蛭ケ岳1673回登頂を目指して 

あとは蛭ケ岳の標高の高さまで通えるのかです
それまで足が持ってくれれば良いのだが
乗りバス(三ケ木⇒橋本)が好きです

八ヶ岳(小淵沢→海尻)2022.6.2(木)

2022-06-06 15:16:40 | マラソン・駅伝関係

 

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八ヶ岳 FKT 90km 【 EIGHT 】TheNorthFaceアスリート トレイルランナー 志村裕貴が八ヶ岳縦走を往復するドキュメンタリー映像。 往復全長 90km、累積標高8,000mを超える過酷な挑戦の持つ意味とは何か。

The North Face | 八ヶ岳 FKT 90km 【 EIGHT 】 - YouTube

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JR小海線の小海駅から本沢入り口までタクシーで30分程度です。最寄りの松原湖駅から歩くなら、本沢入り口まで3時間程度。健脚なら駅から歩けますが、途中にトイレや休憩できる場所が少ないのでご注意ください。

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八ヶ岳(甲斐小泉駅-海尻駅)

情報量の目安: A
43拍手
日程 2022年06月04日(土) [日帰り]
メンバー

観音平-青年小屋-権現岳もよく歩かれているが、あっちは広すぎて油断するとルートを外れる。なのでまっすぐ一本道の三ツ頭の尾根の方が頭をカラッポにできて良い。気に入りました。

八ヶ岳(甲斐小泉駅-海尻駅) - 2022年06月04日 [登山・山行記録] - ヤマレコ (yamareco.com)

34km D+2,500m 6時間 CT0.36(甲斐小泉駅-稲子口)
02:00 甲斐小泉駅
05:30 赤岳
06:20 硫黄岳
07:00 本沢温泉(水)
07:45 稲子登山口
07:55 海尻駅
08:14 海ノ口駅
水500ml inゼリー1

八ヶ岳全山最速記録(FKT) - YouTube

この記録を頭に入れて次回は気合で行きます

しかし 9:39発小淵沢行は今の実力では到底無理なので山をしっかり堪能して13:21発に乗って帰ります

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2022.6.2(木) 

小淵沢駅1:00-雲海(1:59:30)-青年小屋(1:43:19)(3:42:50)-キレット小屋(1:38:27)(5:21:18)-赤岳(1:16:48)(6:38:06)-硫黄岳(1:52:49)(8:30:55)-本沢温泉(54:55)(9:25:51)-本沢入口(57:46)(10:23:37)-稲子登山口(41:31)(11:05:09)-海尻駅(29:56)(11:35:06)

 

最高の癒しのヴァイオリンとピアノの珠玉の粒玉が心の琴線に浸み込みます 私の頭の中ではこの曲しかありません

ブラームス ヴァイオリンソナタ 1番 「雨の歌」

山と音楽と乗り鉄の最強・最高の組み合わせで家から家24H以内で完結できる最強日帰りコースと認知しています

給水場所は道の駅小淵沢自販機、乙女の水、本沢温泉です  心と身体の滋養と充電をしに行ってきました

一日の確実な晴天が約束されていたら迷いなくこのコース一択でも良いと確信しました

最終的な決め手は小海線「海尻駅」での貴重なひと時の締めかもしれません ここに来て本当に良かったと振り返ります

 

