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マミートラックから抜け出せ!

2014-03-05 10:59:52 | 日記
先月石川県庁にて

経営戦略としてのポジティヴアクション
 ~女性の活躍により企業を活性化する~


というタイトルで元労働省キャリア官僚の
岩田喜美枝さんの講演がありました。
現在は資生堂の顧問、キリンホールディングスの社外監査役
日本航空の社外取締役をこなしつつ二十一世紀財団会長を
つとめ、男女共同参画会議や中央教育審議会生涯学習分科会
に出てなおかつ、UNウイメン日本国内委員会副理事長
までやっているというすごい女性です。
(略歴を書き出してみただけで私はよくわかっていません…)

どんな話をされたかというとですね

1 なんで女性の活躍が必要なのか
2 ポジティブアクションってなんなのか
3 国や会社は何をするべきか、どうすべきか

という3つについてです

1ですが

消費者の大半は女性なので
男ばっか寄り集まってあーだこーだと言ってるより
女性を起用してアイデアを出してもらったほうが
断然よい!ってことです

はっきりしてます
わかりやすいです

ですが、問題はその起用がいまひとつってことなのです

女性の就業率を表すM型カーブ
子育てする30代あたりがくぼんでるんでM型になるんですが
先進国でM型なのは日本と韓国だけらしいです…
知らなかった!
他の先進国は男性同様台形なんだそうです
そうやったんか!!

石川県では女性の就業率が高く
50%超えててなんか全国1位らしいです
なんかの式典で谷本知事が強調してたな
中身はどうなんだろ?って気になっていたのだが
管理職に占める比率とかみると
ボトムに近いようだ…

だが、就業率自体50%って…
いくら全国1位でも数字自体パッとしないと
思うのは私だけではないはず…

キャリアアップがなければ活躍しているとはいえない!

仕事を続けられることと活躍できることは
全くレベルが違う!

というのが岩田さんの主張です

私はこの講演ではじめて
マミートラックという言葉を知りました

仕事の両立はできるが
昇進や昇格とは縁遠い
キャリアコースという意味だそうです

補助的な職種や分野で時短制度などを
利用して働くしかないようなキャリアしか
選べない…

ファーストフード店やファミレスでのパート
登録制の仕事などもそうか…

わが身を振り返ってやや凹んだ

仕事の継続が可能というよりも
経済的な事情で継続するしかないのに、小さい子がいて
きちんとした待遇の仕事に就けないのだもの…

2は後にして先に3いきます

国や会社は何をすべきか、どうすべきか
ってことですが

まず、国です。

なにはともあれ保育所や学童保育の整備です
これしかないってくらい、まずやらなきゃなんない
最低限のことだそうです。
いわれてみりゃそのとおりなんだけど
やれ、母親が子育てを丸投げするようになるだの
ニーズが少ないだの、ああいやぁこういう(私といっしょです…)
でなかなか進まないのが現状です

石川・富山は待機児童ゼロだからもう必要ない?
なにせキャリアアップできてませんから
最低賃金で働いて保育料出すよか
家で子どもとじっとしているほうがマシと
思っている可能性もある…

もひとつ国のやることで大事なのは

就業モデルのチェンジだそうです

これについての詳しい説明がなかったので
労働の標準タイプ、モデルというのがあるのかないのか
わからないのですが

老齢年金受給者の就業モデルは
男性が40年間正社員で、その妻が40年間専業主婦
ってやつなんです

これ今の時代ありえん!
いつまでこれ使う気なんや!と思う

ついでに言えば第3号とか扶養は
大きく見直すべきと思う

働きたいけど事情により働けないって人も
だんなの稼ぎで食べれるも~んとか
しゃかりきになって働くのいやなげ~んってな人が
「収入がない、あるいは少ない」というだけで
保険料払わなくていいなんておかしすぎるし!

