罪人だから<改>
罪人だから、
わたしは神にとらえられる。
罪深く生きているから、
わたしは深い愛を知る。
罪人として、
こんなにも生かされていて。
この命包まれていて。
[詩集『愛と癒しと』から改]
罪人だから<改>
罪人だから、
わたしは神にとらえられる。
罪深く生きているから、
わたしは深い愛を知る。
罪人として、
こんなにも生かされていて。
この命包まれていて。
[詩集『愛と癒しと』から改]
黄金色に輝く裳裾<改>
ぼくは赤ん坊のように、
その裳裾を握って眠っている。
寒い、寒い雪の日も、
春おだやかな風の日も、
真夏の木陰に涼む日も、
ぼくはただひたすら握っている。
黄金色(こがねいろ)に輝く衣の裾に、
ぼくのちっちゃな手が光を帯びている。
けっしてはなさぬ手の中に、
ぬくもりがじんわりとあふれている午後。
ぼくはきっと復活する!
この疲れた心はきっと生き返る!
目覚めたまなこには、
輝くものがある。
裳裾を握ったまま、
頭を起こし、体を起こし、
ぼくは希望のなかで転げていたのを、
まざまざと思い出す。
生きる望みがそこにあふれていて、
ぼくはいつかたくさんの力をもらっていた。
あなたはそっとぼくを見下ろして、
ああ。懐かしいママのように、
目を細めて、こういわれる。
「あなたを信じて行きなさい」
希望とはきっと、
黄金色の裳裾の輝き。
赤ん坊のようにそこに眠ること。
ただ信じる心一つもって、
光の中に安らぐこと。
復活する力はきっと、
だれにもあり、
どんな苦痛からも、
どんな疲労困憊からも、
生き返る。
「ああ。よく寝た!」と、
幸せに満ちて生き返る。
黄金に輝くその裳裾。
それはいつでも、どこでも、
すべての人の癒しの泉のよう。
悲しいときには、しっかり握って、
木陰のハンモックに揺られてみよう。
寂しいときには、じっとつかんで、
夕暮のデッキチェアーにもたれてみよう。
ママのひざに眠るがように。
光のなかで、たっぷりと、
愛のマンナをいただこう。
幸福な心で、目覚めるために。
明日へと歩く力をもらうために。
[POEM-詩集『愛と癒しと』改]
秋の青い空
秋の青い空は ほら
大きくて 深いよ そこで
ぽっかり浮かぶ コッペパンのような
白い雲を
追っかけているのだね
空の小さな風よ
子どものようなたわむれよ
黄色くなった稲穂の上の
空の色は
どこまでも光だらけで
明るくて 明るくて
目が溶けてしまいそうだよ
[POEM-『愛と癒しと』(2)から]