TINKERBELL BLOG

茨城県取手市「美容室アトリエティンカーベル」ティンカーベルのスタッフを身近に感じていただければ嬉しいです

スノーカントリートレイル⑥ 坂戸山登山口~湯之谷中学校前その2

2019年08月09日 | Weblog
再びロードです。

だいぶ気温が上がってきました。
3.4km歩いて7時42分坊谷山の登山口に着きました。
坊谷山→ぼたんやま と読みます。

登山口には山の解説板があります。
長森山から六万騎山の縦走がけっこう大変だったので、ひとまず登山口で腰掛けました。
アイスコーヒーとパンを少しかじりました。
とにかく飲んでばかりいます。
塩もたっぷり持ってきたので万全です。

またもやいきなりの急登です。
標高がさほど高くないのでゆっくり登ればいずれ着きます。
あたりは山ばかりなので、どの山に登らせられるのか不安でした。
だんだん近くなるにつれて『あれか』と思いました。
端から一気にグーンと登らせ、上はなだらかに見えます。そしてしっかり末端まで歩かせます。

上は小刻みにアップダウンがあり、細かく刻んだように溝がいくつも付けられています。
堀の跡だそうです。

下が見えてきましたが、なかなか降りれません。
細越側は少しだけ荒れていました。
坊谷山塊はいくつかの山頂がありました。
如来像があったり、五重の塔があったりという、つまりそういう山でした。

この坊谷山、「山と渓谷」誌でも紹介された地元の人が大切にしている山なようです。

坊谷山、塔之山、愛宕山といくつかの山頂を縦走し、細越に下山します。
ここからまたロードです。
今度は9キロ2時間ぐらいです。
もう死ぬほど暑いです。

ほとんど惰性で歩き続けている状態になりました。
遠くに高速道路が走っていて、その下をくぐるのです。遠くて遠くて歩ける気がしないのですが、時間が経つにつれて近づいてくるものですね。

ずっと日陰が無く、フラフラします。
もう決めていました。
そうです高速道路の下、つまり高架下で座り込むことにしました。
だって誰も歩いていないし。そういえばほとんど人とすれ違っていません。この暑さは不要な外出はしないでくださいレベルだからですね。

キレイそうなところで荷物を降ろします。
淵は足をブラブラさせられる感じになっていました。
いろいろ出して散らかします。
姿勢を変えて膝を抱え込もうとすると、筋肉がそれを拒否するかのように緊張してきます。
つまりつってしまう感覚です。

『塩、塩だ。あれ? ないぞ?』
どこかで落としてしまったらしいです。
背筋が寒くなりました。
水分は足りているように感じるけど、塩分が足りていないようです。
この先大丈夫かなぁ⋯。

重い身体を無理やり起こし、びっしょりと濡れたザックの背中を、それ以上に濡れたシャツに再び貼り付けます。

早出したので、まだまだ時間はあるぞ。ゆっくりでいいんだ、頑張るぞ⋯ そう言い聞かせて一歩また一歩と進んで行くしかないのです。

10時05分、西福寺に到着。
ここから城山経由で大力山(だいりきさん)に登ります。
今日1番の山塊を縦走します。

暑い、暑い、とにかく暑いです。
体温がわからないぐらいになっています。
ミストサウナってこんな感じでしたね。

大力山の入口、西福寺に向かう途中でおばあちゃんが道端の日陰で、手押し車に座ってずっとこちらを見ています。
近づくと『暑いから~』と言ってニッコリしてくれたので『暑いね〜、大丈夫?』と僕も声掛けました。
すると、うんうんと頷いてくれました。

西福寺がどんな感じだったか記憶がはっきりしません。
小さいながらにも立派な感じがしたような⋯

その裏手からテレビ塔に上がる舗装路があります。そこを登ります。
登りつめたらテレビ塔の裏に回ると登山口がありました。
大力山縦走路の始まりです。

普通の気温、ここだけ歩くのであればいい運動になる程度の山ですが、僕にとってはこれは今日のクライマックスです。
行けるのか、行けないならどうなる、そんなことを考えながらも足は大力山に向かっています。

大力山はどれだ?
これか?あれか?それともその奥か?
雑草生い茂る中、火炎放射器で炙られるような日差しと、行く手を阻むように張り巡らされた蜘蛛の巣に翻弄されながら、ジリジリとひたすら進むだけです。

あ、足が⋯ つ、つる。
倒れるように座り込む僕。
楽な姿勢など無く、足は曲げても伸ばしてもだめ。ピーンとなった筋は固く硬直しています。

ザックから冷凍ボトルを出して、リンパのあたりに押し付けてみます。冷たいはずなのに、あまり感じないです。
でも、冷やすと少しつったところが緩むのでやはりこれは熱でやられているようです。
耳が気圧で詰まったようになりました。
熱中症なのか⋯。

そんなことをしている間も、絶えずアブの攻撃を受け、アリが至るところから這い上がってきます。どこからともなく粒のような硬い虫が噛んできます。
そして天女の羽衣のように絡みついた蜘蛛の巣⋯。
もうボロボロです。

地図を見ながら大力山の山頂をロックオンしました。
たいした距離じゃないけれど、その一歩がつらいのです。

東屋が見えました。
『やった、あそこで裸になって寝転がるんだ』

14時34分、大力山山頂。
緩い風が僕を舐めていきます。
あー気持ちいい。
心ゆくまで身体を休めよう。
靴も靴下もシャツも脱いでやる。

靴下は汗が伝い落ちてびしょ濡れでした。陽の当たる焼けたベンチに置くと湯気が上がりました。
ポットの中のコーヒーを全部飲み、パンをまた少し食べました。

あとは下って平地をゴールに向かうだけです。そして、あそこに寄ってみよう⋯。


その3に続きます。
コメント
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