フランシスコの花束

 詩・韻文(短歌、俳句)

詩一編:よきおとずれの声聞こう

2006-10-11 04:16:55 | 詩集『わが信仰と希望』から

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      よきおとずれの声を聞こう
      
    耳に聞こう。
    心に刻もう。
    懐かしい言葉たち。それは

    「
わたしはよきおとずれである。
    わたしはしあわせのおとずれである。

    わたしは希望、明日の希望。
    だれもが願う喜びの未来である。」
    われらの神なる方の声。
    そのようにわれらに呼びかけながら、
    天を駆けめぐる神の使い。
    そのように叫びながら、
    ときに、歌いながら、
    天の白い雲の流れるあたりを、
    走り回っている神の声の運び手たち。
    その熱い心を、青い空の太陽に隠しながら。
    

    ああ、けれどもよきおとずれは、
    天から降り来るものではないだろう。
    本当のしあわせのおとずれは、
    神のうちにはあるのではないだろう。
    本当の喜びの明日は、そこにはない。
    無数の光にはねるガラスの粉のような、
    あり合わせの希望のかけら、
    それらしく飾り立てた未来の窓が、
    きっとそこに見えるだけ。
    神の使いはきっと、希望のための馬丁ではない。
    ただ「よく聞け、子らよ」と、その透明ないくつもの声は

    よく響く声で呼ばわるだけ。 

    希望はだれからもどこからも、
    やっては来はしない。
    ただ、 あなたの心、
    ただ、あなたの胸の中から生まれるもの。
    しあわせの明日は、あなの眼(まなこ)の底に輝くもの。
    喜びのおとずれは、今生きているあなたの、
    その美し額の上にある。
    だから、 耳澄まそう。
    だから、 心澄まそう。
    だから、目を澄まそう。
    よく聞くために、よく見るために。
    それから、それから、静かに、一人静かに、
    愛の声を、聞くのだよ。
    あなたの心の中に波紋を描く、
    一つの愛を見つけ出すのだよ。

    
          
          [POEM-『わが信仰と希望』から]
   

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詩一編:さあ、立とう、あなた

2006-09-25 13:54:56 | 詩集『わが信仰と希望』から

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   さあ、立とう、あなた      
    
  さあ、立とう!
  そこのあなた、
  いまそこで、おどおどと、
  視線をさまよわせているあなた。
  そこのあなた、
  さあ、立って。
  立って、そこにぐいと
  足を踏ん張ろう。
  足を木の根のようにして、
  そこに あなたの体躯を置こう。

  さあ、立とう。
  立とう、あなた!
  ゆらゆらと、悲しげに体漂わせているあなた。
  そこのあなた。
  さあ、立って、
  立って、手をいっぱいに、
  いっぱいに広げよう。
  大きく大きく広げて、
  光の輪になろう。
  光をたくさん集めよう。

  さあ、立とう。
  立とう、
あなた。
  はらはらと、冷たい涙にくれているあなた。
  そこのあなた。
  さあ、立って、
  立って太い、太い幹のようになろう。
  日々太く、がっしりとなって、
  冷たい風を、激しい風を受け止めよう。
  揺れてもしない、傾いても戻り、
  大きなやさしさになろう。

  さあ、立とう。
 
 立とう、あなた。
  立って 体にいっぱい光を受けよう。
  立って、心にいっぱい風をはらもう。
  降り注ぐ愛の光。
  あふれかえる愛の風。
  そうして、あなたの腕に、
  あなたの心に、
  愛が実るように。
  天の愛、地の愛、人と人の愛が、
  気高い香りを放つように。
  美しい花を咲かせるように。

            
            
            [POEM-詩集『わが信仰と希望』から改]

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詩一編:「愛を祈る」

2006-06-26 18:33:48 | 詩集『わが信仰と希望』から

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      愛を祈る
    
    こころのなかに渦巻いているもの。
    はげしくぼくを誘うもの。
    ぼくを立ち上がらせ、
    ぼくを引きあげるもの。
    それこそが愛ではないか?
    それこそが光をとらえる力ではないか?
    それこそがこの世にあらねばならぬ、
    ただひとつの力ではないか?

    その愛がぼくをとらえている。
    その真実を生きよと。
    光を求めて、光とひとつになれと。
    その愛がぼくに命ずる。
    逃げどころなく、命ずる。
    愛あるゆえに、祈り、願い、生きよ。
    愛するゆえに、幸あれと。
    この世に幸あれと、祈れ。
    祈れ、深く祈れ。
    
    祈って、祈って、
    この世を祈りで満たせ。
    いのちのかぎりを満たせ。
    愛において、愛だけを持って、
    この世にあることを願い、
    ひたすら願い、厳しくおのれに願い、
    神の愛と、人としての愛、
    そのひとつのこころを、祈れと。

    
            
            [POEM-詩集『わが信仰と希望と』から]

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詩一編:「心深くなるために」

2006-05-05 17:29:25 | 詩集『わが信仰と希望』から

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    心深くなるために      
    
  ぼくら、心深くなるためには、 
  深く、深くなるためには、
  たくさん愛さなければならない。
  信実の愛を注がねばならない。

  ああ、だれかを愛して、
  人を愛する自分自身を愛して、
  愛の心を正しく
生きたいではないか。
  心やさしく、雄々しい覚悟で。
 
  だから、しんしんと積もる雪のように、
  しみじみと、ひたむきに愛して、
  春を育む雪の深さのような愛を、
  その心にもとうじゃないか。

  ああ。愛を抱いて。
  ああ。愛を信じて。
  深く、深く人を生きようじゃないか。
    
             
            [POEM-詩集『わが信仰と希望』から]

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詩一編」:「力をください」

2006-04-19 09:02:07 | 詩集『わが信仰と希望』から

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      力をください      
    
     力をください。
    力をください。
    ぼくらの愛の神よ。
    ぼくらに力をください。
    この世の幸福のために、
    この世の平和のために。
    人々の孤独の底ではたらきたいから。
    人々の不信の渦にほんの少し逆らいたいから。
    人々の飢餓の叫びに報いたいから。

    ぼくらの神。
    ぼくらの愛の神よ。
    あなたが愛するすべての人のために、
    極北の地の果てまでも、
    砂漠のただなかまでも、
    ぼくらを行かせてください。
    まずしい人、飢える人、渇く人、
    孤独に苦しむ人、病苦に傷む人、
    あなたの愛するこの世のすべての人のために、
    この身をささげる力を、
    ぼくらに、ぼくらにください。
    ぼくらのこの世を愛する力が、
    この世を変える小さな一歩となるように!

    
            
           [POEM-詩集『わが信仰と希望』から]

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