このコースは海尻駅13:21発小淵沢行だけ押さえておけば大丈夫。行きは八王子22:35発かいじ57号甲府行で小淵沢行に乗り換えて行く 近頃電車に乗るとアナウンスで急停車しますが割と多くドキリとさせられる 今回のは塩山駅手前で起こり異音のためにより緊急停車 送電に関係する場所でもあったために車内は暗くなり24分停車して安全確認後に運転 小動物が衝突した 甲府駅で後続の小淵沢最終電車も11分遅れで接続 小淵沢駅には0:48到着で事なきを得ました 夜の終電利用の場合は特に冷や汗ものです 小淵沢駅の設備は秀逸すぎます ステーションビバークが太陽熱空調も稼働していて自販機ベンチ付で白馬駅とは対極となります。白馬駅は終電後構内から追い出されます。 スタート前にホームでセブンアイスの自販機でモナカアイス購入 続いて駅の自販機でポカリ2本とポンジュース1本購入 350mlのグレープジュースを飲んでから出発 駅の地下道を潜ると闇の中へ 天気は約束されていたのだが何分1:00スタートはこの時くらい しかしいつも寝ている時間帯に闇の中で行動できるので少し得した気分です。新月で満天の夜空の下 電車の乗りタイムが長かったのか直ぐに喉が渇いて 道の駅小淵沢の自販機経由で給水 街灯は皆無の八ヶ岳高原ラインで観音平入口まで47:37で通過  駅から ロードで行きますが鶴見川のとは大違い 左に直角に曲がると今度は618号線を観音平の手前まで傾斜が違いすぎます 小淵沢駅標高850mで途中1432m標高標識1:08で通過 その後はトラバースで走りやすくなり富士見平のbench 1:24:07到着 辺りは樹林の中なのと新月なので真っ暗  ここで一旦荷物を降ろして一息 靴の紐を登り仕様に締め直し 寒くなったので上着を一枚着こむ パクミンさんも ここから山へ入って行く 真っ暗なので初見では階段を探しまくりましたが benchのすこし戻った対面に階段がある 割と傾斜が付いているが雲海まではわかりやすくたんたんと歩きやすい 問題は観音平からの尾根に合流して 樹林の中 暗闇の中であのボコボコの幅広尾根の溶岩地帯の中をライトの小さな視界だけで不鮮明な踏み跡を見つけて正しい方向を見極めていかなければならない。それでも押手川分岐まではやや左側に沿って行けば問題はない 問題の発生は押手川からの青年小屋への入り口です。今の時期は雪解け水で押手川で水が採れます 流れを渡ってから 青年小屋の標識が射す方向へ向かいますが 懸念はやはり押手川から青年小屋への巻き路での道迷い とうとう失敗をやらかしてしまう 毎回、押手川からの巻き路の入りが迷いポイントである 今思えば暗闇の中 入り口の両側に立木みたいのが六本ほど立ち上がっていて それに導かれて行ければ正解なのかもしれない 昼間なら迷いポイントではないが 標識のすぐ先に立木から下がったひらひらのピンクリボンひとつだけの目印なので 学習効果なく なぜか毎回左側の踏み跡から入ってしまう それでも前回まではこういうことはなかった 溶岩凸凹帯はループ状に迷ってしまい 方向が逆なのにまた押手川へ戻ってきてしまう ロスタイムは40分くらいか 次回は立木の方向へ向かう 今後の課題である 青年小屋への巻き路での平坦部分でライトは不要になる 野鳥の囀りが賑やかになり 夜明けである 青年小屋巻き路は地形を考えて右寄りを意識させて淵に沿うように行ければ良い 暗闇の中での視野の狭い中でのコースの見極めは本当に厳しい 夜が明けて視界が広がってからは歩行速度も早まります くぐっと坂を登り切ってトタン壁の青年小屋の前へ出る 小屋の裏手の広場はテント2張 辺りの雰囲気は荒涼としていたがテント場のロケーションとしては最高の場所だと思います。小屋の後ろ側には雪田がかなり残る ここで楽しみはのろし場付近からのご来光だったが今日は迷い道で逃してしまった のろし場だけで来たかいがあったと思わせるだけの好立地です のろし場で1人パス ここまで小淵沢駅から4時間以上経過しているので大分足を使ってきてしまっている 舗装路のアプローチでは足を使った気がする ロードを走ってから山へ入るこのコースは他の山とは趣が異なると思いましたが  走って山へ入る人は少ないと思いますがそれだけでもこのコースは価値があります このコース最大の売り物のキレット越えは貸し切り 2月の厳冬期2週連続でボッチさんが歩いた阿弥陀南稜と並行しいる 赤岳まで完全貸し切りは珍しい あのalsoさん柴犬も辿った厳冬期の天狗尾根 清里側の雄大な尾根が何本も見えています 清里側の雄大な尾根と高原地帯は見ていて気持ちのいいものです いつの間に中岳の標高を越えて最後の赤岳西面のトラバースは日陰でも全然寒くなりません 梯子を越えて赤岳頂上へ 頂上は3人 頂上小屋の2022の営業は見送りとなっていました 