汗と鼻水

いや、朝から雪が舞ったり時雨れたりで、植木屋の仕事には全くもって不向きな日であります。

本日は年内に片付けなくてはならない請負のラスト2をやっつけに行った訳ですが、力仕事の日だというのにこの悪天候・・・あぁ～あぁぁぁ　やんなっちゃった　あぁ～ぁ　ぁあぁあ　驚いた、と歌ったのは牧伸二でありましたが、もうこの人もい無いんですね。

しかし、話題はそっちでは無く、本日の仕事であります。

台風で傾いた高さ5メートルくらいのゴールドクレストを立て直して鳥居で支える作業だったんですが、1トン引きのハンドウィンチで起こして支柱を入れる簡単な作業と見積もったのが大間違いでして、倒れてから4ヶ月も経ってますから根が張っちまって掘ら無いと動か無い訳です。

オラぁ粉雪が舞い散る寒空の下、背中から湯気を出し、額から汗を滴らせてスコップを振るいましたぜぇ。

で、堀に掘って倒れた木が動いたと思って喜んだら支柱を埋める穴掘りに難儀であります。
敷地の土留めから90センチほども離れているんでコンクリは入ってい無いと読んだのが甘かったぁ・・・60センチも掘ったらコンクリに当たって二進も三進もであります。

仕方が無いから場所を変えるったって最良と思う所からずらすので条件は悪い訳です。
しかし、時雨と小雪に追い立てられるのでさっさと決めたい訳でして、背に腹はかえられず妥協であります。

で、100ミリ径の丸太をビスで止めるんですがビスが100ミリなので枕になる木に50ミリの穴を開けてビスを打ち込むんですが、間抜けな事にインパクトドライバーの充電を忘れてまして人力ネジ回しになっちまった次第であります。

いや、只今自分の右腕はコーヒーカップも持て無い塩梅でして、穴掘りやらノコギリやらネジ回しで完全に消耗しきっている感じであります。

で、都合3本ほど似たような支柱を入れ終えたのが午後1時・・・終わった、と思って道具を片付けつつ、なんで12尺の脚立を持ってきたんだ、との疑問が疲労と空腹で朦朧とする脳みそに沸いた訳であります。

ああ、ゴールドクレストの芯止めが残っていたのだ・・・で、生垣が邪魔で脚立の立て難い箇所に無理やり足を突っ込みやや不安定なまま無造作に登ってノコギリを当てたところで脚立がぐらり。

ヤヴェ倒れる、と思った瞬間に木を掴みなんとか持ち堪えた訳ですが、足場の確認もせず、脚立を抑えるロープも結ばず、と、起こるべくして起きた危険な状況でありました。

いや、ヘルメットも被ってなかったし・・・倒れたら怪我していたかもしれ無い訳で、運よく助かりましたが一人でも指差しと声出し確認の励行を肝に命じた次第であります。

そんな訳で時雨と雪と汗で濡れた上に軽トラに乗って暖まったら鼻水が滝のように流れた訳でして、本日の私は水も滴る良い男になったのでありました。

植木屋のシーズンは終わりですね。
只でさえ身体に堪える仕事なのに今の時期からは寒さが追い打ちをかける訳でしてロートルには厳しすぎます。

年内の請負はあと1件・・・これも伐採という力仕事な訳ですが、日時を選ば無いので暖かい日に行こうと思います。