、夕飯までの数時間、何もすることがないリラックス状態の時間が必要です。
この時に右脳が働き、音楽を楽しみながら練習しようという気持ちになるのです。
右脳は時間軸を持たないのです。
反対に左脳は時間軸を持ちます。

なので、小学生のうちから 帰宅後は○○のおけいこ、その次は××・・という風に時間刻みで練習を行ってしまいますと 練習がただの作業になってしまうのです。
たとえば 「コレはこの♪だから、コノ鍵盤を押さえる」・・といった具合で、左脳は働いているけど、右脳は?!  
これが練習嫌いになる理由のひとつであります。
楽しくないのです。
ピアノを「弾く」練習ではなく「鳴らす」練習になってしまうからです。

またどんなに元気な子供でも、学校から帰ってきて疲れてない子はいないと思います。
10本の指先には、身体中の全神経がつながっております。
だから身体が疲れていると 指も思ったとおりに動いてはくれません。
練習前は少しおやつでも食べて心身を休めてからが理想なのです。

ピアノを長く続けている人なら よくわかる事だと思います

それでもどうしてもやりたい習い事が出てきた場合は、ピアノの毎日の練習がしっかり出来た上で 先生に相談 その上で決定 という形が好ましい と思います。

現在、私のところには3・4つの習い事をしている子供達がきています。
体験レッスンの際にしっかりと説明させてもらったつもりなのですが、だんだんと増えてまいりました。
6つに増えた子もおりました。
それだけ簡単・手軽・楽しくできるお稽古事が、増えてきた結果なのですが、
たとえ、ピアノを第一に考えた上で「手軽に、安く、楽しく、行くだけですむ、友達もできる」=素晴らしいお稽古事(?)であっても、時間をかけ、身体も使う・・ことには変わりない。
ピアノの練習に影響するのは私からすれば、明白であります。

私の説明力のなさだったのかもしれませんので、ブログを通して 少しづつでも伝えていければ・・と思っています。
ピアノレッスンをもし大切に考えているようでしたら、
どんな理由があれ、お稽古事を増やすたびに練習は出来なくなる 事を肝に銘じてくだされば嬉しいです


私がピアノを教え始めた頃の生徒は今皆、立派な社会人&ママさんになっております。
彼らと接する度に思う事は、
将来「ピアノをあの先生に習っていてよかった!」と思ってもらえるようなレッスンを日々していきたい
・・という事です。
決して「あんなに練習もして、お金もかけてやっていたのは、一体なんだったのだろう?」と感じてほしくないのです。

そのためにも本日は、お母様方にとっては、耳の痛いかもしれないお話を綴らせていただきました