景色は遠くははっきりしないが 近景は鮮やかだ 富士山はぼんやりと見えていました なんとなく丹沢の影も確認できました 周囲の景色は良かったです 諏訪湖や中央アルプスは綺麗でした 今日は木曜日で人出も極めて少ない 赤岳まで4人の姿を見ただけ 赤岳頂上から展望荘への下りは神経を使う 若いころなら足のばねを利かせられるが 今は足が終わっている 鎖を多用しながら慎重に降ります 展望荘のbenchでいつも休憩 ここのほうが赤岳頂上より居心地が良いです 日ノ岳の登りで逆コースからの7人パーティーとクロス 皆ヘルメット装備 私もヘルメット必要かもしれません 若いころの感覚とは全然違います 特に下りが危うい 石尊峰で西側へ 横岳の西側のトラバースで随所で九十九氏に会う パクミンさんの写真を拝借 今日は暖かそうでした もう姿が少なくなりつつあるので ギリギリ間に合ったか まだほかの花は少なく ところどころにオヤマノエンドウが見られるくらい 下りでタイムが稼げるのは若いときの特権 転ばぬように気を付けるだけ 視界良好で 風が時折強いときもあるが体感はかなり暖かい 初めて硫黄岳を訪れたのは1980年でしたがそのときからたった42年の歩みは硫黄岳の歴史からみて無きにしも非ず 爆裂火口はまだ新しさを感じさせます 硫黄岳の登りよりも下りがきつく感じる 硫黄岳の登りで来た道を振り返ると八ヶ岳南部の岩峰群が そして前方を見ると夏沢峠から海尻までの苦手な長い下りが待っている 礫の下りはゆっくりとしか進めません だがこの礫の下りの火口大崩壊壁越しに見た本沢温泉から小海線まで続くおっとりと長い雄大な尾根が目に焼き付きます。夏沢峠からの九十九折の木立の道は癒しの森の道です 初八ヶ岳はこの道を上ってきました 温泉臭がすると露天風呂の上に出ます ここからの景色が良かった 何とも言えない良い色の新緑グラデーションです 本沢温泉のおいしい水を補給してから 本沢林道へ 本当は足が残っていればここから海尻駅まで駆け抜けることも可能ですが 今回もまったく話になりません しかし緑は鮮やかで麗しく綺麗でした 本当にいい季節に来ることができました 「雨の歌」の第一楽章の導入部の旋律のような懐かしくなるような景色が広がります。例の崩壊場所も元の道へ復旧しています 木立の中の癒しの林道へ 足が重くても足を止めなければ確実に距離は進みます。カラマツの浅緑グラデーションが目の保養になります。今日は十分に心の癒しになりました。山に行かれないときは必ず一日のどこかで「雨の歌」を聞いています。愛するクララがこの曲を初見で聞いた後に「天国へ持って帰りたい」正にその通りなのです 山を歩いて天国へ持って帰りたい景色がずっと続いています。本沢温泉ルートで登っている人は今日はなし テント場2張り 水場付近ではクリンソウや水芭蕉の姿もあり みどり池分岐は気になるところ 本沢入口車3台 富士見平がここにもある 今日二箇所目 本沢入口は舗装道路が横断しているので一瞬下界を感じますが そのまま下っていく寂れた荒れた様子が散見する心細くなる林道を稲子集落まで 初見だと不安以上にプレッシャーに感じる道です にぎやか風な本沢入口までの林道とは大違い 寂れたチロル山荘廃屋を見送りながら 夏草が轍に生える路面です 凄い春ゼミの大合唱が脳裏に響いて 時折、蓮華躑躅の朱色に癒され 最後は左カーブしながら傾斜が付いて 4回ほどループして降りる始めると最後です 稲子登山口バス停で時刻表を見ると平日・土休日ともに12:31小海駅行きがありました。ここで25分待つよりも30分歩いて散歩が良い 稲子集落から海尻駅までの約2.8kmは散歩で行きました まずは清流大月川に沿って右岸側の側道を歩きます。来し方には爆裂火口の硫黄岳に稲子岳、ニュウまでの火口壁も見ることができて 途中の集落では大きなお屋敷ばかりで豪邸が多いので目で楽しみます 八ヶ岳高原ゴルフクラブの分岐付近では田植えが終わったばかりでここの収穫までの間にあと2回くらいは来てみたい 駅から駅のコースでの最後の一番のお楽しみは乗り鉄で小海線から見る八ヶ岳は大変に良いです キハ110系ではなくハイブリッド小海車両です 野辺山駅で5分停車 清里駅で2分停車 森の中を抜けて朝横切った踏切を越えると最後の小淵沢駅手前の大堰堤の上を走る大ループから見る景色は良いです 小淵沢駅から見る編笠山も良いです 小海線は14:21に小淵沢着で 小淵沢14:30発あずさ34号で八王子15:48着なので 素晴らしく早く帰れます また直ぐにでも行きたいです まもなく花の八ヶ岳の季節到来です  電車賃 往路 2640 ; 1020  復路 3730 ;  1580  これで一日 楽しめました  海尻駅貸し切りも最高です 大変に寛げる駅舎とホームです

