京都
岡野教授が講演
「第22回ホームヘルパーのつどいin京都2021」が21日、オンラインで開かれました。主催は京都ヘルパー連絡会。岡野八代同志社大学教授が講演し、介護保険の訪問介護に携わるホームヘルパーがコロナ禍での現状を語りました。
岡野氏は「コロナ禍で日本社会のケア不足が可視化された」と指摘。ケアを社会基盤ととらえ、公的ケアを重要課題の一つとする政治への変革の必要性を語りました。
ヘルパーが実態を話し合いました。「管理者を務める事業所の非正規ヘルパーの3分の1は65歳以上。求人への応募も高齢者しかない」、「コロナ禍でも訪問件数を多くこなしていた高齢の非正規ヘルパーがついに体調を崩し休業を申し出た。代わりの担い手がいない」など、ヘルパーの高齢化や人手不足の現状が出されました。
背景に賃金水準の低さがあります。「常勤でヘルパー事業所に就職しても、保育士の妻より給与は低かった」、「コロナ禍でもヘルパーの離職理由の最多は低賃金。多くは非正規ヘルパーで派遣時間が細切れになり給与が下がっている」などの実態が語られました。
介護職員の平均給与は全産業平均よりコロナ前で月10万円近く低いとし「政治がケア労働の賃金を考え直す時が来ている」との意見が出されました。
— しんぶん赤旗より —