社労士みょうみょうの“やめない・つづける・はじめる”方法

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仕事を覚えるために勇気を振り絞ったドボジョの体験記です!

2015-12-25 05:11:55 | 日記
人材不足に悩む建設業界では、今後現場で働く女性を増やしていく方針です。国交省と日建連など建設業5団体は8月に、「もっと女性が活躍できる建設業行動計画」を策定しています。

ヘルメットをかぶった若い女性の姿を新聞紙上で見かけることもあり、がんばってますなぁと、エールを送ったりなんかしています。(実際に現場で見かけることはまだありませんが…)

女性が様々な業界でいきいきと働いている姿を見るのはほんとうに嬉しいものです。

世の中の注目をあびているドボジョですが、今回紹介するのは、建設会社の現場監督をしている「りさ」さんです。

りささんは、中学のときから設計士に憧れ、高等専門学校で7年間建築について学びました。夢見た建築デザインがしたくて建設会社に就職しましたが、待っていたのは現場監督の仕事でした。

専門用語がチンプンカンプンなのは当然として、職人は60代から80代がほとんど。こてこての方言がわからない。

人見知りの性格。見ず知らずの職人が何人も入り混じる現場に全くなじめない。怒鳴られるたび自分の殻に閉じこもるように…

仕事で必要な相談すら怖くてできなくなってしまいました。何を言っているのかわからないし、聞けば怒鳴られるし…現場の作業は滞り、関係者に迷惑をかけ続ける毎日。情けなくて誰にも相談できず、一人抱え込む。「どうやったら明日休めるかなぁと考えているうちに無断欠勤が始まる。

通りの少ない山中で路肩に車をとめて時間をつぶし、夜になったら家に帰る。心配した上司からケータイに電話が入る。「死んどらんか」「すみません。明日から行きます」でも、行けない。

やめる決意をして3か月ぶりに出社した。あいさつもせず、謝りもせず上司に「お話があります」と告げた。察していた上司は、「心配しとったで。やめるのはいつでもやめれるから資格取ってからやめたらどうだ」と言う。

はぁ…まだやめれないのか…

部屋を出ると同僚から次々に声をかけられた。

「あんたはいつも黙ってニコニコ笑ってるから、その笑顔がいい」

りささんは、一度は辞めるために使った勇気を、今度は仕事を覚えるために振り絞りました。

「この作業はなんのためにするんですか」なんじゃあ!?
「この作業をすると仕上がりに差がでるんですか」なんじゃあ!?

恥を忍んでわからないことを聞き続けていると、職人から話しかけてくれるようになりました。

それまで見えていなかった人の心が見えたように思えたと、りささんは言います。

りささんの成長は早いとはいえません。それでも辛い状況の中踏ん張りなおしてがんばったのです。

2年前に1級建築施工管理技術を受験し、会社創立以来初の一発合格を果たしました。

輝くとか活躍とかは女性を持ち上げたり、体よく使うための方便であってはいけません。

老若男女の区別なく、自分がその場になくてはならない人になる。それが輝き、活躍するということじゃないでしょうか。