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本沢温泉が素晴らしいのは、標高日本一だからではありません。日本でも数える程しかない、貴重な足元湧出温泉だからです!

本沢温泉初代の原田豊三郎は、この街道の要所に宿があれば往来する旅人や商人の助けになると考え、
また硫黄岳爆裂火口の湯川に湧く温泉を開拓すれば佐久の町から湯治客も呼べるのではと思慮し、
八ヶ岳で初となる宿を本沢に構えました。

売店、テント場、日帰り入浴(内湯・野天)はご予約なしでご利用いただけます。

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1967年ギリシャ生まれのヴァイオリニスト、レオニダス・カヴァコスがヘルベルト・ブロムシュテット指揮NHK交響楽団とのブラームス「ヴァイオリン協奏曲」(2021年10月16&17日、東京芸術劇場)、東京都内でのマスタークラスに続き、ブラームス「ヴァイオリン・ソナタ全曲(第1ー3番)演奏会」に10月20日、東京オペラシティコンサートホールで臨んだ。ピアノは萩原麻未。2人に続きページターナー(譜めくり)が舞台に現れてびっくり、萩原の夫でマスターコースを受講した新進ヴァイオリニストの成田達輝だった。

N響との協奏曲は94歳のブロムシュテットの僅かなリズムの乱れやズレを巧みに補いながらの独奏で、アンコールのバッハ無伴奏でようやく、自己を完全解放したような趣があった。