よこみち逸れたんで戻ります

それでですね

会社が何をしなきゃいけないかっていうと

女性が働きやすいようにしなきゃいけないんです
それだけじゃなくて、活躍の機会もあたえなくちゃいけないんです
なぜって1の答え
女性が活躍すると会社が儲かるからです
(そこまでは言ってなかったな)

つまりポジティブアクションで女性を活用しないといけないんです!

そこで、2のポジティブアクションって何?ってことです

イコール女性優遇って思ってる人多いと思います
全くの間違いではないものの、正解でもないです

男女間格差の解消を加速させる取り組みです

一定数の女性を管理職にしよう、とかいうやつです

クオータ制とゴール&タイムテーブル方式
があるそうです

まず、クオータ(Quota)制って何?ってことですが
4分の1を意味するQuarterとは別ものです。
(私はずっと勘違いしてました…)
割り当て、分け前、分配という意味があり
ノルウェイが発祥の地です
それぞれの性が4割を超えてないといけないというきまりがあります
北欧諸国ははこの制度を採用していてで女性管理職が多いです

ゴール&タイムテーブル方式は
目標数値が一律ではなく、企業が実情に応じて決めることができます
「育成」に重点が置かれています

岩田さんはゴール&タイムテーブル方式を勧めています

育成のプロセスには女性優遇大歓迎だけど
評価への女性優遇は反対ということでした

管理職への女性登用というと

女性というだけで決まるのはいかがなものか
実力で決めるべきじゃないか
といった意見が必ず男女双方から出ますので
その意見自体には、ちょっと待てよと思いますが
こういう人たちに納得してもらうには
クオータ制よりいいです
なにしろ、育成さえその機会がなかったのですから

では、そろそろまとめに入ります

女性を活用するにはなによりも
女性に仕事と家庭を両立してもらわなきゃいけないんだけど

今後の課題は何かというとですね


育休や時短、残業免除など仕事を免除する支援だけじゃなく
事業所内保育所やフレックス制、在宅勤務など
仕事そのものを支援していかなきゃいけないってことです

そのためには、女性だけではなく、男性も含めて
働き方の見直しをしなきゃいけないそうです

さっさと言ってしまえば

時間が無限にあるみたいにだらだら残業するな!

労働生産性を上げろ!

いらない業務は廃止しろ!

適材適所で無駄を省け!

これらを実行するには社員の能力アップが欠かせない、よって

人材育成しろ!ってことです!


2部の県内事業の取り組み事例も
どーしても紹介したいので
ささっとやります

まずは、のと共栄信用金庫さん

岩田さんの講演に圧され、遠慮気味な発表でしたが

新たな発見がありました

私は信用金庫というところに対して

すごい思い込みをしていました

女の子はお茶汲みとコピー取りしていて

きれいどころは窓口座って、30歳前後に寿退社

などと勝手に思っていました

女性の支店長が一人います

男性の育休取得者3人います
(子どもが自分を父親とわかってくれた…
という切ない感想があったとのこと)

幹部候補として女性にも積極的に教育をしています

カレンダーでしかお世話になっていませんでしたが
さっそく口座を作りたいと思います!

次は福島印刷さんです

私は印刷イコール男の仕事と思っていました

実際男女比率は男性のほうがもちろん多いのです

ですがですが

マイノリティの女性がとても活躍しているのがこの会社です
(女性は3割で子どものいる人が半数です)

なんか優秀な新卒女性がわんさかくるらしいです

発表者の方が、うちのような会社に、って言ってるくらいです

すごい!と思ったのは、20人のうち6人が
同時に産休・育休中で、
この重なりをどう乗り切るかということと
育休中のフォローと復帰後のフォローが課題だそうです

福島印刷さんも岩田さんの講演に圧され

帰りたくなった…とかおっしゃってましたが

じゅうぶんいけてます!

私は今いえのプリンターや、アルプラの
5円コピーでチラシづくりに励んでいますが
いつの日か必ずや福島印刷さんに発注しようと思います!



女性リーダーはなぜ育たないのか