参院選後の「早期改憲」を狙う自民、公明、維新、国民民主の勢力拡大を許すのか、「憲法9条改憲に反対」を貫く日本共産党の躍進か―参院選は憲法9条をめぐるかつてなく鋭い対決となっています。
自民党の茂木敏充幹事長は20日、「参院選後にできるだけ早いタイミングで、(憲法)改正原案の国会提案、発議をめざしたい。一連のプロセスについて、主要政党間でスケジュールを共有し、早期に改憲を実現したい」と明言。岸田文雄首相も「できるだけ時間をかけずに国民に選択していただく機会をつくる」とのべています。
これをけしかけたのが日本維新の会です。同党の松井一郎代表は党首討論で、岸田首相に「(改憲の)スケジュールを決めないと前に進まない」(18日)などと繰り返し提起しました。維新は5月に、自民党の9条改憲案と同様の「9条1、2項を残して自衛隊を明記する」改憲案を発表。改憲原案づくりへの条件整備も進めています。
公明党も選挙公約で9条に自衛隊を明記する改憲案の「検討を進める」と明記しました。自衛隊の「9条加憲」はもともと公明党のアイデア。維新が自衛隊明記案に積極姿勢を示す中で、公明党も「検討」を言いだしています。
国民民主も玉木雄一郎代表を先頭に、改憲論議の推進に積極姿勢を示し続けています。
こうした状況について自民党関係者の一人は、「ウクライナ危機を受け、国民の半数以上が軍備増強に賛成だ。機は熟した。改憲を進めるなら今が絶好のチャンス。ギアを一段上げる」と語ります。
かつてない9条改憲の大合唱の強まりにストップをかけられるのはどの党か。日本共産党の志位和夫委員長は22日の東京・新宿での第一声で「危機に乗じて、憲法9条を改定し、日本を『軍事対軍事』の危険な道に引き込み、暮らしを押しつぶす―こんな道は日本共産党への1票で止めようじゃありませんか」と呼びかけました。反戦平和を貫いて100年。日本共産党の躍進こそ改憲を押しとどめる決定的な力です。
— しんぶん赤旗より —
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