ブラームスのソナタでは既にユジャ・ワンとの名盤(デッカ=ユニバーサル)が存在、カヴァコスは強い個性のソリストとの共演を好むようだ。2010年ジュネーヴ国際音楽コンクールのピアノ部門で日本人初の優勝を果たした萩原は広島、パリ、ザルツブルクで学び、他の誰とも異なる浮遊感とリズム感、和声感、色彩感に彩られ、即興性に富む演奏に秀でる。どこか、宇宙人を思わせるところもある。リハーサルも十分に行ったようで、神経質なチューニングに手間取ることもなければ、開始の合図に入念を期すこともない。一瞬ふと目を合わせるだけで即、演奏に入る呼吸はなかなか見事だ。それでも「第1番《雨の歌》」の始まりはお互い半身の構えというか、腹の探り合いというか、鼻歌を思わせる軽い歌わせ方と控えめな音量で「おや?」と思わせた。「第2番」「第3番」と聴き進むうち「してやられた」と気付いたのは、「第1番」冒頭の切れ切れの歌から「第3番」最終(第4)楽章の絶唱に至るまで1枚の確かな設計図の下、ブラームス自身の創作の軌跡を追体験する劇場に、私たちが身を置いていたという実態だ。作曲家のワーク・イン・プログレスがそのまま、カヴァコスと萩原の演奏、私たち聴衆の作品理解と同時進行する臨場感は、特別の体験だった。

2人が結んだ大きな輪は、アンコールの合作「FAEソナタ」のブラームス作曲部分「スケルツォ」で会場いっぱいに広がり、聴衆はスタンディングで応えた。成田は妻をサポートしたというより、マスタークラスで「今までの自分を根底から覆されるほど」に受けた衝撃を間近で追体験し、自身の今後へと生かすために譜めくりをかって出たのだと思われる。

■カヴァコス・プロジェクト2021 ブラームス ヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会(10/20東京オペラシティコンサートホール)

 

[ヴァイオリン]レオニダス・カヴァコス

[ピアノ]萩原麻未

 

ブラームス/

ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト長調「雨の歌」

ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ長調

(休憩)

ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調

(アンコール)F.A.E.ソナタより 第3楽章スケルツォ

 

今週はカヴァコスのブラームス・ツィクルス。3日前のコンチェルトに続き、この日はソナタ全曲を聴く。2017年11月に聴いたカヴァコスのリサイタルではエンリコ・パーチェとのコンビだったが、今回は入国制限の影響もあるのだろう、萩原麻未という意外なキャスティング。産休明けの彼女の演奏を久しぶりに聴けるのもうれしい。ちなみにカヴァコス、録音ではユジャ・ワンと組んだブラームスのソナタ全集がある。

 

当夜のカヴァコスのヴァイオリンを聴いていると、楽器演奏の「上手さ」とは何だろうか…と考えてしまう。単純にピッチの正確さやボウイングの安定感で言ったら、より優れた技術の持ち主はいるかもしれない。でも上手い演奏って、きっとそういうことではない。演技の巧みな役者が必ずしも名優でないのと似ている。その人にしか出せない声、表情、仕草、佇まい…それらが醸し出す空気感が見る者を捉えるか否かだろう(「不器用ですから」の高倉健然り)。

 

カヴァコスの演奏がまさにそれで、名優が演じる芝居を観ているかのようだ。カヴァコスが弾くブラームスを聴いているのではなく、ブラームスを弾くカヴァコスを聴いているのだ。作品と共に呼吸し、束の間その世界を生きる、噛めば噛むほど味わい深いブラームス。どの曲のどの楽章も、聴いている間はもちろん、音が消えてからの余韻が美しい。音楽はまだ続いていて、それを咳や拍手で壊してしまうのが勿体ない。美しい秋空の落日を予感させる、やがて哀しきブラームス。

 

何だかふわふわした感想しか出てこないが、この演奏の良さは現場で共有しないとなかなか分かりにくいと思う。萩原さんのピアノはアンサンブル巧者ぶりを発揮し、カヴァコス流をよく受け止めていた。それでも前半は探り合うような感もあったが、後半の第3番ではお互いの主張がより自由になり、特に2つの中間楽章での伸びやか&闊達な呼吸が聴きものだった。名優カヴァコス、まだまだ隠れた引き出しをたくさん持っているに違いない。プロジェクトの来年以降も楽しみだ。

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