青リンゴ観察日記

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。
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第八十三話①

2023-04-06 | 第八十二話〜第八十四話

 

 

なんとか職員室で反省を終えたミエは、教室で席についていた。

授業が始まる前のそこは、ザワザワと騒がしい。

チラッ

ミエは隣の席をチラリと見た。そこにはチョルの姿はない。

ふん、ウケるんだけど。さっき登校してたのにまだ来ないの?

ソ・ジスとゴタゴタしていた時に、チョルは確かに登校して来ていたはずだ。

けれどギリギリまで教室には姿を現さないつもりらしい。

するとチャイムが鳴る数秒前、ようやくドアが開いた。

ガラッ

ビクッ

だんだんと近づいてくる足音に、なんだか胸がドキドキしてしまう。

それを悟られないように、ミエはふんふんと咳払いをして誤魔化した。

ドキン ドキン

ドキン

チョルが座った気配を感じて、ミエはさりげなく声を掛けた。

「おはよ。なんで今頃来てんの?あと昨日なんで塾休ん・・」

ガガガーーーーッ!

なんとチョルはイヤホンをしたまま、ミエの方を見ることもなく机を離した。

完全拒絶・・・。

これには流石のミエも言葉がなかった。

そうして授業が始まった。

 

<私を苦しめるもの>

納得できないミエは、いつものように筆談を始めようとペンを取った。

授業終わってからちょっと話そう

ノートをチョルの方へ寄せるも、机と机の間が開いているので、ページがペラリと下に落ちる。

勿論チョルはミエの方を見もしない。

チョルから完全無視されたまま、授業終わりのチャイムが鳴る。

ドビュンッ!

そしてそれが鳴り終わる前に、砂埃が舞うくらいのスピードでチョルは教室を出て行った。

その勢いはミエの髪が舞うほどであった。

「ちょっ・・この・・!」

そこでミエが見たのは、机に突っ伏して眠るソ・ジスの姿だった。

先ほど職員室でミエが、

「あんたが午前中の当番全部やってよね?!わかった?!」

と散々念を押したのだが、ソジスが動き出す気配は無い。

ミエは廊下に向かって走り出しながら、友人の一人に声をかけた。

「あーもう知らんっ!あいつ起こして週番の仕事しろって言ってやってよ!

ちょっと、チョ・・」

しかしそこには、もうすでに誰もいなかった。

「えっ!いつの間に・・!」

それならば、とミエは化学室へと急いだ。

「ちょっと!」

しん・・

ならばここだ、と続いてグラウンドへ急ぐ。

同じクラスの男子がサッカーをしていた。

「ねぇ!」

いない。

ならば、と最近親しくしているっぽいモ・ジンソプのところへ急いだ。

「ちょっと!!」

ならば、ならば・・とミエは色々なところへ走った。

しかしどこにもキム・チョルの姿はなかった。

 

 

 

それもそのはず。

キム・チョルは今・・・

化学室の、少し膨らんだカーテンの中・・・・。

「・・・・」

 


第八十三話①でした。

 

チョル、かくれんぼか!

こんなにあからさまに避けられたら、ミエだってショックだよー

しかし中学生男子なんてこんな感じか・・

どうなるの〜〜

 

第八十三話②に続きます



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